middle is missing

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國學院大学教授、 秦 信行


1990年代の末から日本でベンチャーキャピタル(VC)・ビジネスを行いながらベンチャー支援活動を約15年続けてきたサンブリッジ グループのCEOである
アレン・マイナーが、日本のベンチャーキャピタルの現状の問題点の1つとして挙げてくれたのが“middleis missing”という問題である。どういう意味か。


アレン曰く、日本ではIPO時に関与するVCがIPO候補の企業の株式公開・上場(IPO)を急がせすぎている。
本来ベンチャーが手掛けている事業の潜在的な拡大余地は大きく、
もっと大規模な先行投資を未公開・未上場段階で実施すれば
その事業の潜在力を十分に開花させることが出来るにも拘わらず、
早い段階でとりあえず収益化させて上場させてしまっている。

加えて、IPOを急いでしまうと、上場したために様々な制約が生まれる結果、
経営面の自由度が早い段階で狭められてしまう。
例えば、IPO時の公募増資で調達した資金にしても自由に使うことは
実は難しい。
何故ならその資金を先行投資に回してしまうと、IPO直後にその投資負担で
減益になる、場合によっては赤字になる恐れも出てくるため、
一般株主のことを考えると投資を躊躇してしまうからだ。

よく言われるように日本の新規上場企業の業績がIPO時に
ピークになるといったケースが多いのも、
さらに言えば日本発のグローバル・ベンチャーが出てこないのも、
そのあたりにも原因がある。

確かに、日本のVC投資をみると追加投資があまり行われていない。
例えば2014年度の新規投資と追加投資を比べると、
新規投資が追加投資を上回り、1件当たりの投資金額についても
新規投資の方がかなり上回っている。
常識的に考えれば追加投資金額が新規投資金額を下回ることは不自然だと
言わざるを得ない。
それくらい、日本では追加投資が行われていない。
正にアレンの言う“middle is missing”なのだ。

それは日本のVC資金量が少ないためなのであろうか。それもあるとは思うが、日本のVCの投資戦略、ないしはベンチャーの事業への理解度に原因がある。
一方、米国のデータをNVCAのデータで確認すると、
日本とは逆に追加投資金額は大きく新規投資を上回り、
1件当たりの投資金額も追加投資の方が大きい。
さらに米国では最近、このコラムでもユニコーンとして紹介したような
未上場の段階で数百億円規模の資金調達を行っているベンチャーが
かなりの数出てきている。
これは、米国のVC資金の豊富さを背景にしたバブルかもしれないし、
米国でのIPOがSOX法以降敬遠されていることの反映かもしれない。
しかし、少なくそれだけの金額のVC投資が未上場の段階で行われていることは事実なのだ。
日本でも“middle is missing”の問題を正しく検証し、是正する必要がある。

エンジンオイル、OEMについても、
必要十分なお金を使えないのなら、意味がないですね。



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「社長は、ぜんぶ好き嫌いで決めなさい」富田英太

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★「経営は『理論』よりも『直感』であり、 
 ”すごい社長”はとにかく我儘&自己チューだ」

「好き嫌いで経営」と言うと、とんでもないことのように
思われるかもしれません。 
10人中9人の人が、「経営は、自分と異なる意見にも
よく耳を傾けて進めなければならない」と言います。 
ワンマン経営は、悪い経営の代表のように言われます。 
しかし改めて考えてみると、成功する経営者はみんな、 
周囲の人にそっぽを向かれても、 
強い逆風が吹いても、非合理なことと分かっていても、 
自分の「好き嫌い」で決めたことをやり続けて、 
そして最終的には、なぜかうまくいっています。

★「『好き』を成功に導く、たった一つの心がまえ」 
利益「だけ」を追求していい時代は終わった

「経営は好きか嫌いかで決めていい」、
つまり「わがまま」に振る舞っていい。 
そもそも「わがまま」とはどういうことなのでしょうか? 
一般的には自分勝手、無責任などマイナスのイメージで
とらえられがち。 
しかし辞書で引いてみると、「自分の思いどおりに
振る舞うこと」というような定義が最初に載っている。 
「自分勝手」は、そのあとに続いてくるものです。 
つまり「わがまま」とは、必ずしも悪い意味ではない。

自分の直感や感性を信じて起業したり、
新しいビジネスをはじめる人が非常に増えてきている。 
彼らに共通するのは、
「好き嫌い」でものごとを決め、 
やりたいと願っていることに対して
徹底的に忠実であるという点です。 
つまり、「わがまま」なのです。

わがままさゆえに、
「儲けることを考えていないんじゃないか?」と、 
本末転倒なことをやろうとしているように
見えることもあります。 
ところが、わがままな彼らは、
利益を軽んじているわけではなく、 
利益以上に「自分がやるべきこと」を
追求しようとしている。

事業者は、利益「だけ」を追求していてはいけません。 
すぐに売れるもの、すぐに成果が出るものだけを
求めてはいけません。 
それではこの先の時代を生き抜くことは難しくなります。 
先行きが不透明な時代にあっては、
むしろ世の中の流れや常識とは 
異なったやり方を選択することが重要。 
自分がつくりたいもの、商いたいものに対して
徹底的にわがままになること(こだわること)。 
それこそが、これからの成功に必要なことです。

★わがまま経営に必要な「下地」

ただし、わがままは、ひとつ間違えると人を不快にする 
本当の「ワガママ」になってしまいます。 
しかも自分勝手になってしまうと、
人はついてきてくれません。 
それでは、事業の成功も望めないでしょう。 
では、どうしたらいいのか?

「どこをめざすのかを明確にし、きちんと伝え、 
そして納得させていく作業を怠らないこと」が大切だ。 
わがまま経営を実現させるためには、
周囲とのコミュニケーションが不可欠だということ。

そしてコミュニケーションをとる際には、
(程度の差こそあれ) 
周囲の人もまた「自分の好き嫌いを突き通したい」と
考えているということを意識すべき。 
自分自身がそうであるように、
周囲で働く人や協力してくれる人にも、 
それぞれ理想とする将来像があるということ。 
だから、自分の好き嫌いは、
往々にして他人のそれと対立するもの。 
そこでいかにうまくバランスをとるかに、 
わがまま経営が成功するか否かのポイントがある。

自分の好き嫌いを通そうとする以上は、 
彼らの好き嫌いも尊重するべきだ。 
周囲に人がいてくれるということは、
ある程度以上のシンパシーを持ってもらえているから。 
だからこそ、周囲にいてくれるわけです。 
つまり、わがまま経営をするために必要な下地は
すでにあるということになるはず。

そこで、そんな状況に感謝し、
具体的な形にすることが大切。 
役職や肩書、役割や部門などのしがらみは捨て、 
「これをやりたい」という人に好きなようにやらせる。 
彼らのわがままを認め、応援することによって、
感謝の気持ちを表すわけです。

「こうしよう」と判断できたときは時代遅れ 
いまは、過去の成功体験が通じにくくなっている時代。 
情報インフラと情報量が、すさまじい勢いで発達し、
社会も急激に変化しているからだ。 

アメリカの経営学者・R・M・カンター
「企業の意思決定のスピードは、
企業を取り巻く環境の変化よりも遅い」

「こうしよう」「こうすればうまくいきそうだ」と考え、 
手はずを整えて実行する頃には世の中が変わってしまい、 
うまくいくはずだった施策も無効になっている。 
きのう成果を出すことのできたやり方が、
あすも有効だという保証はどこにもない。 
事実、ここでつまずいて倒産した企業はたくさんある。

だとすれば、どうしたらいいのでしょうか? 
重要なことのひとつは、先に触れた
「職や肩書、役割や部門などのしがらみを捨てる」ことだ。 
そういうことを超え、
「やりたい」という人に好きなようにやらせるわけです。 
「なにもしない」のは、失敗するよりロスが大きい 
ただし、「好きなようにやらせる」リスクはもちろんある。 
特に若いスタッフだった場合、
経験値は少なく思慮も浅いので、 
失敗する可能性も高くなって当然。 
しかしそれでも、そういう荒療治をしない限り、 
時代にインパクトを与える斬新な発想は
なかなか生まれない。 
従来のような年功序列型の指示命令系統のなかでは、 
無から有を生み出すような経験をすることは困難。 
その結果、会社が衰退していってしまう。 
これこそが、本当のリスクだ。

なにも新しいことをしなければ、衰退していくのは確実。 
その衰退によって生じるロスは、新しいことをして失敗し、 
そこから発生するロスよりも、ずっと大きい。 
だから、もう過去の成功体験や企業規模に
依存すべきではない。

大切なのは、仲間一人ひとりの個性や主張、
つまりわがままを大事にして、 
時代に左右されることのない
「新しい仕事の形」をつくっていくこと。 
それは、テクニカルな面では難しいことではない。

わがまま経営を続ければ、いつか理解者が現れる。 
日本は「空気を読む」ことが美徳とされる社会。 
他の人とは違うことをしようとすると、
揶揄されたり気持ち悪がられたり、 
ときには妨害されたりもするもの。 
しかし大切なのは、横槍が入っても続けること。 
するといつかは、活動を応援してくれる人たちが
必ず現れてくる。

つまり、そんな状況でこそ意味を持つのが
「わがまま経営」。 
自分が本当にやりたいことを見極め、
コツコツと継続し、成功するまで、もがき続けること。 
それに尽きる。

誰になにをいわれようが、最終的に「やる」のは自分。
責任を取るのも自分。 
誰もなにもしてくれないかわりに、
成功するまで貫けば、大きな成果を得られる。 
これは、まぎれもない事実です。

エンジンオイルのOEMにも、みんなの我儘。
つまり、多様性を取り入れないといけませんね。

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『アライアンス』

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リンクトイン創業者、リード・ホフマン

終身雇用の時代にも戻れず、現状維持もできないならば、 
今こそ雇用主と社員の関係を見直す時ではないだろうか。

ビジネスの世界は、相互信頼と相互投資、 
そして相互利益を高めるような
新しい雇用の枠組みを必要としている。

転職を繰り返す傭兵のような
ジョブ・ホッパーにならなくても、 
社員に、個人のネットワークを広げる行動、
起業家精神に富んだ行動を促す。 
そんな枠組みが、一つの理想となるだろう。

そのような雇用の枠組みがあれば、 
企業自身も、変化へのどん欲さや社員への要求水準の高さを
保ちながらも、 
社員を使い捨て資産のように扱おうとは考えなくなる。

雇用を「取引」ではなく「関係」としてとらえるための
枠組みを示すこと、 
雇用を「アライアンス」だと考えてみよう。

自立したプレーヤー同士が互いにメリットを得ようと、 
期間を明確に定めて結ぶ提携関係である。

マネジャーと社員がお互いを信頼して
相手に時間と労力を投入し、 
結果的に強いビジネスと優れたキャリアを手に入れる。

「アライアンス」は、そのために必要な枠組みとなるのだ。

アライアンスの関係は、雇用主と社員が 
「どのような価値を相手にもたらすか」に基づいてつくられる。

雇用主は社員に向かって、こう明示する必要がある。 
「当社の価値向上に力を貸してほしい。 
当社も『あなた』の価値を向上させよう」

ベイン・アンド・カンパニーの
チーフ・タレント・オフィサー、ラス、ハーゲイも、
新入社員や社内のコンサルタントに向けて 
同じことをいっている。

「我が社は君たち(一般的な労働市場で)の市場価値を 
さらに高めるつもりだ」

一方で、社員は上司に向かって
次のように明示する必要がある。 
「私が成長し活躍できるように手を貸してください。 
私も会社が成長し活躍するための力になりましょう」

社員は会社の成功のために時間と労力を投入し、 
会社はその社員の市場価値向上のために
時間と労力を投入する。

ただカネと時間を交換するのではなく、 
互恵的な提携関係を結ぶことで、 
雇用主と社員がこの関係に投資でき、 
より大きな果実を狙うために
必要なリスクを負えるようになる。

たとえば、せっかく大金を投じて
社内研修や人材開発プログラムを実施しても、 
その数ヶ月後には受講者が会社を辞めていく姿を見て、 
人事部長や経営幹部の多くは歯ぎしりする。

自社の社員をフリーエージェントと見なすなら、 
研修予算を大幅にカットするのが自然な対応だ。

なぜ、わざわざ競合の採用予定者を研修する必要があるのか。 
だが、アライアンスなら違ってくる。

マネジャーは部下の社員に対し、 
会社がその社員にどのような投資をするつもりか、 
そしてかわりに何を求めるのか、 
オープンに誠実に伝えることができる。

社員の側は、自分がどんな成長をしたいのか
(スキルか経験か、など)、 
そのかわりに努力と献身を通して、 
会社にどんなメリットをもたらそうと思っているのか、 
オープンに誠実に語れるようになる。

両者とも自分の期待値をはっきりと相手に示すのだ。

会社とマネジャー、社員の三者がこのやり方を採用すれば、 
三者ともが中・長期のメリットを
最大化することに集中できる。

三者で分け合うパイは拡大し、
会社のイノベーションとレジエンス」(復活力)、 
そして適応力は高まる。

ネットフリックスのCEOリード・ヘイスティングは、 
同社の企業文化をテーマにした 
有名なプレゼンテーションで次のように述べている。

「我々はチームであって家族ではない」。 
続けて彼は、マネジャーたちにこう自問するよう勧めた。

「うちの社員がもし同業他社に転職して
似たような仕事に就くといった時、 
あなた自ら必死で遺留するのはどの社員だろうか? 
それ以外の社員はみな、
今すぐ手厚い退職金を出した上で辞めてもらおう。 
そうすれば、その仕事ができるスター人材の獲得に向けて、
空席ができる」。

自社を「家族的」と表現するCEOは、ほとんどの場合、 
なんら悪意を持たずにいるのだと思う。

彼らが社員との間に築きたいと願っているのは 
「帰属意識を持てる一生の関係」である。

それを表現するモデルを探して
「家族」という言葉に行き着く。 
だが、この言葉は誤解を生みやすい。

本当の家族なら、両親が子供をクビにすることはできない。 
我が子の働きぶりが悪いからといって縁を切る親を、 
ちょっと想像してみよう。 
現実にはありえない話だ。

しかし、自社を家族だと表現した後で
レイオフを実行するCEOは、 
実質的にこれと同じことをしている。

これと対照的に、プロスポーツのチームには
具体的な使命(試合に勝ち優勝すること)があり、 
使命達成のためにメンバーは一丸となる。

チームの顔ぶれは時とともに入れ替わるが、 
それはメンバーが他のチームに移ると決めたから、 
もしくは、チームの経営陣がメンバーを切ったり 
トレードしたりすると決めたからだ。

この点で、ビジネスは家族というようりも 
はるかにスポーツチームに似ている。

プロのスポーツチームは終身雇用を前提としていない
にもかかわらず、 
相互信頼と相互投資、そして互恵の原則が機能している。

個人の栄光よりもチームの勝利を優先するほど 
メンバー同士の信頼が強い時、チームは勝つ。

逆説的だが、そのようにしてチームとして勝つことが、 
メンバーの個人的成功にとっても最短の道になる。

常勝チームのメンバーは他チームから引っぱりだこになるが、 
それは彼らがスキルを発揮することに加えて、 
新しいチームでも「勝つためのカルチャー」を
築くことができるからなのだ。

スポーツチームの比喩は、我々がどのように、 
そして何のために「一緒に働く」かを
浮き彫りにしてくれる。

そのうえで「家族」の比喩にも
改めて意味を見出すことができる。

我々がどのように「お互いの関係をつくる」かを 
はっきりと示してくれるからだ。

思いやりと深い理解、
そして敬意を持って関係をつくるべきなのだ。

自社のOB・OGを集めた「卒業生」ネットワークを
構築するメリットの一つは、 
会社と社員の関係を家族のようなものにできる点にある。

しかも、同じ屋根の下に暮らさなくなった後でも
この関係は続く。

勝つための文化、エンジンオイルのOEMの中でも
構築したいですね。

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『バフェット・バイブル』

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オマハの賢人、ウォーレン・バフェット

■顧客を幸せにできない企業は消えてゆく。 
 ビジネスとは、幸せを売ることだ。

■自分より優秀な人間とつき合うことだ。 
 行いの良い者を友人に選べば、
 自分自身も自然と良い方向へ流されていくだろう。

■物を所有することで人生が楽しくなる場合もある。 
 でも、たいてはそうじゃない。 
 高価な自家用機があるのは便利だが、
 家が何軒もあったら重荷だろう。

 所有物が多過ぎれば自由が利かなくなるものだ。

 健康以外の私の一番の財産は、
 個性豊かで面白い昔ながらの友人たちだ。

■来る日も来る日も相場の変動に注意を払う必要はない…
 そんな労力を使っても結果にたいした違いはない。

■「今、買わないと損だ」と言うようなマネージャーは、
 たいてい嘘つきか、運用下手の未熟者だ。

■賢い人間が破産する一番の理由は「借金」だ。

■酒とレバレッジでしくじる人たちが増えてきた。 
 レバレッジはイコール借金。 
 世の中にあまり必要ないものだ。

 賢い人間なら、借金せずに大金を稼ぐだろう。

■ある程度の資産があれば、
 もっと面白い環境に身を置くこともできるだろう。

 しかし、それで愛してくれる人が増えるわけでもないし、
 健康に恵まれるわけでもない。

エンジンオイルのOEMも、このバイブルを活かしてやりましょ。

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『幸福の習慣』

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トム・ラス&ジム・ハーター

多くの人は「成功して裕福になること」が、
幸せで満たされた人生を送るために必要だと考えています。

そう考える人は、お金を得ることに
時間と労力を注ぎ込みます。

「健康でなければ幸せな人生は送れない」と考える人は、
健康を維持増進することに心血を注ぎます。

「お金さえあれば幸せになれる」と考える人は、
“あっという間にお金がもうかる”という広告に乗せられてしまい、
「美人でやせていなければ幸せになれない」と思う人は
“努力しなくてもやせられる”という宣伝文句に
心惹かれてしまいます。

しかし、広告に乗せられて、本を買ったり、ビデオを見たり、
セミナーに出たりして、その教えを実行するために
数週間の時間と労力を費やしたとしても、
たいていは、うまくいかなくて投げ出してしまいます。

「会社で認められて、昇進すれば幸せになれる」
「仕事で成功すれば裕福になって、
すべてを手に入れることができる」そう信じて、
家族との関係も自分の健康も犠牲にして仕事に集中しても、
すべてを手に入れることができる人は、ほとんどいません。

もし、あなたにも似たような経験があるなら、
お金や仕事、健康、人間関係など、
何か1つだけに集中しても、うまくいかないことに
気がついているのではないでしょうか。

人生のいろいろなことに目配りするよりも、
ある時期に限って、たとえば仕事だけに集中するほうが、
うまくいきそうに思えるものです。

仕事と、健康や人間関係のバランスを取るよりも、
他のことには目をつぶって、1つに集中する方が
簡単に感じられるからでしょう。

しかし、収入を得ること、健康でいること、
人間関係を保つこと、その他生活のさまざまな側面…
これらは相互に深く関係していて、
どれか1つだけを切り離して扱うことはできません。

「ウェル・ビーイング(幸福・人生の満足)」とは…

①「仕事の幸福」(仕事に情熱を持って取り組んでいる)

仕事とは、生計を立てるための仕事だけではありません。
ボランティア活動、子育て、勉強などを含む“
一日の大半の時間を費やしていること”が仕事です。
“心から好きで毎日していること”も含まれます。

②「人間関係の幸福」(よい人間関係を築いている)

強い信頼と愛情でつながっている人間関係を持っているか
どうかによって決まります。

③「経済的な幸福」(経済的に安定している)

あなたの人生を支える資産を、
効果的に管理運用できているかどうかによって決まります。

④「身体的な幸福」(心身共に健康で活き活きしている)

健康状態が良好かどうか、日々やらなければならないこと、
やりたいと思っていることをするのに
十分なエネルギーに満ちているか
どうかによって決まります。

⑤「地域社会の幸福」(地域社会に貢献している)

住んでいる地域に深く根をおろして、
つながっている感覚があるかどうか、
地域のコミュニティと
どれくらい深くかかわっているか
どうかによって決まります。

重要なことは、1つの要素だけ突出してうまくいっていても、
残る4要素をないがしろにしていると、
“日々幸せを感じる生活”は手に入らないということです。

5つの要素それぞれについて、
少しずつでも良い状態を目指して行動していかない限り、
人生をよりよく生きる能力を活かしきることは
できないのです。

エンジンオイルのOEMもバランスが必要ですね。
1つの性能だけ良くても駄目、
すべてが求められる性能を満たして

いなければならない。

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セルフハンディキャップ

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日経産業新聞の「行動経済学を学ぼう」のコーナーから。

自分自身でハンディキャップを設定することを
「セルフハンディキャップ」という。 
通常ハンディキャップの設定は全員が合意して成立。 
でも、セルフハンディキャップは
自分だけで決めてしまうもの。

ある銀行頭取から「銀行員の勤務時間が長くなっている。
その理由を解明してほしい」という依頼があった。 
調査すると平均勤務終了時刻が20時から23時に延びている。 
もうひとつやっかいなことに
勤務終了時刻が遅くなっているのに収益が30%ほど下落。

従業員と個別に話をすると原因が見えてきた。
さて、何でしょう・・・・

まず、銀行収益が不況の影響で減少し始めた。 
そこで若手5人が選抜され業務改善に取組んだ。 
彼らは20時の通常業務終了後に
23時ごろまで改善策を検討した。

改善策の命令を受けたのは若手だけ。 
ところが他の従業員や彼らの上司も
次第に遅くまで働くようになった。 
気付くと皆が23時ごろまで勤務し続けるようになった。

若手5人は収益増加のために深夜まで頑張っている。 
一方他の従業員は自分は何もできていないと考える。 
ここに罪の意識すなわち
「若手5人のがんばりについていけない」という
セルフハンディキャップが生まれる。

ついていけないのは悔しい。 
自分ががんばっていないといないと思われるのは嫌だ。 
そこでがんばっているように見せるためだけに
遅くまで会社に残る。 
このセルフハンディキャップには全く意味がない。

この状況を理解した若手は頭取に業務改善のための活動時刻を
20時~23時から15時~18時に変えることの了承を得た。

すると他の従業員の業務終了時刻も18時になった。 
肝心の収益も30%上昇。 
無理に働くとセルフハンディキャップが生じる。 
適切に働くとやる気が増すということだろう。

エンジンオイルのOEMには、無縁なことですな。
でも、気をつけねば・・

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人を動かす

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リーダーズアカデミー・嶋津

「部下を動かそうと思うのは大きな間違い」 
「そもそも人を動かそうと考えること自体
チャンチャラおかしいですよ。」

私はあるセミナーに出席した質問の回答に 
金属バットで頭を「ガツン」と殴られたような
衝撃を受けた。 
「部下を意のままに動かせるだろうか?」 
ということばかり考えていたのだが、
その考え方自体が間違っていたのだ。

「上司というのは、部下が自ら動こうとする
環境を作ることが大切なのです」 
上司になる人は、少なからず能力や業績が認められて、
そのポストを与えられているもの。 
だからこそ自分のやり方や考え方に
自信を持っていることが多い。

でも、よく考えてみると、
自分が部下時代に積極的に動いていたということと、 
目の前の部下が動かないということは、
決定的な違いがある。 
それは、部下が自らの選択によって、
納得して意欲的に行動しているかという違いだ。

上司は自分の方法を押し付けるのではなく、 
部下自身が納得した目標を立てられるように
サポートすることで、 
部下は命令されて動くよりも、
自らの選択により納得して動いた方が
何倍ものパワーを発揮する。

あなたは、部下に自分の正しさを主張し、
部下の納得感を無視していないだろうか。

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『すごい手抜き』佐々木正悟

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心理学ジャーナリスト・ライフハックの専門家

メルマガを11年も続けていると、
「どうしてそんなに続けられるんですか?」と
よく聞かれるのですが、
その答えは「習慣化しているから」です。

毎日書くから続く。
型を決めているから続く。
要するに、ラクをする仕組みを作り上げているわけです。

仕事も同じで、どこかに「ラク」する要素を入れておかないと、
安定的なクオリティを実現することはできません。

人間には好調/不調がありますし、
時間や体力などの資源を
いつでも十分持っているとは限らないからです。

そこでおすすめしたいのは、完璧主義を脱し、
より目的志向になるための「手抜き」のススメ。

・手抜きを仕事に活用してこそ、一流と言える 
・一切の手抜きができない人というのは、
 必死に完璧を目指した挙 句、途中であきらめる 
・すべての失敗を耐えがたく感じるというのは、
 物事の軽重を判断 する能力を欠いている

「ここぞというところで力を発揮する」ことができるのは、
逆に言えば
「ここぞというところ以外で手を抜いている」とも言える

「周囲が選手にやれないことを期待して、
そのうちだんだん選手自身も“できる”と思うようになると、
うまくいかなくなる。
“できっこない。”それを理解できない選手は、
プロ野球では生き残れない」 
(落合博満 中日ドラゴンズ元監督)

世の中には、誰かができっこない目的に向かって
時間を費やしてい る間にも、
できることだけをコツコツと着実にこなしている人が必ずいます。
そして、そういう人は成果を出すのが、
地味に見えて早いものです。
なぜなら、「できること」しかやっていないからです

「いつも全力を尽くす」から「習慣化する」というやり方に切り替える

習慣化で、安定的に仕事を進めることで、
質と量は、ほぼ担保されるのです。
私たちは何事においても、
繰り返すほど、うまくなるものです

特に「手を抜く」べきは「最初の一歩」なのです。
「最初の一歩」を踏み出さないと仕事は進みませんし、
踏み出してしまえばいくらかでも、そのまま先に進めます。
そして「最初の頃」ほど修正しやすいし、
時間に余裕もあります

アスリートがよく言うセリフに
「勝てないときには、負けない方法を考えろ」
というのがあります。
調子がよいときだけ完全勝利を目指し、他は全部負け、
というのではアスリートは勤まりません。
仕事もそれと同じなのです

迷惑を一切かけない人よりも、
迷惑をかける人のほうが好かれる

仕事というのはある意味で、
「他人が起こしたトラブルをケアすること」です

完璧主義のハードルを低くすれば、
自分および世界に満足できる点が一気に増える

ある種の仕事は間違いなく
「結果的に◯◯ができればいい」はずです。 
それを確認するべきなのです。
そうすれば、本当にするべき仕事だけがわかるので、
自分にとっても相手にとってもムダがなく、
短時間で仕上げることができるのです

完璧主義的な人というのは 
自分→肉親→家族→親友→友達→知人→他人 の順に
犠牲にしていきます

もちろん、仕事は原則完璧を目指すべきだし、
だからこそ日本の仕事は世界から尊敬されている訳ですが、
それゆえに挑戦心を失ったり、挫折したり、
ムダなストレスを抱える必要はありません。

オンジンオイルのOEMも、習慣化した方が良い作業もありますね。

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『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』

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ティナ・シーリグ

「日本は世界一の長寿企業」とよく言われますが、
じつはこれは、「挑戦者が少ない」ことの結果でもあります。

なぜなら、企業の存続を脅かすものは
ライバルによる参入であり、 
それが少なければ、存続する企業が多いのは
当然の帰結だからです。

事実、日本の起業率は諸外国と比べても著しく低い。 
当然、起業家精神も教えられていないのです。

今日、スタッフとある悲惨な事件について話していました。 
「なぜ、そんな悲惨な状態になっても
組織を飛び出さないのか」 
「自殺するくらいなら、やめればいいのに」

起業家精神というのは、未来を自分の手で切り拓けるものと
考える精神のことです。

若い頃、この起業家精神を教えていれば、
どれだけ多くの自殺者を救うことができたか。
理不尽な社会の現状を変えるべく、
立ち上がる若者を増やせたか。

未来は自分自身の手で切り拓くことができる、
という起業家精神を若い人たちに教えないのは、犯罪的な行為だ。

★インベンション・サイクル
(ひらめきを形にし、夢を実現するまでのサイクル)を
構成する四要素 
・想像力 
・クリエイティビティ 
・イノベーション 
・起業家精神

行動してはじめて情熱が生まれるのであって、
情熱があるから行動するわけではない

限界だと思っているものは自分で決めたものに過ぎず、
自分で想像できることに限られる

やってみて初めて自信が生まれるのであって、
自信があるからやるわけではない

「危機を無駄にするのはもったいない」
(経済学者ポール・ローマー)

ばかげたアイデアを考えることは、
何ができるのかを探っていくことでもあり、
それによって自分の思い込みが明らかになります

いちばん面白いアイデアは、
もうアイデアが出尽くしたと思った後に出てくる

前例のない大胆なアイデアは徹底的に叩かれ、
死の寸前まで追い詰められるものです。
それに屈することなく、
長期にわたってやり続けられるイノベーターだけが、
成功することができるのです

ブランソンは言います。
「チャレンジとは、大きなアイデアをもとにやり切ることだ。
大きなアイデアがあるなら、試してみるだけだ。 
失敗してばったり倒れたら、
起き上がってもう一度トライすればいい。
失敗から学ぶのだ。
そして、成功するには、
人々の生活を向上させなければならない」

増幅型リーダーとは、
周りのやる気を高め最高の仕事をさせる環境を整え、
有能な人材を惹きつける人たちです。
想像力をかきたてるような大胆な課題を与え、
建設的な議論が活発にかわされる文化を育て、
部下に当事者意識をもたせ、活躍すれば
手柄をその人のものにします

アイスバケツ・チャレンジがここまで広がった背景には、
三つの鍵があります。
第一に単純さ(頭から氷水をかぶることほど
単純なことはないでしょう)。
第二に意外性(ふつうは、氷水の入ったバケツなど
選ばないでしょう)。
そして、第三に、つぎの人にバトンを 
渡さなくてはいけない、というルールです

集中力がないと、たちまちカリスマ性は失われてしまいます

ビジョンが大きな影響力をもつには、
熱心な支援者が一定数以上必要

自分がこうありたいと望む将来をイメージするだけでなく、
そこにたどり着くまでに克服すべき障害についても
イメージしておく

ニューヨーク大学ヘザー・バリー・カペスと
ハンブルク大学ガブリエル・エッティンゲンの実験によると、
「ある事について望ましい結果をイメージするだけだと、
それに注ぎ込むエネルギーが低下する」らしいのです。

何かを本当に成し遂げようとするなら、
ネガティブ面も想像しておく必要がある。

エンジンオイルのOEMでも、新しいチャレンジをする時には、
どんな障害があるのかよく考えて行こうと思いました。

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中期経営計画

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中計は将来ビジョンを実現し、持続成長を果たす手段である。 
中計最終年度の目標達成度を過度に重視するあまりに、 
結果として短期志向を助長する面がある。

つまり、最終年度の目標が意識されると、 
逆算して毎年どれくらい成長すべきかが重視される。 
すると、経営を前年の延長線上で考えてしまうようになる。 
これでは目指すべき中長期の目標に届かない。

それよりも売り上げや利益などで計画期間累計の目標を 
設定すべきである。 
すると、最終目標が達成できなくとも、 
中長期的な企業価値向上を意識した経営が可能になる。

エンジンオイルのOEMも、過去の延長線を走るようでは
面白くありませんからね。発想を変えましょう。

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