『思い込みを超える』

Pocket

精神科医、斎藤茂太

サーカスの象は、小さい頃に頑丈な鎖でつながれる。子象は鎖をひっぱって逃げようとするが、まだ小さいので鎖は切れない。そのうち、逃げられないと観念してあばれるのをやめてしまう。
さて、この子象は年月がたつうちに大人の象になる。もう、つないでいる鎖など簡単に切れる力をもっている。ところが、象は決して鎖を切って逃げようとはしない。象は、鎖が切れなかった経験はあるが、鎖が切れた経験はない。このため「鎖は切れない」という観念が植えつけられてしまったのである。

人間も、ある部分この象と同じだ。一度、失敗したことを「これは自分にできないことなのだ」と思い込む。「苦手意識」を自分で植えつけてしまう。そして、二度と同じことに挑戦しようとはしなくなる。
しかし、考えてみてほしい。人間も、子象と同じで、日々成長しているのである。子どものころやってみてできなかったことでも、今やったら簡単にできることなど、たくさんあるはずなのだ。
いつまでも「これはダメだ」と思っていたら、本当にいつまでもできるようにはならない。「そこまで」である。しかし、何度でも挑戦すれば、すこしずつでも状況は変わってくる。ダメだと思っていたことが、あまりにすんなりできてびっくりすることもあるだろう。今までの苦手意識が、突然、自信に変わることもあるはずである。ぜひ、懲りずに挑戦してほしい。

作家の北杜夫がこんな話を書いている。
北杜夫は私の弟だ。まだ、小説家としてデビューする前に自費出版した『幽霊』という作品を、母、輝子が、茂吉の本を出している関係で知り合いの出版社の編集者に見せにいった。ところが、その人は「優等生の作文。どこといってとりえがない」と突っ返した。母は「もう小説なんて書くのはやめなさい」と弟に忠告した。
しかし、弟はあきらめなかった。弟には、どんな優秀な編集者だって、いい悪いの判断は、あとになってみなければわからないという自負があった、という。結局、弟が信じたとおり、この作品は別の出版社の編集者の目にとまり評価を得た。そして小説家への道を歩み始めたのである。

今、うまくいかなくても、マイナスの結論を出す必要はない。できることをまずやって、できなかったことの評価は保留にしておこう。そしてそのうちに、保留にしておいたことを、もう一度やってみよう。挑戦すると、きっと何かが変わるのである。

「蚤(のみ)とコップ」
蚤は体長2ミリくらいだが、30センチもジャンプすることができる。自分の身長の約150倍だ。それほど跳躍力のある蚤を、高さ5、6センチのコップの中に入れてやると、最初はピョンビョンと跳ねて外に出ようとするが、そのたびにガラスの天井(コップ)にぶつかってしまう。しばらくたって、コップをはずしても、コップの高さより高くジャンプすることができなくなってしまうという。しかし、その跳べなくなった蚤に、新たな「跳べる蚤」を仲間として加えてやると、それを見てまた跳べるようになるのだそうだ。
「昔やったことがあるができなかった」「前はこういう理由でできなかった」…。一度や二度失敗したくらいであきらめていたら、世界の発明や発見はこの世に生まれなかった。まったく同じようなやり方でも、時間や、場所や、器具等、やり方や手順を変えるだけでうまくいくことは多い。結局はあきらめないことだ。しつこく、しつこく何度でも鈍になってバカみたいに挑戦する。「もう一度やってみよう」さらにもう一回の挑戦が成功につながる。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

Pocket

『“偽りの自分”からの脱出』

Pocket

メンタルトレーナー、梯谷幸司

この自己啓発セミナーは、世界的な経営コンサルタント、ワーナー・エアハードがプログラムしたもの。ジョン・レノンや第39代アメリカ大統領ジミー・カーターにも大きな影響を与えた、桁違いに成果が上がるプログラムです。

本当の自分を生きること。それはビジネスがうまくいくとか、健康になるというレベルを超えた、生きる本質と言えます。
ビジネスがうまくいかない、病気が治らない、という方が相談に来られると、私はこういう質問します。「そもそもあなたは何のために命を使いたいのですか?」ほとんどの人の反応は、「・・・・」。そこで質問の方向性を変えて、「どうして売上げを伸ばしたいのですか?」と聞くと、「売上げが伸びないと社員を養っていけないから」。「何のために病気を治したいのですか?」と聞くと、「とにかく死にたくないから」「痛いのが嫌だから」。これらはごく表面的な答えでしかありません。

「健康になって、その次の目標がないんですか?」「・・・・」。「売上げを伸ばして、そのあとの目標がないんですか?」「・・・・」。これでは残念ながら病気は治りません。売上げも伸びません。
そもそも自分を社会のルールに当てはめて生きている人が多いので、本当の自分が何を望んでいるのかがわからない。それがビジネスも健康もうまくいかない現象となるのです。
本当の生きる目的を見出し、そのための行動をとり始めると、結果は驚くほど変わります。つまりは、自分の命をどう使いたいのか、ということです。

2017年の夏、SPA!オンライン版に「『ポジティブ偽装』の人は病気になりやすい」という記事をとりあげていただきました。その記事を見た方々からの反響がすごかったのです。
定年退職を迎えてからがんを発症したという50代の男性からのご相談でした。私も不思議に思っていたのですが、ある文献を調べていたら、フロリダの事例が出てきました。定年を迎え退職金を手にした人、あるいはビジネスに成功し早期リタイアする人、そんなアメリカ人はセカンドライフにフロリダへ移住する場合が多いそうです。気候が温かくて仕事からも解放されているのだから、さぞ長生きするだろうと思いますよね。ではみなさん、彼らの平均余命はどのくらいだと思いますか。実は、移住してから1年半で亡くなる方が多かった。
その事例と、 SPA!オンライン版の読者の方々からのご相談が重なって、「それだ!」と思いました。

人間は進化し成長したい生き物です。ですから、「十分働いたから進化も成長ももういい」という意識になっていくと、生命のシステムが、「あなたはもう成長や進化をする気がないんだね。じゃあ1回終わりにしようか」と、命のカウントダウンに入ってしまうのですね。「さあ、どうする?」と、生死の覚悟を突き付けられているのではないかと思いました。

安心感やリラックスは必要ですが、そればかり求めると病んでしまうのです。『「手段の目的化」はうまくいかない。ギリシャ哲学にはそう書かれている。結局、ビジネスでも恋愛でも病気でも、手段に焦点が当たっている人はうまくいきません。お金が欲しい、愛情が欲しい、健康が欲しい、というのは、全て手段でしかありません。それを得ることによって何が欲しいの?意識の奥にあるものがはっきりしないと、全ては動かないのです。』

全ての人にとって最も大事な問いかけは、「あなたは何のために自分の命を使いたいのですか?」。すると、生きるための真の目的が見えてくる。「何のために」という問いを、何度も繰り返した先にある最後の問いがこれだ。お金も、仕事の成功も、愛情も、健康も、すべて自分の命を使うための手段。それらは「使命」とは言えない。
使命とは、この世に生まれてきた意味を自覚し、その役割をはたすこと。お金も、仕事の成功も、愛情も、健康も、すべて揃っていたとしても、それでもなお、命をかけてやりたいことだ。すべての人には、この世に生まれてきた意味がある。自分の命を燃やす使命を見つけよう。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

Pocket

『運命好転』

Pocket

小林正観

「言葉が現象化する」と言うと、多くの場合、誤解されている部分がある。「こうなりたい。ああなりたいと口に出して言うと、それが実現する」という誤解です。
「言葉が現象化する」というのは、たとえば、神社仏閣に行って、良縁祈願というものをお願いしたとします。「いい人と出会わせてください。いい人と結婚したいのです。素敵な人と出会わせてください」と100回お願いをしたとします。そうすると、その言葉をまた言いたくなるように現象化します。つまり、いい人や素敵な人にはなかなか出会わない、という現象が起きるのです。
同じように「商売繁盛をお願いします」と千回言ったとします。千回それを言ったことによって、また同じ言葉を千回言いたくなるように現象がセットされます。「言ったとおりの言葉を、また言いたくなるように、言った数と同じ数だけ、また言いたくなるように、宇宙では現象化が始まる」というものです。

聖書の中にこんな言葉があります。「はじめに言葉ありき。言葉は神とともにあり。言葉は神なりき」「言葉は現象化する」という宇宙の大法則を述べている。それも、その言葉を言ったらその言葉が実現する、というものではない。
「言葉が現象化する」というのは、「その言葉をまた言いたくなるように現象がセットされる」ということだ。

これは神社仏閣に行ってお願いごとをする、そういうことを要求するということが、ほとんど意味をなしていないということになる。では「言葉が現象化する」、つまり「その言った言葉をまた言いたくなるように現象がセットされる」のであれば、最も効率の良い言葉は何か。
たとえば「うれしい」という言葉を一年間に千回言ったとします。そうすると、その「うれしい」という言葉をまた千回言いたくなるように、来年は現象がセットされます。「楽しい」という言葉を二千回言ったとします。その「楽しい」という言葉をまた二千回言いたくなるように現象がセットされます。「幸せ」という言葉を年間三千回言ったとします。その「幸せ」という言葉を年間三千回言いたくなるように現象がセットされます。一番効率の良い言葉は、「ありがとう」「ありがとうございます」です。「ありがとう」「ありがとうございます」という言葉を年間一万回言ったとします。そうすると来年「ありがとう」「ありがとうございます」という言葉を、また一万回言いたくなるような現象がセットされ、次々に降ってくる。「うれしい」「楽しい」「幸せ」、そして「ありがとう」という言葉を、何千回何万回と宇宙に向かって言ったとすると、その言葉を同じ数だけ言いたくなるように宇宙の現象がセットされる。そして、「うれしい」「楽しい」「幸せ」「ありがとう」と言いたくなるような現象が降ってくるのですが、それがどんなことであるのかは分からない。。

だから楽しいのです。おもしろいのです。そして、ワクワクします。ドキドキします。このワクワク感、ドキドキ感というのは、何にも代えがたいおもしろさであり楽しさです。

毎日の生活の中で、「うれしい」「楽しい」「幸せ」「ありがとう」 という言葉をたくさん使ったほうがいいですよ、と言うと、「うれしい」ことも、「楽しい」ことも、「幸せ」なことも、「ありがとう 」というようなこともそんなに無いから言えない、と言う人がいる。
そして、愚痴や泣き言や、不平不満や文句や悪口ばかりを言っている。愚痴や泣き言や不平不満を言っている人は、また来年も、愚痴や泣き言や不平不満を言う人生を歩む。

「言葉が現象化する」これは、商売も、病気も、トラブル、困難もみな同じだ。今、病気であっても、 「うれしい」「楽しい」「幸せ」「ありがとう」 という言葉を多用する人はいる。「うれしい」「楽しい」「幸せ」「ありがとう」 といつも言っている人の周りは、明るくて、あたたかい空気が流れていて、笑顔がたえない。だから、人が周りに集まる。
反対に、愚痴や泣き言や、不平不満や文句や悪口ばかりを言っている人の周りには、暗くて、冷たい空気が流れていて、不機嫌なオーラがただよっている。だから、人がどんどん離れていく。
人生においては、「言葉が現象化する」の本当の意味を知る必要がある。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

Pocket