やる気にさせるメカニズム 1

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日経産業新聞「新実践コミュニケーション改革」から。

米国シカゴのある高校のバスケット部。
部員の身長も高く運動能力も優れているのに
チームの皆にやる気がなく勝てない。
チームが勝てば高校全体の雰囲気も良くなるだろう。

校長先生は新しいコーチを採用した。
そのコーチ、実は全くバスケットの経験はない。
本職は大学の教授。
専攻はマネジメント。運動はからっきしダメ。
でもその教授には戦略があった。
地元のテレビ局に依頼してチームの練習を取材。

教授はチームに語りかけた。
「これからもテレビ局は君たちを追いかける。
シカゴ中の人が君たちのスーパープレーを期待している。」
すると、それまで1回戦で負け続けていたチーム
が決勝戦まで勝ち進んだ。

ある工場。
労働者の生産性の低下に悩んでいた。
工場の照明の明るさを変えてみて生産性が
どのように変わるかを試してみた。
照明を明るくしたところ労働者の動きが、
てきぱきと活発になり生産性は向上。
ここで実験の精度を高めるため反対の状況を作るため
照明を暗くした。
照明を落としているにもかかわらず
生産性は落ちることなく、
かえって上がる場面もあった。

実験チームの結論。
実験チームという外部の人間がいることで、
労働者たちに見られているという意識が生じた。
見られているためにかっこよく見せようという心の動きが生じ
照明の明暗に関係なく頑張った。

大学ではこの現象を分析。
人が「他者から関心を持たれている」ことを認識して
「他者から期待されている」と感じる時に
人はやる気が起きるというもの。
個人にも効果はあるが、チームになるとその効果はより多くなる。
上記のバスケチームの例。

部下や同僚には「関心を持っている」と伝えよう。
その上で「期待しているよ」と加えよう。
やる気に火がつくはず!

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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