『子どもたちが身を乗り出して聞く道徳の話』

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伝説の小学校教師・平光雄

何事も始めるに当たっては、気合い・心意気が必要だ。長い休み明けなどは、どうしても多くの子どもたちが怠惰な気持ちをひきずりやすい。(それは子どもに限らないが)
そこで、「先取り」である。放っておけば、マイナス思考に傾きやすいのも人間の脳の特徴だという。
黒板に大きく書く。「あーぁ…」「よーし!」「さぁ、君たちは今朝、どっちで登校してきたかな?」「『あーぁ…』楽しい 夏休みも終わっちゃったな。 毎朝寝坊もできたし、テレビも自由に見られたのに…… あーぁ、また勉強か…」「『よーし!』今日から二学期だ! 
夏休み、しっかり遊んだし、今日からがんばるぞ!よーし!!」「さぁ、どっちかな?『よーし!』できた人、素晴らしいぞ。徒競走で言えば、素晴らしいスタートが切れたね。おめでとう。その調子でがんばっていこう!」「『あーぁ…』で来てしまった子、よーい、ドン!で出発できなかった。こけちゃった? 残念!……

でもね、明日からでも遅くない。明日は『よーし!』で来るんだよ。2学期はやりがいのある行事や学習がいっぱいだ。がんばっていこう!」これだけで、子どもたちの弛みはかなり改善される。
できれば、前もって「始業式は『よーし!』で来るんだよ!そう思えるよう、思いっきりやりたいこと夏休み中にやっておくんだよ」とでも言っておけば、さらに多くの子がよいスタートを切りやすくなる。
休み明けの弛みがちな心を制し、初動を成功させるには、「先取り思考」が有効である。
また、この指導と合わせて、脳科学で証明されている、「やる気」は「迎え撃つもの」でもあることを教える。
「やる気」はやることによって、やっているうちに起こってくるもので、それが出てくるまでじっと待つ、というのはナンセンスであるということだ。
「よーし!」と、始動してしまえば、「やる気」が生まれる、という逆もまた真である。

「やる気」は「迎え撃つもの」まずは声に出して「やる気」を起こして(目覚めさせて)いきましょう。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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