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家族は血縁で結ばれるが、その核になる関係は、血縁ではない。
核は、赤の他人同士の出会いによって生まれる。
血縁の核には、血縁ならざるモノが組み込まれている。
これこそ、根源的な縁である。

一人の相手と出会い、その人が自分よりも大切な人であることを発見する。
縁は、自力を越えている。自己や自我を超えている。
縁は、どこか自分の外からやって来る。
人間の作意を超えているから縁は尊い。

私にとっての、その人は、私以外の人にとっては、その人ではない。
私にとって、自分よりも大切な人は、他の人には、普通の人である。
これは発見ではなく、創造や創作である。
私よりも大切なあなたという感覚を、誰もが創りだせる事。
そうした創造力が、万人の中に眠っている事。
これが、人間を人間としてあらしめているもっとも根源的な情動だ。

一時的な錯覚や錯乱ではない。
錯覚や錯乱のような情動が、何万年にもわたり家族を存続させてきた。
人類を滅亡から遠ざけてきたのである。

エンジエオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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