太平洋戦争で、なぜ日本は負けたのか。
方法論に注目する。
単なる物量ではなく、知力、構想力で負けた。
敗因は2つ。
1つは欧米には知的な方法論があった。
国が作戦・戦術などを指針として示す。
指揮官は指針に従って自分で考えて実行する。
考える人を育てることが肝だった。
日露戦争までは、日本でも方法論を研究していた。
その後の人たちは、答えだけを求めてしまった。
考えて答えをどのように見つけるかという
プロセスを飛ばして、ただ解答を覚えるだけになってしまった。
もう1つは、日本海軍は自分のことしか分析しなかった。
米国では、まず相手の分析から始める。
日本海軍では、日本海海戦の成功体験を基にした
戦い方を叩きこまれる。
そして日本海軍の優等生は、かつて経験した
勝つ解答を更に磨き上げる。
演習でもそれだけを行う。
こうして何時の頃からか艦隊決戦主義になって、
新しく考えることができなくなり、硬直化していく。
そして精神論へ。
一方で、米海軍はあらゆる可能性を想定して、
検証作業を20数回行う。
唯一想定していなかったのはカミカゼだった。
このように、相手国が作戦・戦術を変えているのに
日本軍は自分中心で進めていた。
日本軍は、失敗を繰り返しながら学ぶことが
許されなかった。
リーダーを作る教育が大きく違った。
士官教育において米軍はリベラル・アーツ
(人文科学、社会科学、自然科学などの基礎科学)を
ふんだんに取り入れて、ずっと討論をしていた。
その一方で、日本海軍はとにかく決戦で、
何のためにそれを行うのかという
作戦術が大きくかけていた。
エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より