三つ星を取れる人とそうでない人の差は?

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世界最短でミシュラン三つ星を獲得し天才シェフとも称されるHAJIMEオーナーシェフ・米田肇

皆が頂点を目指して頑張っている中で、細部にまでトコトンこだわれるかが分かれ目だと思います。よくスタッフが「ちょっと火を通し過ぎたと思うんですが、どうですか?」って聞きに来るんですけど、味見をすると全然ちょっとじゃないんです。病院の先生でも、体温がたった0・02度上がっただけで大ごとだと捉える方がいますが、そうした微差を追求できる人が特出できるのだと思います。

料理の世界ではその差が品質管理にものすごく影響します。よく器用な方がいいですか?という質問を受けますが、器用であった方がいいですけど、それ以上に日々の努力を積み重ねられる人の方が成長します。
そのためには小さなミスにも真摯に向き合う姿勢が大事ですね。ミスを真摯に受け止め、努力を積み重ねる。

私は一流プロの条件は二つあると思っていて、一つは高品質な仕事をすること。そしてもう一つはそれを継続して行うことです。
本気とは自分で勝手に決めてしまっている限界を越えることだと思います。車のリミッターと同じで、本当は300キロ出せるエンジンがついているのに、180キロまでしか出せない設定にしている。そのリミッターをカットし、真の力を出すには本気になって打ち込むのみです。

本腰とはすべての責任を背負う覚悟。いつも逃げ腰で、人のせいにするような中途半端な人間は成長できません。そして本物とはぶれない中心軸を持つこと。時代や流行はどんどん変わりますが、本筋って意外と変わっていなくて、それに気づける人が本物でしょう。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

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心を磨く砥石

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千日回峰行を満行した慈眼寺住職・塩沼亮潤

千日回峰行を満行した者は、10年目に、9日間飲まず、食べず、寝ず、横にならずという修行に入ります。これを「四無行」と言います。行に入ると9日間ずっと辛いか最悪かのどちらかです。
しかし、そこで気持ちが負けていたのでは衰弱するばかり。攻めの気持ちで行じなければなりません。「四無」の中で一番きついのは水を飲まないことです。喉の渇きは口から水分を入れてやらなければ癒えません。一日一リットルずつ体から水分が抜けていくので血液がドロドロになっているのでしょう。座っているだけで脈が90から100、120と上がります。吐き気がして心臓が飛び出てきそうです。どうやっても治まりません。水分が人間にとっていかに貴重なものかと改めて気づきました。

自分がここに存在しているだけでも「ありがとう」と、すべてが感謝の世界に包まれているような9日間でした。「普段私たちはいかに幸せでしょう。ご飯も食べることができない人が世界にどれほどいるでしょう。その苦しみ、痛みからみれば、私の苦しみなんて。
どんなに辛くとも苦しくとも取り乱さず、優しさと大らかさ、そしてのびのびと清らかなる心で行じれば、必ず護られるのです。」

「たとえ時代が変わっても、お釈迦さまが示してくれたお手本どおりに歩む道こそ御仏に仕える者の定め。だから行に始まりも終わりもない。ただ無の心」
お釈迦様は2,500年前、波斯匿王というインドの王様に「人間の生き方は四種類しかない。一つは光から光へ生きていく人間、次は光から闇へ生きていく人間、三つ目は闇から闇へ生きていく人間、四つ目は闇を転じて光ある世界へ生きていく人間だ」と言いました。
光と闇は私たちの心がつくるものです。生きていれば、イラっとしたり、ムッとすることもあるでしょう。けれども、昼があって夜があるように、この世はすべて陰と陽、よいことも悪いことも半分半分です。
よいことが続くと永遠に続いてほしいと思いますけれども、辛いこと苦しいことも自分の心を磨く砥石なんだと思えば、闇を転じて光ある世界に生きていくこともできるのです。

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No.2に必要な力

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究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント井上 健一郎

目標と目的の違いがわからないという人がいます。目的とは目標の上にあるもの。目標というのは目的が果たせたかどうかを推し量るためのもの。つまり、目標を達成することによってどれだけ目的に近づいているのかわかる。本来、目標と目的は違うものなのです。
ある人の人生の目的が「家を建てること」だとします。これは、目的でしょうか?「何で家を建てたいのか?」と聞くと「自分が成功者になった証として」と言う。これこそが目的。「家を建てたい」は目標です。

No.2である人はまずこの目的と目標の違いを理解しておかなければいけません。トップは理想を掲げます。現状を知っているその下の人たちが課題設定をします。その課題は目的を達成するための目標だといってもいいでしょう。
そこで大事なのはトップが立てたのとは違う【旗】を部下たちに対して立て【方向性を示す力】です。そして、【方向性を示す力】と問題を把握するために行う【現状分析をする力】のふたつが揃うと課題設定ができます。さらに「具体策はどうしよう?」というときには発想やアイデアが必要だから【思考力】すべてをフル回転するわけです。
できればNo.2の人間が。トップが理想を掲げる→現状分析する→課題を設定する→具体策に落とし込むこの一連の流れで思考をすること。

単にトラブルを解決するだけではなく理想と現状のギャップから問題を捉え、具体策に落とし込むこと。これが、トップの下の人たち、特にNo.2に求められる【問題解決型思考】です。

No.2に必要な力をまとめると
1)理想を掲げる
2)現状を的確に分析できる
3)そのための目標設定ができる
4)具体的なアイデアを生み出せる
この4セットですね。全部揃っていなくてもいい。どこかに可能性がある人物はNo.2として育つ可能性がありますがどれもができない人には無理でしょう。

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