『結婚しない男たち』

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荒川和久

特定のマーケット(市場)にネーミングをして、消費を徹底分析し、 企業の研究意欲を刺激するという広告代理店的手法。 「博報堂ソロ男プロジェクト」 のプロジェクトリーダー、荒川和久 国立社会保障・人口問題研究所が発表している日本の生涯未婚率によると、男性の生涯未婚率は1990年の5.6%から2010年の20.1%まで急増しており、5人に1人の男性は、生涯未婚で終わる。 この傾向は今後も続くと見られていて、2035年には男性の生涯未婚率は30%近くまで上昇すると予想されている(3人に1人が生涯未婚)。

独身生活者は今後消費の主役となる。なかでも男性は消費単価が高くなるにもかかわらず、これまで注目されてきませんでした。 そこで、男性シングル(=ソロ男)ならではの消費の特徴をつかんで、マーケティングのヒントにしようというコンセプトです。
ソロ男は、消費意欲が旺盛で、通常の既婚男性とは明らかに違う消費をするので(ほぼ真逆)、知っておいて損はないでしょう。 毎日買い物、お店が冷蔵庫代わり 美味しいものを食べたいという気持ちよりも、品質の良いものを摂取するという考え方 ソロ男は、一人で食べるときには徹底的に金額を抑え、男友達や職場の仲間と一緒に外食する際は3千円程度、女性と外食する際には 1万円以上の出費もいとわない

男性は「消費に三度満足する」と考えています。ひとつめは「ベストを調べたことに満足する」、ふたつめは「実際に使ってみて、間違いのないものを購入したと満足する」、そして「それを人に話す、 公開することに満足する」(『MonoMax』柚木昌久編集長)

自分の趣味にはお金をかけるくせに、他人のプレゼントはケチる
今の若い子は、高い服買わないですよね。なんでかっていうと、写真のコミュニケーションになったから。5万円の白シャツも、2千円の白シャツも変わらないんです(せーの代表 石川涼)

ソロ男は趣味は続いても、恋愛は続かない

映画同様、ソロ男は読書好きでもある
・漫画以外の本を読む +17%
・漫画を読む +8%

ソロ男は美容にも前向き
ソロ男は、「英会話教室」や「ビジネスセミナー」など自己啓発型のサービスを積極的に利用し、利用意向も高いのが特徴
「俺が見つけた感」「俺が育てた感」というのは重要
承認欲求の強いソロ男は、買うものを選ぶ際に、「ほめられるもの」かどうかという視点を無意識に持っている
ソロ男にとって、最もリラックスできる聖域は自分の部屋である。
その部屋をリラックスできる空間に仕立てるための出費は惜しまない。特に、寝具やバス用品などだ
未完成で提示されると完成させたくなる
ソロ男は購入時、「これで俺は強くなれるのかどうか」と考えている
あえて、クセや毒のあるモノに惹かれる

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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