世界最短でミシュラン三つ星を獲得し天才シェフとも称されるHAJIMEオーナーシェフ・米田肇

皆が頂点を目指して頑張っている中で、細部にまでトコトンこだわれるかが分かれ目だと思います。よくスタッフが「ちょっと火を通し過ぎたと思うんですが、どうですか?」って聞きに来るんですけど、味見をすると全然ちょっとじゃないんです。病院の先生でも、体温がたった0・02度上がっただけで大ごとだと捉える方がいますが、そうした微差を追求できる人が特出できるのだと思います。

料理の世界ではその差が品質管理にものすごく影響します。よく器用な方がいいですか?という質問を受けますが、器用であった方がいいですけど、それ以上に日々の努力を積み重ねられる人の方が成長します。
そのためには小さなミスにも真摯に向き合う姿勢が大事ですね。ミスを真摯に受け止め、努力を積み重ねる。

私は一流プロの条件は二つあると思っていて、一つは高品質な仕事をすること。そしてもう一つはそれを継続して行うことです。
本気とは自分で勝手に決めてしまっている限界を越えることだと思います。車のリミッターと同じで、本当は300キロ出せるエンジンがついているのに、180キロまでしか出せない設定にしている。そのリミッターをカットし、真の力を出すには本気になって打ち込むのみです。

本腰とはすべての責任を背負う覚悟。いつも逃げ腰で、人のせいにするような中途半端な人間は成長できません。そして本物とはぶれない中心軸を持つこと。時代や流行はどんどん変わりますが、本筋って意外と変わっていなくて、それに気づける人が本物でしょう。

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