『禁断の説得術』

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村西とおる

デキる人はみな、説得が上手い。
世界で最も優秀な人材を輩出している大学の一つ、
ハーバード大学も、「交渉術」には力を入れています。

世の中にあるものはすべて理由があって存在しています。
その存在しているものが、
私たちにとってどのような意味があり、
それを手に入れることで
どのようなメリットが生まれるかを説明すれば、
お客さまはその品物に対して興味を持ち、
所有したいという願望を自然に持つようになる

必要だとわかっていても、お金がないから残念だけど
購入できない、ならわかります。
しかし、あなたさまほど将来のある人間が、
来る国際化社会の時代に向けて
英語力を身につける必要がない、
などとおっしゃることは天に唾する行為です

私は、一度会ったら生涯忘れることのできない
人間になることを夢見ています。
それは何も、ものすごい才能に恵まれて崇め、
奉られたいという野望に駆られてのものではありません。
何年か何十年か経ったあとでも、
あの時のセールスマンは
心の底から自分のことを思って話してくれた、と
思い返していただけるような話ができる
セールスマンでありたいと願っているのです

『二、三日考える』と言って、二、三日後、
自分のための決断をした人間は過去に一人もいないのです

もったいない、を優先して
非効率な生活を選ばないでください。
自分は今考えられる範囲でベストの選択をしている、との
確信を持てれば、
それは何よりの自信と継続の力となるのです

好きか嫌いかではなく、
損か得かで考えていただきたいのです。
やりくりのなかで毎月三〇〇〇円を投資して
英語の実力を身につけるか、
三〇〇〇円を使って飲み食いをして目先の楽しみを味わうか、
どちらがあなたさまの将来にとって得なのか、を
考えてください

「あなたの悩みは承知していますから大丈夫」との優しい、
ワンランク上の気遣いのある質問を受けることで、
女性は「この監督さんは売りモノ買いモノと、
自分のことばかりを考えることのない愛情のある人間」との
信頼を寄せるのです

私が使ったのはズバリ、
それまでお客さまから獲得した契約書です。
一〇〇通ほど契約書のコピーの束をファイルにまとめ、
いつもアタッシュケースに入れていました。
相当に嵩張るのですが、必ず携行しました

営業マンは肉を切らせて骨を断つ、真の勝者であるべきです。
相手を論破しても何の得もありません。
相手に好かれることによってのみ、
望んでいる甘美なる果実=契約を手に入れることができます

人には承認欲求がある、それをどう表現するか

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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