1日に、5回笑って5回感動しよう

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高柳和江
笑医塾塾長、医学博士

「楽しんできました」と笑って、勝つ
スポーツ選手が増えている。
頑張って何かを成し遂げた幸せを感じると、
ヒトゲノムという遺伝子に影響を及ぼし、健康になる。

目的を持ち、それを達成した時の幸福感を
「エウダイモニア的幸福」と呼ぶ。
私は、こうした感動の笑いを「笑医(わらい)」と
呼んでいる。

幸福な笑みが遺伝子に及ぼす影響は、
遺伝子解析で確かめられている。
目的を達成した人幸福感を持つ人は、
炎症を起こしにくく、ウイルスや細菌に強く、
病気になりにくい遺伝子の発現形式に変わっていた。

幸福感があると、2万個もある遺伝子体系である
ヒトゲノムに影響を与える。
NK細胞が高まり、かつ病気になりにくくなる。

おかしいモノを見て、ただ笑っているだけ。
こんな享楽的幸福では、楽しいという感覚が同じだけ。
これでは遺伝子の変化までは、起こらない。

しかし、2つの事で遺伝子を変えられる。
1つは、アミグダラ・パニックを起こさないように
心がけること。
もう1つは、心から本当の良い事を伝えて、感動することだ。

ストレスが来ると、脳内の扁桃体(アミグダラ)が
不快か快かを判断する。
快だと、スルーするが、
不快と認識すると、パニックを起こす。
アドレナリンが高まり、交感神経が刺激される。
どきどきして血圧が上がる。
これがアミグダラ・パニックだ。
このパニックが頻繁に起こると、記憶の中枢である海馬の萎縮が始まる。

笑いが体に良いとはいっても、
他人をあざけったり、人を叩いて笑いを取る
ブラックジョークはアミグダラ・パニックを起こすので
避けた方がいい。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾

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笑顔は見る人の心も解きほぐす

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鬼海弘雄

「いい笑顔」には、めったにお目にかからない。
人生のリアリティが表情に刻み込まれるのは、悲しみや不幸が多いからだろうか。マニュアル化された笑顔は、町のあちこちで見る事が出来る。

しかし、顔の表面だけが笑った笑顔では、人の心を動かすことはできない。
その人の存在から湧きあがるような笑顔こそ、本物笑顔なのだ。

私の撮影した「笑うおばあちゃん」は、数少ない笑顔のポートレイトだ。
カメラに向かう時だけ、この笑顔になるのではない。おそらく、このおばあちゃんは誰に対しても、何が起こっても、いつもこの笑顔でいるにちがいない。
いったい、どうすれば、こんなに素敵な表情ができるのか。
どれほどの長い時間をかけて、この魅力的な笑顔になったのか。数えきれないほどの喜怒哀楽を経験し、たどり着いた自然体の生き方。この笑顔を見ているだけで、こちらの心が解きほぐされ、大いなる安らぎを感じる。

今、人が人に対して無関心になっている。仕事上の関係や自分と関わりのある人とは交流するが、自分と無関係だと思うと心を遮断してしまう。
混雑した電車内では、お互いが無関係の他人同士だから、無表情で押し合いへし合いし、緊張感に包まれている。そこに一言、「ごめんなさいね」「大丈夫ですか」「ありがとう」という言葉があるだけで、車内の空気がグンと温かくなる。そんな和やかな空気を感じると、「人間、生きていくのも悪くないな」と思えるようになる。

「いい笑顔」は、そうした毎日の積み重ねではないだろうか。
また、あのおばあちゃんのような笑顔の持つ主に遭いたいものだ。

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