『45歳の教科書』

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藤原和博

自分のキャリアタイプを見極めるための「価値観×志向」別マトリックスも、有用だ。

会社の知名度や地位を笠に着て名乗るのは、自分の名を名乗るのに、他人のブランドを借りているようなもの。それでは、自分プレゼンにならない。
物理の言葉で言えば、「位置エネルギー」(自分がその組織のどれほど偉いポジションにいるか)ではなく、「運動エネルギー」(自分には何ができ、何をビジョンとしているプロなのか)で表現したかった

もし、ちょっと最近調子が悪いなとか、流れを変えたいと思っている読者が「モードを変えよう!」とするなら、3つくらいの方法がある。
(1)病気を武器にすること
(2)海外に出ること
(3)自分の思いや悩み、不安に思うことを書いてみること

自分なりのセンスや持ち味でカスタマイズした「100万人に1人」の存在になること
「自分にピッタリの仕事があるはず幻想」をやめる
自分を変えながら、仕事も変えていく。そうやって、仕事を「自分のもの」にしていくと、やがて「自分にピッタリ」の仕事になります

持っていても使わないモノはどんどん「捨てる」。モノに限らず、人間関係でも一緒です
キャリアの3歩目を思いきり遠くに踏み出すには、自分の荷物は少ないほどよい

ある調査によれば、ビジネスパーソンの出世意欲が変化し、出世したいと思わない人の割合が、出世をめざす人の割合を上回る年齢は42.5歳
バスケットボールでいう「ピボット」のように、「こっちの方向かな?」「いや、こっちかもしれない」と、試しに片足を踏み出してみる「運動エネルギー型の履歴書」を書いてみよう

あえて「不利な勝負」に打って出よ

お金だけを見ていると、それとひきかえに自分のパワーを奪われていることに気がつきません。もしかしたら、給料の額面以上に自分の大事な何かを削っているかもしれないのに、です
自分の人生上の決断というのは、他人に相談するべき問題ではない

人が支持されるのは、何かを持っているから(ストック)ではなく、ほとばしる情熱とそれを裏付ける運動量(フロー)があるから。小手先の自分ブランドではなく、思いっ切り高い目標を掲げ、それに向かって進んでみる。そんなところから、本物のブランドができる。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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政治家の劣化

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保阪正康

小選挙区制導入から、政治家は劣化した。この制度では得票率が低くても、衆議院で過半数を取れる。その上、比例区選出の議員は、有権者にもまれる事が無い。だから、資質のお粗末な人が出て来る。

国会中継では、びっくりするほど低レベルの質問や発言をする人を見る。経歴を見ると、自民党の比例選出だ。

そもそも安倍首相は、本を読む人ではない。言葉に形容詞が多く、根拠を示さない断定調で話す。5分も話すと、同じ事を繰り返している。森友事件を見ても、ロッキード事件のような深い背景が無い。単純な権力のおごりでレベルが低い。多くの国民は、事件の展開を恥ずかしく思って、見ているのではないか。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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「哲学者と批評家」

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東浩紀

批評と哲学は明確に区別できない。日本では哲学と言えば、大学の研究分野を意味する。しかし、哲学そのものは哲学者の研究よりも広い。哲学研究の外にある哲学は、日本では文芸評論と結びつき、批評と呼ばれてきた。だから、哲学と批評は明確には区別できない。

海外、特に英語圏では、哲学と理論に分けられている。本来は哲学と呼ぶべきものが、批評や理論と呼ばれる。すると、哲学科に進んでも、最先端の哲学が学べるとは限らない。初学者にとって、誰に師事し、どの本を読んだら最先端の哲学に出会えるのかさっぱり分からない。

哲学を良く言えば、哲学の拡張性や多様性があるからの混乱であるが弊害も大きい。1990年代だと、大学内で複数の専攻を横断して、さらに大学の外でも仕事をして情報を集める。そこまでしないと、最先端の思考シーンには触れる事が出来なかった。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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