Z世代も支持するシェアリングリーダー

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〇上意下達が行き詰る中で見出した新たなリーダー像
数値目標の達成が絶対になると、他のメンバーが困っていても関心が無くなり、職場の雰囲気は悪化する。それだけでなく、クライアントやお客様の喜びや満足は置き去りとなり、そうなれば業績も次第に下降していく。

〇強いリーダーシップは必要ない
笑顔を追いかけると売り上げが上がる。シェアリングリーダーとは、チームで起きることはもちろん、メンバー一人一人の喜びや望み、迷い、不安などの想いや感情を共有=シェアリングするリーダーだ。チームの皆に関心を持ち、共感し、悩みを一緒に考えてくれるので、部下は心を開く。しかも、リーダー自身の悩みも共有するのでチームの信頼関係はより深まる。すると、売り上げだけを追いかけずとも結果が出るチームがおのずと出来上がる。シェアリングリーダーは、売り上げを追いかけるのと同時に、共に働く部下たちの幸せも追いかけている。笑顔を追いかけている。今、現場が求めているのは、先頭に立ってグイグイ引っ張っていくリーダーでなない。メンバーに寄り添ってくれるリーダーだ。人の上に立つのではなく、人の横に立つ。それがこれからのリーダーだ。

〇組織風土を創り、理念の共有も大切にする
氷山をモデルにして説明する。海面上の目に見えるのは数値=売れ揚げだ。海面下の目に見えない部分は、シェアリングリーダーが大切にする幸せや喜びだ。海面上を大きくするには、海面下の体積を大きくすればいい。つまり、部下たちの幸せや喜び、笑顔、やりがいといった海面下の体積が大きくなればなるほど、海面上の目に見える数値も上がって来る。それが売り上げを追いかけずとも結果が出るという理由だ。シェアリングリーダーは目に見えない部分を育む。それは組織風土を創っていくことにも繋がる。組織風土を構成するのは、従業員のやりがいや価値観を始め、自分たちは何のために働いているのか、お客様にはこういうことで喜んで欲しいとか、会社はこういうことを目指しているといった企業理念が根底にある。こうした理念の共有もシェアリングリーダーは大切にしている。シェアリングリーダーの氷山モデルとは
a目に見える部分、主体的行動数値管理、売り上げ、行動管理
b目に見えない部分、思いを共有=シェアリング日々の出来事。幸せ、迷い、やりがい、不安、チームワーク、、笑顔、希望、貢献、企業理念
目に見えない部分を育めば、目に見える海上部分の氷山がせりあがり、売り上げも伸びる。

〇シェアリングリーダーがいると、自走するチームになる
笑顔を追いかけるには、まずは仮面を外して素顔を見せられるチームを作る事。本音が言い合えるチームは強い絆で結ばれる。チームが心のよりどころとなって、このチームのために働きたいとなる。それが自走する原動力となり、面白いくらいに結果が出る。自走するチームはチームの理想像だ、しかし、長続きは難しい。原因は、やらされ感があって、動機づけが足りないからだ。内発的動機付け、モチベーションが無いとどんな事業も長続きしない。一人のシェアリングリーダーがいると、周囲に好い影響を与え、第2、第3のシェアリングリーダーが育つ。もう、コンサルタントがいなくなっても大丈夫だ。理念の実現に向けて行動を起こし、チームや職場を変革していく。

〇Z世代の想いを共有して育成、離職率がゼロになる
Z世代は肩書や高給よりも自分がどれだけ貢献できているかを実感したい。だから、企業が大切にしている価値観や理念に共感し、自分もそれを実現するための一員なのだと自覚させる。そうすれば大きな力を発揮してくれる。

〇パッションのある声と言葉で伝える
・自ら率先する
・部下を信じる
・表裏を作らない
・人の価値を尊重する
・部下の失敗を喜べる(学びの機会になるから)
自分の想いをきちんと人に伝える。声と言葉にエネルギーがあり、その影響力で相手を巻き込む。人を巻き込むエネルギッシュな声と言葉には重み、深み、すごみがある。それは話し方で身に付けれる。
プロのアナウンサーを目指す訳ではない。立て板に水ではなく、立て板に泥水でいい。泥水なら乾いた後も板に張り付いている。泥水とは、思いの深さ=パッション=情熱のこと。板に張り付くとは、心に残るという意味。心に残るパッションを伝えて欲しい。

〇人間関係を良くする笑顔の挨拶とは
笑顔の挨拶とは、単に「おはよう」とか、「ありがとう」ではない。「小林さん、おはようございます。今日のネクタイ、随分と華やかな印象ですね。」と笑顔で挨拶する。名前、挨拶、笑顔でセットにして声をかける。「何か手伝う事ない?」「何か困っていることは?」と声をかけることが大切。気軽に声をかけてくれる人を社内でみかけたら、こちらも挨拶したくなる。そんな好い人間関係を作るのは、普段からの何気ない声かけだ。

〇人間関係を良くする意味のある雑談とは雑
談の中に、自分たちが大切にしている経営理念、価値観が含まれているのが意味のある雑談だ。何気ない雑談をしていてナチュラルに理念の言葉が出て来る。
例えば「駅前のカフェに必死ぶりに入ったんだけど、店員さんの雰囲気が随分と変わっていたよ。」「実は昨日も行ったけど、そう感じました。挨拶とか話し方が洗練されていて、見違えましたね。」「人として成長したという感じかな。」「どんな勉強をしたのでしょう?」「僕たちも一人前の人間として成長し続けることを常に目指したいよね。」
雑談すればするほど、理念が会話の中に溢れれば、自然と理念が浸透していく。そんな意味のある雑談にトライしてください。

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デジタルデフレ

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ネット通販の拡大が消費者物価を下押ししている。ところが、ネット通販自体は消費者物価指数の対象ではない。対象でなくとも、ネット通販は小売業の価格設定に明らかに影響を与えている。生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数を0.1~0.2%押し下げている。アマゾンエフェクトは、日本でも起こっている。

デジタルとフリーマーケットが融合したメルカリ。このおかげで家庭に退蔵されていたモノが商品として、出回ってくる。当然、新品の価格や販売量に抑制効果をもたらす。シェアリングエコノミーもデジタル技術の申し子だ。ライドシェアや民泊は急拡大が見込まれている。カーシェアリングは、同じ自動車を多くの人が利用するので新車の生産量や価格に影響を及ぼす。

デジタル化は消費者の選択肢を増やし、物価上昇に対抗するネット拮抗力をもたらしている。様々なモノやサービスが価格の安い順に瞬間に並べる価格比較サイトは、分かり易い例だ。デジタルの世界では、情報技術の限界費用が限りなくゼロに近づく。デジタルデフレは、一過性の現象ではない。

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中野信子

本を読めば、脳は活性化する。特に下頭頂小葉(後頭部の頭頂葉の一部)が鍛えられる。ここは、文字を音に変換して物事を理解する所だ。読むべき本のジャンルは、その人の目的や考え方次第でよい。学問を理系・文系などと、カテゴリー分けするのはナンセンスである。様々な視点から分析してこそ、心理に近づけるからだ。

数理社会学は意思決定の仕組みを、社会の観点で見る学問。個人ではなく、社会がどんな決定を導き出したかを分析する。一方、個人の意思決定の仕組みを調べるのは脳科学の分野。個人の場合は、経済合理性ではなくて、気持ちの豊かさを優先して意思決定する人も多いからだ。集団の振る舞いを調べるのが数理社会学で個人の脳を調べるのが脳科学。
異なる学問ですが、集団は個人の集まり。この2つは大きく関わり合っている。

進化心理学では、クジャクの羽の華やかな模様は、異性を惹きつけるためだと説明されている。では、人間にとってクジャクの羽に当たるものは、何でしょう?私は、知性が一つの候補だと思います。知性が優れた人はお金を稼ぐ力が強く、女性を惹きつけると一般的に考えられている。クジャクの羽と役割が似ている。更に似ている点がある。知性を司る前頂葉もクジャクの羽も他の動物には見られない独特の形をしている点だ。
こうした共通点から、人間の前頭葉はクジャクの羽と同じという推論が導ける。

多くの動物は、全身が体毛で覆われているが、サルの顔には体毛が無い。それは、表情でコミュニケーションを取るのに邪魔だからです。
では、なぜ人間は全身の皮膚が露出しているのでしょうか。それは、人間がサル以上にコミュニケーションを必要とする動物だからです。人間の筋力は他の動物に比べて弱い。そんな状況で種を守るために、人間はコミュニケーションによって集団を作ってきた。
皮膚が露出した手で握手するのは、そのためです。人と人の愛着を形成するために欠かせない脳内物質がオキシトシン。握手などによってオキシトシンが分泌され、人間は幸せを感じる事が出来る。その一方で、オキシトシンは妬みの感情を高めます。ネット上で他人を叩く事で幸福感を得る。その行動には、オキシトシンが深くかかわっている。

すべての行動や感情を脳が司っている訳ではないという考えもある。体の反応を脳が受け取り、感情を生み出しているという理論もある。
例えば、人間がガッツポーズを取ると、男性ホルモンであるテストステロンが分泌される。つまり、「行動が先で、脳は後。考えているのは、実はから体なのだ。」という理論だ。

脳科学は様々な学説が成り立つ奥深い世界です。思考力を鍛える滑に、幅広い視点で本を読んでください

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ポジティブに、なりたいのなら

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志賀内泰弘

「ありがとう」が、いい言葉でポジティブになれることは誰もが認めています。でも、なかなか使う機会がない。「ありがとう」を自然に口から出せるようになり、口癖にできる練習方法があります。それがコレ!

コンビニで買い物をしたとき、レジでニッコリ笑って、「ありがとう」と言ってお金を支払うのです。本来は「ありがとうございました」と言うのはお店の店員さんの方です。そんなとき、相手よりも先に、こちらが言うのです。「え!?」と驚いて、戸惑いながらも慌てて、「あ、ありがとうございます」と返事をするアルバイトさんもいます。
タクシーを利用するときも同じ。乗車してすぐに、「助かりました。ありがとう」。運転手さんは、日頃からお客さんとのトラブルで疲れています。そのため、「何て、上品な人なんだろう」と心の中で感心してくれます。もちろん、降車するときにも、「ありがとう」と言う。
レストランでの食事も同じです。こちらは、お金を払うということで、相手よりもエライ(?)立場かもしれませんが、それでも「ありがとう」と言う。「物を買わせてくれて、ありがとう」「食べさせてくれて、ありがとう」と。

これが、自然に言えるようになると、知らぬ間に「生き方」そのものが変わります。いつも誰にでも感謝できることで、心に余裕ができます。幸福感で満たされて、明るくなるのです。

大阪では、これが日常的に行われています。商店街で買い物をすると、お客さんが「おおきに」と言います。だから、大阪のオバチャンはポジティブで元気なのかもしれませんね。

お金を払っているから私は大切なお客、という「お客様は神様」意識の強い人は、「大事にされて当然」、というところが基準になっているから、ちょっとしたミスや、サービスのレベルが下がると烈火のごとく怒る人が多い。数百円の支払いしかしないコンビニで延々と怒っている人もいる。お金をはらうお客が、店の人に「ありがとう」を言うことはありえないと思っている。心の貧しい、余裕のない人だ。

色々な店で、先に「ありがとう」と言えるコツは、行った先のお店や施設を自分が所有していると思う、という方法がある。道路も、美術館も、公園も、駅も、食堂も、コンビニも、銀行も、立ち寄った先すべてが自分のものだと考えたら、(みんな私のために、よく働いてくれている)「本当に、ありがとう」、「ご苦労さま」と頭を下げ、お礼のひとつも言いたくなるからだ。

「金持ち喧嘩せず」ということわざがあるが、まさにその実践がこれだ。心に余裕があるから、怒らない

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『行動しなくては何も起こらない』

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鍵山秀三郎

お客様へのサービスを議論するとき、よく出る意見が「お客様の立場に立って考える」です。もっともらしい意見ですが、この考えでご満足いただけるサービスを提供できた試しがありません。
「お客様の立場に立って考える」、このこと自体は正しい姿勢です。ところが、そういう人にかぎって、行動するときは「自分の都合」で動いてしまう傾向があります。これでは、お客様が真に喜ぶサービスにはなりません。大事なのはお客様の立場に立って「考えて」、お客様の立場に立って「行動」しなければ、お客様は満足してくださらないということです。

サービスは理屈ではありません。お客様に「何を言ったか」ではなく「何をしたか」で評価が決まります。つまり行動の伴わないサービスはお客様に受け入れられることはありません。

私はその行動力を身につけるためにも、長年掃除をしてきました。足元のごみを気づいたときにさっと拾う実践を積み重ねていると、突発的な出来事にも即対応できるようになります。この行動力ばかりは、実践しなければ絶対に身につかない習慣です。毎日の腹筋運動がお腹の筋肉を鍛えるように、掃除の実践がサービスに即対応できる行動力を育むのです。動いて喜びを提供できてこその、サービスでなければなりません。

「この地球は行動の星」と言ったのは、斎藤一人さん。考えているだけ、思っているだけでは、何も変わらない。行動することでしか、この地球上では何事も動かないのだ。その行動力を身につけるには、いくら考え力を強化してもダメだ。そうではなくて、具体的に、行動することをクセにすることだ。
例えば、掃除。掃除を長く続けていると、足元にゴミが落ちているのが、とても気になり出し、体が勝手に動き、それをサッと拾うようになる。或いは、仕事において、新商品を出したり、新しいお店や、営業所を出すのも、やってみなければうまくいくかどうかは分からないのだから、かけるお金を最小限にして、まずやってみる。しかし、成功する率は本当に少ないから、失敗の山となるが、それを続けているうちに、失敗を恐れなくなり、結果的に行動力が身につく。

行動できない人は、失敗を恐れる人が多い。つまり、行動力を身につけるには、サントリー創業者の鳥井信治郎氏の言葉、「やってみなはれ」の精神。口で、ああだこうだ言っているうちは何も変わらない。

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『マザーテレサの笑顔は神様との約束だった』

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臨済宗円覚寺派管長、横田南嶺

ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんとお会いして、マザー・テレサについてお話を聞くことができました。渡辺さんは『置かれた場所で咲きなさい』という本がベストセラーになった方で、ノートルダム修道女会のシスターでもいらっしゃいます。マザー・テレサが来日した際、渡辺さんは通訳としてマザーに付き添ったそうです。

私が渡辺さんに「来日中のマザーで、一番印象に残っていることは何ですか?」とお聞きしたところ、次の三つのエピソードをあげてくださいました。

まず、マザーに泊まっていただくために、一番いい部屋を用意した時のこと。疲れをとってゆっくり休んでいただこうと、ベッドも完璧に整えておいたのですが、朝、マザーが出かけたあとの部屋を見ると、ベッドはまったく使われていませんでした。マザーは床の上で寝ていたそうです。

二つ目のエピソードは、お祈りの時の話です。マザーはどんなに多忙で、疲労し、夜遅くなった日でも、宿舎に戻って来ると、必ず「今日はまだお祈りをしていない」と、一人で教会に行って、一時間以上お祈りをしていた。冬の寒い時ですから、教会の中は冷え切っています。マザーの体を心配してシスターたちが暖房をつけておきました。するとマザーは「暖房を切ってください」と言い、冷たい床の上で、素足になって一時間以上お祈りをしていた。

三つ目のエピソードは、笑顔についてです。マザーは渡辺さんに「私はどんな時でも笑顔で写真に写るようにしています」と話しました。それはマザーと神さまとの約束だからだそうです。カメラマンの中にはぶしつけな人もいます。目の前でいきなりフラッシュをたいたり、了解もなく、パシャパシャ写真を撮る人もいます。しかしマザーはいやな顔ひとつせず、どのカメラマンにも必ず笑顔で応えるのです。
なぜなら、マザーは神さまにあるお願いをしていたからです。「本当はシャッターを押されるたびに、私は不愉快な気持ちになります。でもそれの気持ちを表さず、必ず笑顔で写るようにしてます。その代わり、私が笑顔をつくるたびに、神さまのお近くにいる誰か貧しい人をひとり救ってあげてください、と私は神さまとそういう約束をしているのです」いつも笑顔でいる理由はこれだったのか。渡辺さんは誰もいないところで、マザー・テレサからこの話を打ち明けられて感動した、と言っていました。

人々のために祈りを捧げるのは、高いところに立って上から施すことではありません。自ら底辺に降りて行って、裸足になって貧しい人たちと痛みや苦しみを共有することです。そこにしか本当の祈りはない、ということを、マザー・テレサは身をもって教えてくれていたのです。

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『まず、自分が変わる』

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笠巻勝利

■アメリカの神学者のラインホールド・二ーバーは、「おお神よ、我らに与えたまえ。変えるべきことを変える勇気を。変えられぬことを受け入れる冷静さを。そして、その二つを見分ける英知を」と、変えることの重大さ、変えることの難しさを表している。

■カーター元大統領は、「我々は変わりゆく時代に適応しなければならないが、さらに、また不変の原則を堅持しなければならない」と述べている。

■逸外(いつがい)老師は、「窮(きゅう)すれば即ち変じ変ずれば即ち通ず通ずれば久し」と言っているが、「変ぜざれば窮す」を頭につけてみたい。
いつの時代も変化に取り残される人は多い。それは、変化に対して無防備な人。気づいても変えること、変わることを行わない人。変えるのが遅い人。変え方が小さい、あるいは、大きすぎる人などである。世の中は一瞬も止まることなく動いている。私たちの生きている大地のプレートも1年間に数センチ動いている。

■ウエストミンスター寺院の地下室には、次のような碑文が刻まれた英国国教会主教の墓がある。「何の束縛もない若かりし頃、想像は果てしなく広がり、私は世界を変えることを夢見ていた。ところが、年を重ね賢くなり、世界は変わらないことに気づいた。そこで、目指すモノを、もう少し近いモノにして、自分の国から始めることにした。だが自分の国も変わらなかった。老年期に入り、私の願いは悲痛な思いに変わった。自分の国もダメなら、少なくとも最も近くにいる家族を変えることにした。だが、悲しいことに、これすら、ままならなかった。今、私は死の床についている。なんと、今になって初めて分かったのだ。変えなければいけないのは、自分自身だと。自分が変われば、家族も変わっただろう。そして家族に励まされ、支えられることで国をよくすることもできだだろうし、やがては世界を変えることすら、できたかもしれなかったのだ」

■城野宏氏が提唱する脳力開発の中にこんな一文がある。「まず自分が変われ、さらに一歩変われ」(それが変革の原動力)「変革とは、それを具体的に不動の決心・覚悟として確立しないと始まらない」(変革は、まず一人から始まる)「他人や周囲は、言うことを聞いてくれないものである」(物事は思い通りにならない方が通常。思い通りになったら異常と思え)「変革という本質的変化には時間がかかるのである」(自滅するな、そしてやめるな)

どんな変革も、まず自分が変わらなければ、1ミリも動かない。人だよりや人まかせでは絶対にダメなのだ。そしてうまくいかなからと、変革を少しやって止めてしまう人は多いが、変化しようとすれば、周囲からの抵抗や反対があるのは当然で、「変革は、思い通りにはならないもの」との決心覚悟が必要だ。そして、コツコツとあきらめず、自滅せず、変えていく。

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『ありがとうの奇跡』

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小林正観

「8月のお盆がくるのが嫌だ」という話をされた方がいました。「8月は、めちゃくちゃ忙しくて寝る暇もない。でも、1年分の稼ぎがそこに集中する」そうです。
私は、その人にこう尋ねました。「では、あなたは、8月のお盆になっても仕事がこないこと、仕事が殺到しないことを望んでいるのですね」その方は、しばらく考えてからこう答えました。「いいえ、8月の仕事がこなくなると困ります」1年分の稼ぎがそこで上がってくるのですから、8月に仕事が殺到しないと困るのは当然なはずです。

「忙しくて嫌になってしまいます」という言葉を、宇宙に向かって言っていると、神様はそれを聞いて、「忙しくないのが好きなのだったら、忙しくないようにしてあげます」と考え、その通りにしてくださるようです。
ある時期にたくさんの仕事があって楽しくやっていたのに、いつの間にか仕事がなくなって売上が上がらなくなった、という人には「ある共通項」があります。それは、「忙しいときに、愚痴や泣き言をさんざん言っていた」ということです。神様は愚痴や泣き言をすべて聞いていて、「あなたは、忙しくないことを望んでいるのですね。そうですか、わかりました」と言って、仕事も売上も取り上げてしまいます。だから、「忙しいことが、どれほど嬉しくて楽しいことか」といことをきちんと理解したうえで、誠実に仕事をした方がよさそうです。

今ある幸せに慣れてしまって、それを当然だとか、当たり前だとか思ってしまうことは多い。「ありがとう(有り難う)」の反対は、「当たり前」だ。「ありがとう」とは、有ることが難い、すなわち、この世に存在することが稀であるということ。「忙しい」ことは、ヒマで仕方がない、仕事がまったくない人から比べたら、天国ようようなこと。その忙しい状態に慣れてしまうと、つい文句が出てくる。
起業した会社の10年後の生存率は10%を切っている中、本当は、「忙しい」ことは、稀なこと、奇跡なのだ。つまり、感謝こそすれ、文句をいうなどはとんでもない。

カガミの法則では、文句を言えば、文句を言ったことが、そっくりそのまま返ってくる。「忙しくて、やってられないよ」と言えば「やってられない」状況がそのうちやってくる。
多くの人は、今ある幸せに感謝することを忘れている。病気になったり、ケガをして動けなくなったり、会社の業績が悪くなったりしたときに、はじめて、今ある健康や、仕事があること、家族の助けなどの「有り難さ」に気づく。

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『夢をつかむ方法』

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ジェフ・ケラー

変化を歓迎することは、ますます重要性を増しています。近年、世の中は猛スピードで変化しているからです。現時点で最新技術を誇る製品でも、わずか一、二年で旧式になります。数年ごとに会社を辞めて別の会社に移る人も増えています。しかし、三十年ほど前まではそういうことはありませんでした。当時は終身雇用制が普通でしたから、ほとんどの人は自分の勤めている会社を辞めて別の会社に移ることなど考えもしなかったのです。しかし現在では、職場を頻繁に変えるだけでなく職業そのものを変える人も多くなっています。

多くの会社では吸収・合併の話がいつもあります。そのため、社員たちはそれによって自分はどうなるのか絶えず心配しているのが実情です。
しかし、変化に抵抗しても何の役にも立ちません。好むと好まざるとにかかわらず、変化は必ず訪れるものだからです。変化から逃げていると結局は損をします。そういう姿勢でいるかぎり、積極的に変化に対処することができないからです。それに対し変化を歓迎することを習慣にしてきた人は、変化にうまく対処できます。これまで変化を乗り越えてきたことで、自分に自信を持っているからです。

新しいことに挑戦すれば躍動感が生まれます。変化を歓迎しなければ、人生でも仕事でも成長を遂げることができません。いつまでも古い殻の中に閉じこもっているなら、どうやって学習し成長するのでしょうか?
パソコンのメーカー直販世界最大手デルコンピュータの創業者で会長兼CEOのマイケル・デルが、こんなことを言っています。「変化の中で繁栄を築くためには、変化に身をまかせ、そこから強さを引き出す方法を学ばなければならない」

世の中には、「変化することができる」タイプと、「現状維持する」タイプの二つしかない。現状を維持すると、必ず世の中の変化から置いていかれる。
何百年も続く伝統的な会社であっても、現状を維持するだけならあっという間に倒産に至る。480年の歴史を持つ和菓子の老舗、虎屋の社長黒川氏の口ぐせは「変えていけないものはない」、だ。
時代が変われば、売る場所も変わるし、味の好みも変わる。昔は、デパートも通販もなかったし、現代人はあまり甘くない味が好みだ。変えていかなかったらとうの昔につぶれている。

どんなに逃げようとも、変化からは逃れられない。だとするなら、変化を歓迎するしかない。それは、新しいことやモノを恐れないこと。そして、「新しい」に好奇心を持ち、ワクワクしてそれを歓迎すること。「新しい」は未来だ。

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『非常識な成功法則』

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神田昌典

大成功した経営者に話を聞くと「経営はセンスであって、それは後天的に得られるものではない」という。ぶっちゃけた話「凡人は努力してもムダ」ということだ。
ところがその経営者たちに「あなたの場合、どのようにそのセンスが磨かれたのか」と聞いていくと、ひとつの共通点が浮かび上がってくる。それは「大量に本を読んでいる」ということだ。

ワクワク系マーケティングの小坂裕司先生によれば「感性(センス)は情報量に比例するということが、最近の感性工学の研究でわかっている」という。
言い換えれば、大量の情報を浴びるように吸収する習慣を持てば、凡人でもセンスを磨けるということだ。

うん、たしかに私にも思い当たるフシがある。私はもともと役人だったから、以前は、経営者的なセンスはまったくなかった。ところが、あるときから次々と発想が湧き、行動力が高まった。
いまから考えると、それは、入手する情報量を増やしたとき…すなわち勉強量を増やしたときから始まっていた。

それでは、どうすれば発想力そして行動力に直結するような情報収集ができるのだろうか?私自身の経験から言うと、これには三つの方法がある。

ひとつめは、さきほどの経営者のような「本との出会い」。二つめは「人との出会い」である。あたなも思い出してみて欲しい。「自分が一皮むけたな」と感じる際には、優れた本、もしくは尊敬する師と出会っているでしょう?こうしたときに、まるでコンピュータをクリックしたかのように、新しい現実が目の前に開かれる。そして、

三つ目の方法。これはほとんど知られていないが、極めて効果的な情報入手法だ。それは「テープ(CDやデータファイル)との出会い」である。もちろん、楽しみのために音楽のテープを聴くんじゃないよ。成功した経営者や優れたコンサルタントの話のテープ、いわゆるビジネス・テープを聴くのである。優れた経営者がやってきた数十年の経験を、ほんの1~2時間で学べる。成功だけでなく、失敗からも学ぶことができる。顧問契約すれば非常に高価なコンサルタントが、その方法論を惜しげもなく公開している。しかも肉声を聞くことができるので、本では伝わりきれない、細かなニュアンスを把握できる。このような様々なメリットを考えると、テープを聴く習慣のない人は、大変なハンデを背負っているとしか思えない。

グッドデザインカンパニー代表の水野学さんの『センスは知識からはじまる』という本の中にこんな言葉がある。『「センスがよくなりたいのなら、普通を知る方がいい」と述べました。そして、普通を知る唯一の方法は、知識を得ることです。センスとは知識の集積である。これが僕の考えです。』
知識が増えると、想像もつかないようなところで、ある事象と事象が関連づけられることが多くなる。ある言葉や、情報や現象、がまったく関係ないと思われるようなところで、パチッと火花をちらしたように、「ああ、これって同じだ」と思える瞬間がいくつも出てくる。それは、創造力が高まったということであり、センスが豊かになったということ。

センスのいい人は、例え話が上手だ。知識が豊富で、さまざまな情報に関するフックが研ぎ澄まされている。多くの読書をして、たくさんの人と会い、様々な講師の講演やテープを聴く…

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