ダイバーシティ&インクルージョン

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高パフォーマンスのチームとはエラーが最も少ないチームで、そうしたチームでは、チームワークへの満足度が最も高くなるという仮説は間違いだった。

実際には、互いへの尊敬と信頼とコラボレーションが根付いているチームは、エラーの数が多いと分かった。居心地の良いチームでは間違いを安心して報告でき、話し合って過ちから学びやすいことが判明した。

尊敬と信頼とコラボレーションのレベルが低いチームは、実際にはエラーが多いものの、隠している可能性が高かった。

間違いを犯すこと対して恐怖感を生み出すようなリーダーは問題になるが、要求水準を下げなければならないわけではない。高パフォーマンスのチームは、高い水準を掲げ、かつ学習・改善・革新への恐れの無い環境を持っている。

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準備の意味

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エグゼクティブ コーチング トレーナー・秋山 ジョー 賢司

段取り8割ということを社会人になった時に教わりました。私は準備をするに当たって起こりうるであろう結果を想定してそれに対して何をしておけば慌てなくて済むか、スムースにことが進むかということを常に考えていました。基本的に小心者なのでいろんなことを想像(妄想)していろんな段取りをするのですが、結局使わないということも多かった。でも、やらずに後で準備しておけばと後悔するより、使わなくてよかった準備をしておいた方が私の性分に合っている。

ビジネスにおいて「準備」は重要です。顧客へのプレゼン。取引先との交渉など、経営をしていく中で様々な「準備」の機会があります。私たちは「準備」と「実践」の繰り返しです。
「準備」はなぜ大切なのでしょうか?準備をすると、・慌てないから・失敗しないから確かに、これもあります。しかし、圧倒的な結果を出し続ける人は、「準備」に対して重要なマインドを持っている。

サッカーの本田圭佑選手。彼は、昔から、試合後のインタビューで必ず「準備」という言葉を使っていました。「次の試合に向けて準備するだけです」「また、明日から準備です」「準備していましたから」この「準備」という言葉の使い方から、彼には「ある前提」を持っているのがわかります。それは、その時が訪れるに決まっている。サッカーで言えば、自分の目の前にシュートできるボールが転がってくる。その時がやってくるに決まっている。その時がやってくる「ので」準備する。という感覚なのです。

稼ぐ社長の「準備」に対する視点も同じです。訪れるであろう「最高のチャンス」をものにするために、目の前の仕事が絶好のトレーニングの場として活かせるよう、準備をしていくのです。
例えば、来週、新規顧客への営業のアポイントがあり、その準備をしているとします。当日、落ち着いて対応するためだけに準備をするのではありません。来週のプレゼンは、当日の結果を得ると同時に、そのチャンスをつかむための絶好のトレーニングの機会なのです。そう思うと、準備の質が変わります。ちょっとチャレンジングなことを入れてみよう。今までやったことのないアプローチをしてみようという発想になるかもしれません。

いつの日か、あなたがどうしても成し遂げたいことのチャンスが100%来るとします。だとしたら、明日の「準備」はどのようにしますか?
明日の仕事を、いつか訪れるチャンスを手にするための、絶好のトレーニングの場にするには、今、万全な準備をする。これが、稼ぐ社長の「準備の秘密」なのです。

経営者のマインドセットの秘密の1つはその機会が必ず訪れる、という前提で準備して生きる。

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コスト削減と顧客満足

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リーダーズアカデミー・嶋津

私は会社で業務、仕事のポイントは何かを考えて取り組んで欲しいと
常に言っています。

会社を繁栄させ継続経営させていくにはお客様を大切にしないといけない。
社員の給料はお客様からの売上・利益から支払われる。
そのお客様からそっぽを向かれたら会社の繁栄も継続もできない。
何のためのコスト削減か。
そのポイントのかじ取りを間違うと
下記の会社のように迷走してしまうのかもしれません。
効率化とコスト削減。
ともにどこに目が向いているのか、方向性は間違っていないのか。
しっかり検証することが必要だと思います。


なぜ、アマゾンはコンビニに必要以上のスタッフを配置するのか
コスト削減?


あなたが社長もしくは、自社の経営に携わる立場の方であれば、
常に意識していることだと思います。
コスト削減がうまくいけば、
・無駄な経費が削減され、純利益が増える
・削減額の一部を賞与に反映することで、社員のモチベーションが上がる
・削減した原資を元に、新しい事業を興すなど戦略的な資金投下ができる
など、メリットを多く享受できますね。

しかし・・・ その反面で、コスト削減を意識しすぎて、
悪い方向に進んでしまう企業も少なくありません。
いくつか例を見てみましょう。

まず一つ目は、ある航空会社の例です。
数年前、Aさんが、その航空会社のビジネスクラスで旅行をした際の話です。
搭乗後しばらくして、食事の時間になったため、
Aさんは客室乗務員の方に料理の希望を伝えました。
すると、返ってきた答えは、「申し訳ありません。
数に制限があり、残っておりません」とのこと。
客室乗務員の方から、料理を人数分用意していない説明を受け、
最終的に、Aさんは納得し別の料理を食べました。
しかし、Aさんとしては決して安くない料金を支払って
この対応をされているわけです。
あまり良い気持ちはしなかったでしょう。
現に、次回以降の旅行からは、別の航空会社を使っているそうです。
また、同様のお客様が多かったのか、
この会社はそれから数年後に、経営不振で
倒産してしまいました・・・

次に、ある食品メーカーの例です。
その食品メーカーでは、近年、原材料価格の高騰により、
利益率が減少していました。
そのため、あるタイミングを境に値段は据え置きで
内容量を減らす実質値上げを行いました。
すると、量の減少に気付いた消費者から、ネット上で、
「そのまま値上げしてくれた方が良い」
「騙されている感がある」
「従来の量が欲しい時に、1つだと足りないし、2つだと多いし本当に困る」
などと、商品や会社に対する批判が殺到しました。
この事実は、SNS等でも広く拡散されてしまいました・・・
そのことも災いしたのか、この商品の売上は、
大きく減少してしまいました・・・

上の例のように、目先のコスト削減が大きな損を生んでしまっては、
意味がありません。
この削減により、お客様が離れてしまえば、倒産・廃業にも繋がります・・・
ここで考えて頂きたいのは、あなたの会社で行っている削減は、
本当にお客様のためになっているのかということ。
お客様のためにならない削減は自分本位でしかなく、
お客様からは簡単に見抜かれてしまいます。
そんな中、どこよりも「お客様のため」を体現し、
お客様と共に成長している企業があります。

それは「地上で最も顧客中心の会社」というビジョンを掲げる
「米アマゾン・ドット・コム」です。
多くの方が一度は使ったことがあるとは思いますが、
アマゾンは世界的なECサイト、WEBサービス会社です。
このアマゾンはすべてのビジネス、施策において 上記のビジョンを大事にし、
体現している企業です。

例えば、少し前に話題となった米シアトルの本社ビルにある
レジなしコンビニ「アマゾン・ゴー」も同様です。
アマゾン・ゴーには、スマートフォンに専用アプリでQRコードを
表示することで入店します。
そして、商品を手に取り、ゲートを出るだけで
自動的に課金されるという仕組みです。
あらかじめ買うものが決まっている人だと、
約10秒で買い物を済ませることができます。
そんな、無駄のない買い物が実現するアマゾン・ゴー。
店に関わる全てが効率化されていて無駄がひとつもない設計がされていると
思われがちです。
しかし、実際はそうではありません。
その根拠に、店内にはとても多くのスタッフがいます。
出入り口で入店方法を案内するスタッフや奥のアルコール売り場で
年齢確認を行うスタッフなど、
常に5,6人がフロアに常駐しています。

日本のコンビニで言えば、レジ以外の場所に5人のスタッフがいるような感じです。
そう考えると、その多さが分かると思います。
彼らが何をしているかと言うと、お客様にフレンドリーにあいさつしたり、
ショッピングバッグを渡したり。
なんら特別なことをしているわけではありません。
ここでアマゾンが意識しているのは、お客様とスタッフとの接点です。
レジなしに加え、人も配置しない、
完全省力化に振ることもできたはずですが、
アマゾンは、浮いた資金を接客に振り分けているのです。
多くの接点を持つことにより、困っている人や悩んでいる人を助け、
快適な買い物ができるよう設計しているのです。

競合との争いから生き残るため、そして、利益を生むために、
確かにコストを削減することは大切です。
しかし、その削減がお客様にとって、マイナスとなっていては逆効果です。
今一度言いますが、あなたの会社で行っている削減は、
本当にお客様のためになっているのでしょうか?
そのことを意識すれば、お客様に嫌な思いをさせる削減はなくなるでしょう。
そればかりか、お客様の満足度が高まり、
あなたの会社のファンとなるかもしれません。
このことが、あなたの会社を5年、10年と繁栄し続ける
優良企業へと成長していくことが出来るはずです。

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失敗とは、「実験結果」

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エグゼクティブ コーチング トレーナー秋山 ジョー 賢司

「分析型」と「直感型」の人がいる。分析型とは、他人や周囲の状況を分析して、そこから行動の手順を考える。対して、直感型とは、自分の気持ちでやりたいか、やりたくないかを判断し、そのやり方を直感的に選択していく。

頭でっかちな人が直感を活用するために、どちらが「いいか」というと…もちろん、アウトカムに対して、機能する方を選択できるのがベストです!
では、「分析型」の人が、「直感型」の自分を覚醒させるための手順をお伝えします。鍵となるのは、「失敗」に対する捉え方です。直感を活かしきれない方は、・失敗したらどうしよう・失敗したら戻せないというマインドが強く発動しています。そこで「失敗」に対する認識を変えていきます。

失敗とは、「実験結果」だと捉える。つまり、ゴールに向かう過程の一部であり、「このやり方では、この結果が起こる」という実験結果が明確になっただけです。その実験結果に対し、・こうすると、こうなるんだー・では、次は、どうしようかなーというマインドで失敗(実験結果)を活用していく。

直感型の自分を覚醒させるために、
1)やりたいことを明確にする(これをやりたい!)
2)手法は、直感で選ぶ(これでやってみよう!)
3)結果を、客観的に受け止める(ほーっ、こうなるんだ)
4)それを、ゴール前の過程と捉え、次の選択をする(では、次はどれで行こう)この「手順」で進めると、分析型のあなたも、自分の直感を活用できるようになる。

■経営者のマインドセットの秘密直感を活かすプロセスを活用する。
「自信」は経験や実績だけから作られているのではない。「自信」は「勇気」からも生まれる。「勇気」は「覚悟」から生まれる。そして、あなたの「覚悟」はあなた「自身」から生まれてくる。

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「卓球を通じて学んだこと」

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元・卓球日本代表・ロンドンオリンピック銀メダリスト平野早矢香(ミキハウス)。

卓球を始めたのは5歳から。小学生低学年の大会で全日本2位まで勝ち上がり、日本一になりたいとの思いを強くした。ただ、小学生時代は優勝、つまり日本一になれなかった。中学・高校は仙台育英で英才教育を受ける。高校1年時に念願の日本一になると、やったらできるという自信がついた。日本一になってから今度は世界一を目指しようになった。

世界レベルにするために思い切って変えたこと(4つ)
・ラケット、ラバー 監督から世界レベルで戦うには変えないといけないと指摘あり。日本一になったラケット、ラバーを変える決断をした。
・サーブ 世界で戦うには今やっているスタイルでは勝てない。これまでのスタイルを捨てて新しいサーブに取り組んだ。
・体の使い方 合理的な体の使い方をするために古武道の先生の指導を受けた。 体重を掛けて足で蹴って移動するのではなく、体に負荷なく移動する方法を学んだ。
・心を変える 麻雀で生涯負けなしの桜井氏の話を聞いて、メンタル面での姿勢を学んだ。「流れを感じろ、相手を感じろ」いったんバランスが崩れて勝てなくなる時がある。その時に、自分はいったいどこを目指しているのか振り返る心の余裕が出てきた。

考えていたこと。
日々前進。
他人と比較するのではなく、昨日の自分と比較するようになった。

■日々前進。他人と比較するのではなく、昨日の自分と比較するようになった。→この点は私も日頃から感じ思っているところなので共感しました。
また、心を変えるというところの話では、私の経験からもトラブルや困難が発生すると兎角目先のところにばかり目が行ってしまいますが、一歩引いて落ち着いて考えると、問題点は違うところにあったり、それほど大きなものではなく丁寧に対応すれば解決するものであったりしたことがありました。
自分のレベルを上げるためになりふり構わず過去の自分とも決別し、日々前進していくために、新しい挑戦をしていくことはレベルの違いはあっても私たちにも当てはまるものですね。

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ジョブ理論とは

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「ジョブ理論とうんこドリル」より

ジョブ理論とはヒット商品が生まれる理由の一つを明らかにしたもの。人々は現状を改善するため、今の状況を進歩させるため、やるべき多くの「ジョブ」が発生する。人々はその「ジョブ」をこなすため様々な商品・サービスを雇う必要がある。ジョブにぴったりと判断すれば、購入に繋がるという。

モノを買うとは消費者が目的に応じて企業の商品を雇うという見方をする。一つの例をあげると、”うんこ漢字ドリル”はまさにお母さんのジョブにピッタリ。母親にとって子供の学習意欲を高めることが最大のジョブ。子供はおいそれと母親のジョブに付き合ってくれない。塾や通信教育を「雇っても」なかなか勉強好きにならない。

そこで”うんこ漢字ドリル”の登場。母親にとって嫌いなワードだが、子供は大好き。あっという間に宿題をこなし、ジョブは達成。。。。顧客の性別、年齢層、所得など属性調査をするマーケティングでは新たなイノベーション、発想は生まれにくい。

自動車王・フォード自動車の量産が起こる前に顧客に欲しいものを聞いたら「もっと速い馬」。⇒これがジョブ。⇒これを解決する存在が自動車。でもこれも変わっていくかもしれない。

食品の新商品を企画する場合、サイズや味などの製品スペックの一方で、「時間をつぶす」「手が汚れない」など顧客の課題を片付けるジョブスペックが新しい価値につながる。ジョブは課題解決と置き換えると目新しいものではないのかもしれません。ただマーケティングとは違った発想で面白いジョブを見つけていくと新しいものが生まれていくのかもしれません。サービスも商品もまだまだ新たなものが期待できます。

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行動面で、No.2に必要なものとは?

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究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント・井上 健一郎

目的と目標の違いをわきまえ、理想と現実のギャップを認識して具体策に落とし込む力が必要。

人の行動の背景には【意欲】【意識】【思考】の3つがあります。
【意欲】とは、自分を動かすエネルギー。エンジンです。たとえば、達成意欲と言ったとき何を達成するのかは【意識】の方向性によって違うし、意識が1つの方向を向いていても【思考】の仕方によっては具体的な策が違ったりします。だから【意欲】【意識】【思考】は3つで1セット。

【思考】とは、
1)理想を掲げる
2)現状を的確に分析できる
3)そのための目標設定ができる
4)具体的なアイデアを生み出せる
この4つのことができる力。

4つのうちどれかひとつができればNo.2、右腕になれる可能性はありますが、どれもができない人はNo.2には不向きです。
では、この【思考】は鍛えられるかというと精神的な話でどれだけ粘れるかということなんですよね。そして、どれだけ粘れるかは【意欲】によるんです。
【意識】はたとえば問題意識があるか、当事者意識があるかって人の心の中はわからなくて行動を見るしかありません。ところが、【意欲】があるのかないのかは発言や、きらきらした雰囲気とかで一見はわかるかもしれませんが単純にテンションが高いだけじゃダメ!

そうしたときに、何を見るのか?それは、初動の速さ。物事への着手の速さなんですよ。No.2の人(上の立場の人)は1つの動きだけではなくいくつかの階層を超えないとたどり着けない課題にぶちあたります。というか、抱える。
ということは「3か月後までにこの問題を解決しなきゃいけない」となればそのために「今」動き始める。これが大切なんです。

多くの人は「3か月後まででいい」と考えがちで、締め切りの2週間くらい前からやっと動き出したりする。これ、すごく多いんですよ。で、動いてみたら「あれ、意外と難しいぞこれ」って気づきさらに「相当時間がかかるぞ」とわかったらどうなると思いますか?何が起こるかというと締め切りが守られないですよね。締め切りとは何日までにこの課題を提出しなさいよ、という締め切りではないのです。「今年はこの課題に向かおう」と半期の計画を立てた、その期限のことです。

【初動の速さ】と、【締め切り】。これがしっかり守れない人はNo.2には向いていません。そして、この【意欲】。【意欲】がない人は【意識】があっても動かないんですよね。自分を動かそうとする、奮い立たせるエネルギーが根本です。

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過去に執着しない

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日経産業新聞「行動経済学を学ぼう」より

行動経済学の世界で注目されている事象に「埋没効果」がある。これは埋没、すなわち沈み込んでしまって浮き上がれない状況と、それによって起きる不合理な考え方を指す。
企業に置き換えると、企業は何をおいてもプラスの収益が求められる。前年がマイナスだと、なおのことプラスが求められる。この考え方は営利企業活動の根幹で、私たちはこの考え方に依拠して仕事をしている。

ただ、ここに埋没効果が発生する危険性がある。マイナスになった原因を分析する時に、企業活動の対象、すなわちサービスや販売対象を新たな領域に変更するということを考えなくなると埋没効果が出てしまう。企業活動でうまくいかないのであれば、新たな領域にいけばいい。

企業の利益が上がらなくなる理由は2つだけ。努力が足りないのか、方法が間違っているのか。
第4次産業革命とよばれる人工知能(AI)隆盛の状況下では多くの場合努力不足ではなく、現状の方法の陳腐化が理由の場合が多い。過去を断ち切り新たな領域に舵を切ることが求められる。

米国大学のアメフトチームが惨敗してそのチームを廃部にしたというエピソードから。その大学がアメフトの能力を今以上に伸ばせる可能性は低い。そうすると下級生は先輩の借りを返すことに集中してしまう。新しいことに取組むことができるはずの下級生が過去の事象にとらわれてしまうことは避けなければならない。だから廃部にした。

ここで重要なことは、視野が狭くなりどうしても駄目なところから抜け出せない、過去の栄光に捉われ、それに固執してしまうことで判断が遅れてしまう。人間、なかなかコンフォートゾーンから抜け出せません。前例を踏襲しながら、新しいことに挑戦していく。そんなことがこれから特に求められます。

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『まわりにいい影響をあたえる人になろう』

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慶応大学名誉教授、ボブ・トビン

なぜ、ポジティブな影響をあたえるよう心がけるべきなのでしょうか?
一つには、人の人生をよりよいものにできるからです。ふだんの仕事や暮らしのなかで、まわりの世界を変えることができるのです。
もう一つの理由は、想像もしない形であなたの人生が豊かになるからです。あなたが管理職なら、ポジティブな影響をあたえることで、より優れた管理職に見られるでしょう。教師なら、よりよい教師に見られます。レストランで働いているなら、あなたのサービスを受けた人に感謝されます。子どもがいるなら、よりよい親に見られます。あなたがどんな立場でも、ポジティブな影響をあたえるように努めれば、まわりの人かのあなたを見る目がはるかに好意的になります。そして、あなたの評判が広がっていきます。

ジョン・F・ケネディ
「たった一人の力でも変化をもたらすことができる。だから誰もが挑戦すべきなのだ」
ポジティブな影響とは、あなたの発する言葉や行動で、相手に前向きな反応、変化、感情をもたらすことを指します。あなたの言葉や行動によって、他の誰かの人生がよい方向へ変わるのです。あなたの言葉に相手がほほ笑んだり、笑ったりするだけでもかまいません。あなたがとる行動で人をいい気分にさせたり、これまで考えもしなかったことを考えるきっかけを与えるのもポジティブな影響といえます。昇進の申請をするよう促したり、才能に気づかせたりするのもそうです。

人生を変えるようなものでなくてもかまいません。人との日常的なやりとりがポジティブな影響をあたえることもあります。それは職場だけに限りません。どこでも起こり得ます。あなたの存在自体がポジティブな影響をもたらすこともあります。あなたの働き方や生き方が、誰かの手本やヒントになるような場合です。あなたの仕事ぶりや生き方に魅力を感じたとき、人はあなたのような働き方や生き方をしたいという気持ちになるかもしれません。

まわりにいい影響をあたえる人がいると、職場やその場が明るく元気になる。反対に、まわりに悪い影響をあたえる人がいると、職場やその場は暗く元気がなくなる。まわりに悪い影響を与える人は、不機嫌で、イライラしていて、やる気がなくて、仏頂面で、言葉が汚くて、人の足を引っ張ったり、悪口ばかりいったり、挨拶がなくて、行動がなくて口先ばかりで、感謝がないような、要するに自分本位で、愛のない冷たい人。

その人が入ってくると、とたんに周りがパッと明るくなるような、おおらかさと陽気さを持っているのが、まわりにいい影響をあたえる人。そして、あの人のようになりたい、と思わせるような人。こんな人になりたいですね

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『ブランド人になれ!』

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田端信太郎

多くの人は奴隷のように会社に縛られて一日の大半の時間を使っている。「奴隷の幸福」という言葉がある。強制的に、有無を言わさず働かされる奴隷は、不幸なように見えるけれど、自分の頭で何をするべきか考える必要がないので、人はそこに安心を見つけ、幸せを感じる。

今までこの国は、終身雇用、年功序列が約束されていて、奴隷でいる方が圧倒的に楽だった。会社の中でいかに評価されるかがすべてだったし、自分の仕事を聞かれたら、会社の名前を答えればよかった。有名企業、安定企業に就職することこそがゴールだった。そこからは上司の顔色をうかがってミスがないように仕事をこなす。会社に一生の忠誠を誓い出世レースを勝ち抜く。定年まで走り抜けば、退職金というご褒美を手に余生を過ごせる。そんな生き方が幸せの象徴だった。

しかし、世の中は大きく変わった。どんな大企業でも変化に対応できなければ簡単に潰れてしまう。リストラなんて日常茶飯事だ。終身雇用、年功序列などは幻想だったと誰もが気付いた。

「副業解禁」。このバズワードは何を示しているか。それは「会社はあなたの面倒を見きれないから外で稼いでください」ということでもある。政府が主導しているわけで、この流れはやがて本格化していくだろう。

「奴隷の幸福」を享受していたサラリーマンは、今頃になって焦っている。会社が守ってくれるという幻想は、もはや全くないからだ。サラリーマンであっても、「自分という会社」を経営しなくてはいけない。アーティストやアスリートと同じように自分というブランドを磨き上げなくてはいけない。不安に思うだろうか?それともワクワクするだろうか?

僕は新卒でNTTデータに入ったのち、リクルート、ライブドア、コンデナスト、LINE、ZOZO(現スタートトゥディ)とその時代における最先端企業を渡り歩いてきた。自分の名刺代わりになるプロジェクトをいくつも立ち上げ、ブランドを打ち立ててきた。常に最先端企業に引き抜かれ続け、プロ野球選手以上のサラリーをもらっている。

会社に仕事をやらされるのではなく、自分の手で仕事を選び取る。無難な仕事ではなく、あえて面倒な仕事に身を投じる。波風立てずに過ごすのではなく、ひんしゅくを買いながらでも名乗りをあげる。既得権にしがみ付くのではなく、無謀なチャレンジに身を乗り出す。成功パターンに固執するのではなく、新しいことを学び続ける。

社内政治を鼻で笑い、社外でこそ有名になる。つまり会社の名前ではなく自分の名前で仕事をする「ブランド人」にならなくては、もうダメなのだ。なにも難しいことではない。特別なスキルや資格も必要ない。奴隷として染みついた発想や習慣を捨てるだけだ。その瞬間からブランド人への道は開ける。なにより、今の時代ほどブランド人になることが簡単な時代はない。

〇マルティン・ルーサー・キングとともにアメリカ公民権運動を戦ったジェシー・ジャクソンは叫んだ。「キャピタルのないキャピタリズムは、ただのイズムだ」「ここでいうキャピタル(資本)って、要するにカネのことでしょう?」としか思えない人は、20世紀脳のまま思考停止している。そんな君は、とりあえず今から山に出かけ、滝に打たれるところから出直そう。
今どきのキャピタル(資本)は、金銭や土地だけではない。人々に与える影響力、個人としてのブランドもまた、21世紀のキャピタルたりうるのだ。SNSがなかった時代は、どれだけ実績を残しても、会社にその実績は吸収されてしまった。しかし、今はSNSで個人の名前を全面に出すことができる。君がブランド人になる状況は完璧に整っている。今こそ会社という鎖を噛みちぎって、自分という「ブランド」を打ち立てろ。憂鬱な顔をして出勤するのではない。今日はどんなチャレンジをしようかと胸躍らせながら会社に乗り込むのだ。会社はステージに過ぎない。主役は君だ。

〇トムピーターズ「 ブランド人になれ!」より
『おもしろい時代が来ると、私は思う。考えただけで背筋がぞくぞくする。思う存分、自分の力を試せる時代が来ると、私は思う。先が見えないときは、誰だって恐ろしい。しかし、何をやるかはすべて自分で決められるようになったのだ。こんな嬉しいことはないと、私は思う。要は気がまえである。会社勤めを続けるとしても、個人事業主のように考え、行動しよう。個人事業主は独立独歩、頼りになるのは自分の腕だけだ。その腕をつねに磨いていかなければ、明日にでも食いっぱぐれる。個人事業主の売り物は、自分の実績と自分のプロジェクトしかない。誰にも頼らず自分の力で生きていける人を、私は「ブランド人」と呼びたい』

そして、それには以下のことが大事だ。
■人びとの記憶に長く残る仕事をする。
■日々、切磋琢磨し、達人を目指す。
■すったもんだがあるから人生は楽しい。
■意識して、変人と付き合う(カッコいい人からカッコよさを学ぶ)。

旧来の価値観が音を立てて崩れていく。今は、すさまじいまでの変化の時代だ。これからは、売り方も、モノの作り方も、そして働き方も、もっともっと劇的に変わっていく。働く人も、経営する人も、これからは新たな変化に向かって、頭を思いっきり切りかえなければ、会社や組織はこの世から消えてしまう。すべての人が、ブランド人を目指さなければいけない時代がやってきた。

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