『活きる力』

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稲盛和夫

・「思う」ことは、「考える」ことよりも大事
・利他的な心を発揮するには「手入れ」が欠かせない
・最後に残るのは世のため人のために尽くしたもの
・心は「苦労」という磨き粉を使わなくては磨けない

現代の日本社会が、闘争心、ハングリー精神を
育むのが難しい状況にあるというなら、
未来を担う若者は、自ら進んでハングリー精神を
発揮せざるを得ない環境を求めていかなければなりません

人の心に浮かんださまざまな「思いつき」が、
発見・発明の原動力となり、今日の科学技術を生み出してきた

「思う」ということがなければ、
人間は何も行動を起こすことができません

強烈な願望を抱き「思い」を「信念」に変え、
「胆識」にまで高める

「世のため人のために尽くす」といった
純粋で美しい「思い」であればあるほど、
自分の能力を超えて、周囲の人々、さらには自然の力をも得て、
実現していく可能性はさらに高まっていきます

結局、人生で成功された方を見ますと、
一般の大工さんにしても、エンジニアにしても
何にしても、
本当に脇目もふらないで、一生懸命やった人が
どの社会でもみな成功しています

人は頭が優秀でなければなりませんが、
同時に人間性も立派でなければならない

判断をするときに、損か得かという判断基準で
物事を考えるのではなくて、善悪で考える。
たとえば、これは人類にとって、
みんなにとって良いことなのか、悪いことなのかという
善悪で判断をするのです

「ありがとうございます」「もったいのうございます」
「かたじけのうございます」という言葉は
大きな力を持っています。
これらの言葉は自分自身の気持ちを、
よりすばらしい境地へと導いてくれると同時に、
それを聞いた方々も含めて、周囲の人々をも、
優しいよい気持ちにする万能薬です

「大善は非情に似たり」と言われるように、
大善というのは短期的に見ると非情をなしているように見えます

人生で何が一番の勲章かというと、
一生をかけてつくり上げた美しい心なのです。
では、心が美しくなる最大の方法とは何か。
それは、私は「一生懸命働く」ことだと思います

心は、「苦労」という磨き粉を使わなくては磨けません。
だから人生ではいろんな苦労をさせられる。
人生波瀾万丈、災難にあったり、病気になったり、
悪いことも起こります。
しかし、それはすべて、
心を磨くために自然が我々に与えた試練なのです

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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