私のリーダー論

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マネーフォワードCEO辻庸介

チームで議論していると、いろんな意見に直面する。ただ、どれが正解なのか分からない。少しでも正解にたどり着く可能性が高い選択肢を選べるかどうかが重要になってくる。本当に起業初期は真っ暗闇を走っている感じだった。

正解は利用者にあった。利用者に使ってもらわなければ、存在価値は無い。利用者を増やすことで会社の資金調達が可能になる。だから利用者の声は大切にしている。

上場前に、組織が崩れたことがある。成長過程で人材が足りないため、採用基準が甘くなったのが原因だ。大きな基準として、ミッション、ビジョン、バリュー、カルチャー(MVVC)をつくらなければいけないと感じた。
自分たちはどういう会社を目指して、その過程をどういう価値観で作って行くのか。会社が大きくなると社員との意思疎通が難しくなる。リーダーとして発信をきちんとしようと心がけているので、社内のスラックで発信している。発信しなければフィードバックもありませんから。

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『夢をかなえる 口ぐせの心理学』

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医学博士、佐藤富雄

人の現在の姿というものは、その人の口ぐせの産物と言っても過言ではありません。 なぜなら、その人の考え方がその人の人生をつくっており、考え方は言葉によってつくられているからです。

自分の口ぐせを思い出してみてください。 家に帰った時に、「あ~あ、疲れたな…」と言いながら、バッグや上着をベッドに放り投げたりしていませんか。 このような人は、一生「あ~あ」の人生になってしまう危険性があります。 また、「チェッ!ついてないなあ。運がないな…」 「もう歳だから…」などと、こんな否定的な言葉を、いつも口にしていませんか。 私たちの脳は、自身が発する言葉を正確に読み取りますから、否定的な言葉ばかり口にしていると、そのとおりの人生になっていきます。

逆に、いつも肯定的な言葉を使い、前向きな考え方をしていれば、そのような方向へと人生は動いていく。 人生が充実したり実りあるものになるか、つらいものになるかの分かれ目は、すべて自分の言葉にあるということです。

何かにつけ「すみません、すみません」と言っている人は、一生申し訳ないという頭を下げ続ける人生を送るに違いありません。 何かにつけ「ありがとう!」と言える人は、感謝に満ちた人生を送れることでしょう。

私の友人で、今はすばらしい実業家になりましたが、かつてはどうにもお金儲けのうまくない男がいました。 彼は仕事でも趣味でも上手にやり遂げられるのですが、お金だけはどういうわけか貯まらない。 周囲の人間はみんな首を傾げていました。 じつは、彼は大変重大な誤りを犯していたのです。 たぶん育った環境がそうだったのでしょうが、彼は「お金は汚いものだ」と頑固に思っていたのです。 そういう考えを身につけていたせいで、仕事をするとき必ず「私は金儲けはうまくありませんが、仕事はまじめにやります」と言うのが口ぐせでした。

この言い方は相手の耳に快く響きます。 だから、彼の仕事は順調でしたが、この口ぐせを繰り返せば繰り返すほど、相手にだけでなく、自分自身にも言い聞かせることになり、その結果、彼は「金儲けの下手な自分」という自己像をつくり上げ、そのとおりの人生を歩んでいたのです。

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『番狂わせを起こす人』

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野村克也

「教えてほしい。今年で83歳になる老いぼれの話を、あんたら、なぜ聞きたがるんだ?」取材に来た雑誌社の人間に、一度、真剣に尋ねたことがある。いまのプロ野球事情をどう思うか。プロフェッショナルとは何と考えるか。あるいは、生き方や働き方へのアドバイスに至るまで…。なぜか、一介(いっかい)の年老いた野球評論家である私のところに話を聞きたがる人が、じつに多いからだ。
すると、彼らに即答された。「いや、他にいないからですよ」まったくその通り、と笑ったものだ。別段、私の話に特別な知見が詰まっているわけではない。他に話してくれそうな年寄りがいないから来るだけなのだ。裏を返せば、野球界で、ものごとをしっかりと言葉に変えて表現できる人間が、他にはいないということだろう。番狂わせが起きた、と感じる。

私がプロ入りしたのは半世紀以上も前。当時、野球の人気は圧倒的だった。野球選手といえば、世間の誰もがうらやむ職業だった。それだけに、全国からの野球エリートが集う場でもあった。一方の私はテスト生として、南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)というチームの端っこにぎりぎり引っかかるように入った人間だ。
誰よりも努力しなければすぐにふるい落とされる。そんな思いでひとり必死に練習を重ねた。結果として、レギュラーの座を勝ち取ったが、その後も不安が消えることはなかった。稲尾和久や王貞治、長嶋茂雄など、同時代のスターや天才たちの背中に追いつくためには、誰よりも頭を使うしかなかった。相手選手のデータを集めて分析し、配球を研究することで、プロのグラウンドにぎりぎりしがみついた。

おかげで長きにわたり現役生活を送れたが、引退後は監督となるには学歴がなく、ゴマすりも苦手だった。
「それなら日本一の野球評論家になろう」と決意し、野球の知見を広げるだけでなく、啓蒙書や哲学書、中国古典などを読み漁(あさ)った。人間を知ることが野球を知ることにもつながると教えられたからだ。そして身につけた野球観は唯一無二のものだったようで、新聞やテレビの評論で重宝されるようになった。

その評論が縁で、現役時代は縁もゆかりもなかった3つのチームを監督として率いることになった。そして、いまだ。私はいつも「敗者」からのスタートだった。だから自分を磨かざるをえず、必死にもがき苦しんで、周りに追いつこうとしてきた。変わることを厭(いと)わず、頭と言葉を武器にしてきた。こうしてなんとかしがみつくことで身についた“筋力”のおかげで、この年になってもなお、現役のようにいろいろなところから声をかけてもらえているのだと思う。

一方で、学生の頃、プロ野球の現役時代、監督をしていた当時…周囲にいた才能あふれる者たちの姿は、あまり見かけなくなってきた。才能がない。運がない。エリートではない。そんな人間こそが、番狂わせを起こす。
古今世界の歴史をひもとくと、順調に経歴を重ねてきたエリートや才能あふれる人たちが、必ずしも成功してきたわけではない。逆に、逆境を乗り越えたり、不幸な環境をひっくり返して成功してきた人は多い。

既存のレールに乗らない、番狂わせを起こす人たちだ。それは、松下幸之助翁のように、「貧乏」、「体が弱い」、「学歴がない」などというハンデがあった人たち。
逆境にあっても、「なにくそ」と発憤する人たち。
逆境にあっても、自己研鑽を怠らない人たち。
逆境にあっても、自分の魂を磨きつづけてきた人たち。
逆境にあっても、「打つ手は無限」と決してあきらめない人たち。

現代は、ITやAIによる何百年に一度の大変革の時だ。大変革の時は、番狂わせは世界中で起きる。ありとあらゆるものが、順当に行ったり、予想した通りに動いてくれる時代ではないからだ。

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どんな状況の中でも咲く努力をする

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斎藤一人

不幸な人って、「私にはあれがない」とか「これができない」とか、“自分にないもの”に焦点を当てようとするんです。そうではなくて、「私にはあれがある」「これもできる」とか、“自分にあるもの”に焦点を当てたとき、人はしあわせになるんですね。

人間には“業(ごう)”ってものがあるの。それは神様が与えてくれたものなんです。だから、その神様の与えてくれたものでしあわせになるの。ポーカーでも、配られたカードにいちいち文句を言ってると勝てないんです。配られた手でどうやって勝とうか、って考えないと勝負には勝てません。

何かハンデを持って生まれてくる人がいるんだけど、そういう人は魂的に優秀な人が多いんです。それで実際、まわりの人は「困るでしょう?」って言うけど、それほど困らない。

「私、足が遅いんです」って言う人がいるけど、車の運転ができてポルシェにでも乗れば、その人は時速200キロだって出せるんだよね。だから人はそれぞれ、得意なことを一生懸命やればいいの。
それで苦手なことは必ず誰かが助けてくれるから。人はそうやって助け合い、補い合って生きていくものなんだよね。

それを不得意なことをなくそうとかってやっていると、大切な人生の時間があっという間になくなっちゃう。
それより、得意なことで、みんなのお役に立てればいいんだよ。

「置かれた場所で咲きなさい」渡辺和子
どんな状況の中でも咲く努力をするということ。もっといい条件でなければ咲くことはできない、と言っているなら、いつまでたっても花を咲かすことはできない。与えられた条件の中で、どれだけいいパフォーマンスをあげることができるのか。何もかもそろっている人は、結果としてうまくいかない人が多い。
豊かで条件がそろっているがために、そこからの努力をしないからだ。「配られたカードにいちいち文句を言ってると勝てない」

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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