感情の次に来るもの

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日経産業新聞「新実践コミュニケーション改革」から。

テレビドラマなどでよく見るシーン。
友人同士、カップルなど大ゲンカした翌日に
「昨日はゴメン。よく考えたらオレ(私)が悪かった」
「いいよ、オレ(私)も言い過ぎた」という会話が
交わされることがある。
最初は怒って、翌日は謝罪からの仲直りという
お決まりの一連のプロセス。
私たちの心の中で何が起きているのか。

私たちは他者からコミュニケーションがあった時、
まず感情で反応し、次に認知で反応するのだそうです。

会社で上司から「今回の資料の内容は今一つだね」と言われる⇒まず感情。
感情:「怒り」「残念」「後悔」
感情の次は認知。
認知とは「なぜだ」のプロセス。
「なぜ今一つなのだ」という問いとその納得いく答えを
探す段階。
「あの数字が間違っていた」「日付が間違っていた」
「フォントがまちまちだった」と、
自問自答し上司の正当性を確認していく。⇒認知の段階。

認知の段階で上司の言う通りと思えば納得。
そうでなければ無視するか感情の段階に戻る。
そして自問自答となり、悪循環。夜の居酒屋で管を蒔く・・・

言われた側の感情はコントロールしようがない。
でもその後の認知段階では言う側=上司ができることがある。
言われた側の認知段階=自問自答を楽にすること。
楽にするとは、問題に対する答えを与えておくこと。
なぜ今一つなのか、具体的な内容を示すと認知が容易になり、
感情が抑えられる。

叱ると怒るを間違えないようにと、管理職には伝えますが、
叱るというのは言いっぱなしではなく、
しっかりとしたコミュニケーションをとることで、
認知段階の納得を確認することなのだなと思います。

叱るということに限らず、コミュニケーションの多くは
感情に反応します。
そこで、如何に誤解なく気持ちのいい人間関係を
築くことができるか。

単にコミュニケーションといっても、奥が深い・・・・

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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スーパーの新生き残り策

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テレビ東京のワールドビジネスサテライト(WBS)から。

日本全国に2万点店以上あるスーパーマーケット。
ネット通販の拡大や少子高齢化で、
20年前に比べて売上高が2割近く減るなど、厳しい状況。
そんな中、スーパーの食品売り場が、
続々とレストラン化している。

業界最大手のイオンでは、食品売り場の真ん中に
イートインスペースを設置。
外食需要も狙おうとしている。

でもこの形態、既にみなさんご存知ですよね。
そうコンビニです。イートインスペースのあるコンビニを
たまに見かけます。
コンビニでは、生鮮食品や総菜の種類も充実させ、
スーパーに真っ向勝負をかけている。
中堅スーパーの「いなげや」では、全店舗138店で
イートインスペース導入を目指す。
同時に総菜の種類も多く取りそろえ、
総菜の売り上げは他の店に比べ3割近く高くなった。
その「いなげや」の成瀬社長は新しい価値を提供し続けなければ
スーパーは生き残れないと語る。

文章ではイメージしにくいと思いますが、
実際の映像を見るとそこで買ったものをイートインスペースで
「出来立てはおいしい」という客のコメントを見ると、
外食産業に近いフードコートのような形態に
なっていると思いました。

売上が伸びず苦戦している、
とただ手をこまねいているだけでなく進化しているスーパー。

強いものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残る。
コンビニも進化しています。
外食産業も脅威ですね。進化しないといけません。

軸足を「顧客の利便性の向上」と考える。
このような視点で更に考え続ければ、
まだまだ新しいビジネスはあるのかもしれません。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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笑いと楽しさの関係

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日経産業新聞「新実践:コミュニケーション改革」から。

和歌山県中部、紀伊水道の近くの日高川町。
毎年10月、この町の丹生神社で「丹生祭」、
別名「笑い祭」が開かれる。
奇祭として知られるこの祭り、
顔を真っ白にした鈴振りのおじさんが
「笑え、笑え」の掛け声とともに練り歩く。

笑う理由はないのだが、鈴振りが「笑え」と声を張り上げながら自らも笑っている。
その姿を見た沿道の見物客も笑いが止まらなくなる。
この祭りは神々の会合に寝坊をして落ち込んでいる
氏神を元気づけるために行われるようになったという。

楽しいから笑うというのが一般的な順序のはず。
笑い祭では「笑うから楽しくなる」になっている。順序が逆?!
笑いには逆転性と伝染性があるという。
楽しいから笑うというだけでなく、
笑うから楽しくなるというのが逆転性。
笑顔を作ったり、笑い声をあげたりするという行為が
脳のある部分を活性化しそれによって、人が楽しいと感じる。

伝染性とは他人の笑顔を見たり笑い声を聞いたりすると
楽しさを感じる脳の部分が活性化し、自らも楽しくなる。

笑い袋というおもちゃ。ひたすら笑い声を反復するもの。
こうしたおもちゃの存在は
笑いにおける逆転性や伝染性の効果を狙ったもの。

笑いは一定のメカニズムのもとで増幅する。
「少し楽しい」を「とても楽しい」に増幅することが可能。
この増幅機能を逆転性と伝染性に加える。
笑いを想起させる映像や音楽を作り出す。

そしてこれを世界の紛争地域に流す。
音楽を聴いて笑いが起こり楽しくなる。
それが増幅され周囲に伝染する。
それで平和をもたらそうとする試みがあるという。

笑い、笑顔で楽しくなることは万国共通だ。
病気も治る効果もあるとも言われています。
しんどい時もできるだけ笑顔でいたい。
不景気な顔をしていても誰も面白くないですからね。

それにしても笑い祭の起源。
神様も遅刻をすると考える日本人の感覚がとても素晴らしい。
八百万の神を信じているこの国民性を
私は誇りに思い日本人であることをうれしく思います。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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権威と同調の落とし穴 1

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日経産業新聞「新実践コミュニケーション改革」から。

さてクイズです。
ある小国。歯医者に行きたくなりました。
その小国には歯医者が2名しかいません。
一人は恰幅がよく貫録もあり、何度も歯の治療を受けていて
歯並びがきれい。
もう一人は、髪はぼさぼさ、貧相な感じで笑うと
ぼろぼろの歯が見える。
治療法が悪かったのか前歯が抜けており、
何を話しているか聞き取れないこともある。

慎重なあなたはどちらの歯医者を選ぶべきでしょうか?
答えは後程。よければ理由も考えて下さい。

関連する話として、権威と同調というものについての説明です。
私たちの行動は権威に大きく影響を受ける。
ひとつは権威あるいはそれに伴う権力におもねる、つまり追従。
「上司を怒らせたらやっかい、上司の言う事は
無条件で賛成しよう」という行動。

もうひとつは権威への同調。
権威がある人は立派な人。その人が言っているから間違いない。

だから同調しよう。
権威効果において追従型と同調型、
どちらか一方に偏ることはない。
一般的に2つのミックスで行動が規定されていく。

さて、冒頭の質問の回答です。
恐らく多くの方は「当然、見かけのいい方だよ」と
思われたと思います。
私もそうでした。貧相な感じはやはり嫌なものです。

でも、よく考えてみて下さい。
その国の歯医者は2人。ということは、
恰幅のいい歯医者を治療したのは貧相な歯医者。
完璧な歯並びのいい歯に仕上げている。
貧相な身なりの歯医者を治療したのは恰幅のいい歯医者。
ぼろぼろの歯にしたのもその歯医者ですね。

見かけの権威に騙されるとやっかいなことになってしまう。

さて、みなさんはここまで読んでどちらの歯医者を選びますか。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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55歳からが勝負

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日経新聞「私の履歴書」吉野家HDの安部会長

創業者の松田氏の言葉
「55歳からが勝負だぞ。そのために20代、30代、40代なりの
生き方がある。
社会人として影響が小さいうちに多くの挑戦と失敗を重ね、
能力と信頼を蓄積し55歳から花を咲かせればいい」

その年代その年代にやれることは
やってしまった方がいいということですね。
よく言われることですが、やらずの後悔より、
やった後の笑い話に通じるかと思います。
自分を振り返ると、確かに失敗ばかりだったかもしれませんが、
いろんなことにチャレンジしてきたからこそ、
今があると言い切れます。
55歳という年に近づいてきたからこそ、
感じるものがありました。

「あった方が良い程度のものなら無い方が良い。
変えることを考える前に何を変えてはいけないかを考えろ」

この言葉は結構奥深いものですね。
私はすぐに「本当にこのままでいいのか」と
変えることを前提に考えがちですが、
その前に「本当に変えてもいいのか」を考えないと
いけないのですね。

ひとつのことを成し得た人の言葉はやはり重みがありますね。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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物事には両面がある

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日経産業新聞「新実践コミュニケーション改革」から。

プロ野球で好打者と評価されている選手。
「私たちにとってストレスなのは
打席に立ってアウトになること。
たとえ3割打者になったとしても、7割の打席はアウト。
一生懸命セーフになろうとしているのに、結局70%はアウト。
つまり仕事の70%は失敗。こんなつらいことはない」と。

私たち野球を観戦する側には全く思いもよらないことです。
でもよく考えてみたら
たいへんな仕事をしているということですね。

逆に、私たちの仕事で70%も失敗していたら
大変なことになります(笑。

さて、物事にはいくつかの面がある。
プロ野球の打者は安打、本塁打で評価される。
3割打者はほめ言葉。
でも安打、本塁打の裏にはアウトがある。
30%の成功に酔うのか70%の失敗を反省するのか。
(3割打者に、「7割もアウトになったのですか」と聞いたら
喧嘩を売るコミュニケーションになりますね。)

医者がこう問いかけた。
「この手術をすれば5年後の生存率は90%です」
みなさんはこの手術をうけるだろうか。
90%という数字を見れば受けてもいいと感じるのではないか。
さてこのフレーズを変更してみる。
「この手術を受けた場合、5年後までに10%の方は
残念ながら・・・」
こういわれると10%という数字が重くのしかかってくる。
10人に1人と言われるともっと現実味が増してくる。
さっきまで受けてもいいと思っていた手術が
危険に思えてくるのではないか。

私たちが知っておくべきことはコミュニケーションにおける
両面性を理解しないといけないこと。
相手がどのような立場で話をしようとしているのか、
自分はそれを見抜いているか、
裏の面を考慮して理解しているか。
こうした問いかけをしないと
正しい理解に到達しないということ。

最後に頭の体操。
「糖質30%オフ」「赤身80%の肉」
「99%安全なジェットコースター」
「99.9%噴火しない火山」。
違うフレーズで考えると何が見えてきますか。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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鮮魚店と美容室

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テレビ東京のワールドビジネスサテライト(WBS)の
「THE行列」のコーナーから。

関東と関西を中心に182店舗を展開する、
時短カットの美容室「イレブンカット」。
10分で髪を切り1分でセット。料金は大人1,500円です。
気に入らない場合は1週間以内なら手直しは無料。
市販のヘアカラーは持ち込みもでき、
料金は技術料の2,000円だけ。
こうしたサービスが女性客の人気を集め、
客の6割以上が女性です。
創業者は元・鮮魚店の社員。
ひょんなことから、知り合いの美容室を継ぐ。
全く畑違いの創業者がある雑誌で、
美容室の不満が書いてあった。
「高い」「時間がかかる」「予約が面倒くさい」。
そこで、この逆を目指して開業。
目指したのは「安い」「早い」「予約なし」の美容室。
2000年に1号店をオープンし、理美容業界の市場規模が
縮小する中、売上を右肩上がりで伸ばしていて、
女性の心をつかみ、今後は全国展開を目指している。

私が面白いと思ったのが、鮮魚店と美容室の
共通点があるということ。
どう考えても、共通項などなさそう。
でも、視点を変えると、共通点があるのですね。
・顧客が両方とも女性
⇒女性客に喜ばれる気遣い、仕組み、演出をしないといけない。
スタッフの服は親しみやすさを演出するためオレンジ色。
ケープやタオルはピンク色。
女性が入りやすいと子供も連れてくる。
そして、上記の不満を解消してあげる。

これ重要ですね。
女性が喜ばれることをして、子供を連れてくると、
その子供もその後の顧客になる可能性が出てくる。
たとえ、いったん離れたとしても戻ってくることも考えられる。
子供のうちに記憶に刷り込むことは大事です。
将来の見込み客つくりにもなっているのですよね。

何か他のビジネスにも展開できそうやな、そんな気がしました。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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幸福感を高める 

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柴田悠、京都大学准教授

1.味わって食べる
味わって食べる習慣は学歴や所得とは関連が無いが、
幸福感とは有意な正の相関がある。
つまり、学歴や所得に関わらず、
この習慣が顕著な人は幸福感が高い。
この習慣の程度と肥満度は相関しない。
むしろこの習慣が顕著な人は少食だ。
ブリティッシュコロンビア大学、
ヤン・ニコール准教授

2.経験を味わう
経験を味わう人は、ポジティブな出来事が少なくても
多い人と同じ程度の幸福を感じていた。
しかも、ポジティブな出来事が多いが
経験を味わない人よりも幸福度は高かった。
経験を味わない人は、ポジティブな出来事の
頻度によって一喜一憂してしまっていた。
経験を味わう人は、他の人に気持ちいいねと
話しかける。経験を共有できる人々を探す。
経験を一緒に味わってくれる人は、
あなたを幸せにしてくれる。
ビクトリア大学、ポール・ホセ准教授

3.自然と触れ合う
自然の豊かな公園で20分以上過ごすと、
活動量とは無関係に幸福感が高まった。

幸福感を高めるには
自然公園で20分以上歩く
より長時間歩く
自然との繋がりを感じる感性が強い
公園が混雑していない
公園の動物多様性が高い

自然との繋がりや自然の多様性を感じながら、
自然豊かな場所でできるだけ長く過ごすことが
幸福感を高める。
アラバマ大学、ホン・ユン教授

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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難しい話を伝えるには

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日経産業新聞「新実践コミュニケーション改革」から。

さて問題です。
あなたはウィルスの研究者。
未開の奥地で2種類の強力な毒性を持つウィルスを発見。
ウィルスA:1秒ごとに2つに分裂する
ウィルスB:1分後に10億個にまで増殖する
この2つのウィルスが外部に流出したら
どちらがより多く蔓延するだろうか。

コミュニケーションにおいては、
相手の言うことをじっくり吟味する時間はない。
メッセージを受ける瞬間にその内容を把握し理解するのが普通。
いわば直感の連続。さてその直感を試すための上記の問題。
如何でしょうか。

70%程度の人がBと答える。だが、答えはA.
1秒ごとに2つに分裂するということは2秒後には2個が4個。
これが60回繰り返されるので
大したことがないように感じる。
だが、実際には10秒後には1千個になり、30秒後には10億個。
40秒後には1兆個。
1分後には115兆個の1万倍にまでなる。
直感で判断すると謝ることが多いという事例です。

コミュニケーションで伝える内容をトピックスごとに書きだし、難易別に評価。
低・中・高の3段階にして、難易度の高いものについては
丁寧に説明を尽くすようコミュニケーションを組み立てる。
ここで説明をはしょると、情報の受け手が
誤った理解をするということ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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言葉の力

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私もよくネガティブ言葉をはいてしまうことがあるのですが、
すぐに切り替えます。
その分、余分なエネルギーを使っているということですね。
なるべく使わないようにしましょう。

成功者とそれ以外の人というのは、
思考回路とか見ている世界がまったく違うといっても
過言ではありません。
そして、その中心にあるのが「言葉」なんですね。

失敗する人、挫折する人は、ここぞという場面で、
身体のコントロールを失わせる言葉を口にします。

「もういいや」
「もうダメだ」
「ダメだこりゃ」
そういった否定語、ネガティブな言葉なんです。

苦しいときでも、この闇の向こうに間違いなく
光りあふれる世界があると確信しているなら、
こうつぶやかなければならないんです。

「まだまだ!」

ちょっとつぶやいてみてください。
「よし、まだまだ!」

心の中に、というか身体全体にもっと遠くまで行こう!という
ビジョンと意志が広がっていきませんか?

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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