お客様は神様ではなくなった

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「安ければ何でもいい。そんな市場からは撤退しろ」
パナソニックの津賀社長は、腹をくくった。

「お客様は神様」を金科玉条に、
あまねく広く売ろうとしていた。
商品モデルを増やし、値段を下げ、
そのあげくが大赤字だ。

量で稼ぐ路線は、今や、韓国や中国の企業に
お株を奪われた。
円が安くなっても、どうにもならない。

ある分野や、ある地域などの切り口で、
それぞれの顧客に密接して、
そこでトップシェアを目指す。

高度成長期に、均質な商品を大量に供給して
成功をおさめた産業は、転換を求められている。
製品やサービスから企業の構造まで、
広い意味でのイノベーションが必要である。

「V字回復は目指さない。すぐ駄目になるからだ。
私は、根っこから変える。」
津賀社長の考えは正しかった。

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