『大人の語彙力を身につける』

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吉田裕子

「ひとかたならぬ」
例文 ひとかたならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

「はなむけ」
例文 私からはなむけの言葉を贈りたいと存じます。漢字で表記する場合、「餞」あるいは「鼻向け」と書くのが正解です。語源がよくわかる「鼻向け」からご説明しましょう。元は「馬の鼻向け」といい、旅立つ人の道中の無事を願う、おまじないのことを指しました。馬の鼻を目的地の方角に向けることで、安全に目的地まで到着することを願ったのです。そこから、旅立つ人の門出を祝って激励する壮行会・送別会のような宴席、また、その際に贈られる金品や言葉などのことも「はなむけ」と呼ぶようになりました。それが次第に「餞別」の「餞」の字で表記されるように

「お相伴(しょうばん)にあずかる」
例文 お言葉に甘え、本日はご相伴にあずかります。「相伴」とは、宴席の本来の客ではない人物が、客に便乗してもてなしを享受すること

「相身互(あいみたが)い」
例文 遠慮なさらず、我々を頼ってください。相身互いですよ。悪い境遇に苦しむ者同士が、同情し合って助け合おうとするときの決まり文句

「心づくし」
例文 心づくしのおもてなし、痛み入ります。

「眼福(がんぷく)」
例文 本日は貴重なものを見せていただき、実に眼福にあずかりました。いいものを見られて、目が幸せを満喫したという言葉

「通暁(つうぎょう)」
例文 部長は日本史に通暁していらっしゃるとおうかがいしました。

「謦咳(けいがい)に接する」
例文 かの大先生の謦咳に接することができたのは光栄でした。深く尊敬する人に会うことができ、恐れ多くも光栄な気持ちを表した表現が「謦咳に接する」

「厚情(こうじょう)」
例文 厚情を賜り、感謝の念にたえません。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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