「消費大陸アジア」 

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川端基夫

少子高齢化で内需が縮む日本。
日本企業にとって、急拡大を続ける
アジアの巨大市場は大きな魅力だ。

しかし、参入した企業が必ずしも
成功してている訳ではない。

アジア市場の難しさは、文化や所得水準の違いと
片づけられがちだ。
そうした表面的な分析ではなく、
消費行動の意味づけに踏み込み、
現地へ適応することを考える。

例えば、清涼飲料のポカリスエット。
日本では、スポーツや風呂上がり、
二日酔い時の水分補給用としてヒットした。

ところが、熱帯気候でイスラム教徒が多いインドネシアでは、
人々はあまり体を動かさない。
入浴はシャワーで済ませ、飲酒習慣も乏しい。

当初は苦戦したが、ラマダン(断食月)明けの渇きを
効果的に癒せると売り込み方を変え人気商品に育った。

意味づけは、消費者が買いたくなる合理的理由と
言い換えられる。

アジア各国の方が、日本よりも進んでいる面がある。
インターネットやスマートフォン経由の消費を
もっと研究せねばならない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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