『縮充する日本』

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山崎亮

日本には1718の自治体があり(2014年4月時)、そのうち約半数は2040年までに消滅の可能性がある。こう予言したのは増田レポートで、もちろん「このまま何も手を打たなければ」という注釈付きで考えなければならない指摘なのだが、いまの日本では誰ひとり経験したことのない「人口自然消滅」という趨勢の中で、僕らは豊かな社会のあり方を想像していかなければならない。

人口が減れば税収も減る。自治体が使えるお金は少なくなり、日本中のまちはますます寂れていく…。そんな悲観的な未来を描くのは簡単だ。
しかし、「ちょっと待てよ」と思う。日本は先道を転がり落ちるように衰退していくわけではない。未知なる局面を迎えて、少しばかり身動きがとれなくなっていると考えたほうがいい。それはちょうど、体型に合わなくなった古い服を脱ぎ捨てて、これからの自分にピッタリ合った、美しくて機能的な服に着替える段階といってもいいだろう。

日本の未来を考えるとき、僕はしばしば「縮充」という言葉を使う。本来は繊維の加工に関する用語だが、人口や税収が縮小しながらも地域の営みや住民の生活が充実したものになっていくしくみを僕らは編み出さなければならない時期を迎えている。そのしくみこそが、これからの日本のサイズに合った衣装であり、衣装を仕立てるために不可欠な力が市民の「参加」だと感じている。

未来とは誰かがつくってくれるものではない。新しい国家モデルのもとで、僕たちがつくりあげるものである。それなら人々がまちづくりに参加して、魅力的な地域を自らつくりだせばいい。行政の都合だけで無理やりコンパクトシティ化を進めるのではなく、市民が話し合いの場に参加し、自分たちの未来を自分たちでつくりあげればいい。行政だってそれを望んでいるはずなのだ。市民が自らの情報発信をすること、企業の商品開発に市民が参加すること、市民参加型の地域包括ケアを実現させることは可能だろうか?

人口も経済も縮むかもしれないが、市民の生活は充実するような方策がきっとあるはずだ。そのとき、キーワードとなるのが「参加」である。人々の主体性を伴った参加なくして「縮充する未来」はありえない。幸いなことに、参加の潮流はさまざまな分野で高まりつつある。縮減でも縮退でもない。拡充でも補充でもない。縮みながら充実させて、質感が良く温かい地域社会をつくること。いわば「少数精鋭化」する未来について考えてみたいのだ。

拡大する時代の「少数精鋭」は、選ばれし者に限られた話だったかもしれない。しかし、縮充する時代の少数精鋭化はみんなが参加することを前提とする。そして、その潮流はすぐに始まっているのだ。

〇「参加」について「『個』が優先されてきたことによる違和感のようなものに、日本人は気づき始めているのではないか。はたして『個』の時代は僕らの生活を豊かにしたのだろうか。
都合よく一人になれる一方で、病気になったり、事故に遭ったときの不安は増大していないか。鬱、自殺、孤立死といった悲しい出来事や、振り込め詐欺のような卑劣な犯罪は、人と人とのつながりが希薄になったことと無縁ではない。
OECD(経済協力開発機構)が2005年に実施した社会的孤立に関する国際調査によると、家族以外の人との交流がまったくない、あるいはほとんどないと答えた日本人が15.3%もいて、この数字はOECD加盟国の中でもっとも高いという。諸外国ではあまり見られない孤立死が日本で増えている背景には、人と人とのつながりが希薄になってことが一因だ。

僕には大好きなアフリカの諺がある。『早く行きたければ一人で行きなさい。遠くまで行きたければみんなで行きなさい』
一人では満たされない感情はたくさんある。喜びも、悲しみも、孤独の中で噛みしめるより、仲間と分かち合ったほうがいい…。そう考える人たちが日本中で増えてきていると感じる」

日本の人口減少は恐ろしいほどの速さで進んでいる。我々は、このことは避けられない未来なのだと腹をくくり、その方向にそった最善の方法を探していくしかない。そのひとつの解が、「参加型」のしくみをつくっていくことだ。我々は欧米型の「個」を重視する考えを取り入れ、それが今、行き過ぎてしまったようだ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『人生に成功したい人が読む本』

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斎藤一人

ナメられたら終わりなんだよ。人間、いつもおとなしいだけじゃダメなんだよ。「丸くとも、ひと角あれや、人心」、と言ってね。人間、まんマルじゃダメなんだよ。ここいちばんの時、「これ、おかしいですよ」って言えないと。

一見すると感謝できないことにも「感謝してます」と言うと、世間が変わり、あなたの人生も変わるよ…ということを、今までわたしは言ってきたんです。
前は「感謝してます」と言うと、因果が消えて、より一層しあわせになる、成功しちゃう人たちが、ホントにたくさんいたんだよね。
ところが最近、世間をぐるっと見渡したとき、波動が変わってきちゃってて。魂的な修業が、「感謝します」から、「威張っちゃイケない、ナメられちゃイケない」に変わってきた。今、起きている問題は、「感謝してます」では埒があかないケースがほとんど。

「威張っちゃイケない、ナメられちゃイケない」を念頭に置いて、答えを出すと、幸せで、成功するんです。ナメられちゃイケないと思っていると、やがて自然と、ナメられないで対処できるようになるしね。
威張っちゃイケないと思っていれば、人に威張らない。この2つができるようになったとき、あなたは本当の実力がついて、世間から絶大なる信頼を勝ちとることができる。

難しい反面、非常にやりがいのある修業だし、ホントに魂が喜ぶような挑戦です。楽しくワクワクしながら、1日100回「威張っちゃイケない、ナメられちゃイケない」を唱えてみるといいですよ。
いつも、おとなしかったり、いい人でいようとすると、ナメられるケースがある。
ナメられる人は、「自信がない」「オドオドしている」「風格がない」「小さな声でまともにしゃべれない」「言い返せない」等々の特徴がある。つまり、堂々としていないし、毅然としていない。一度ナメられてしまうと、その後ずっと頭があがらない。子分のように扱われたり、イジられたり、バカにされたり、軽んじられたり、みくびられたりする。

相手との距離感が大切ですね。頑張ってしまって争いになってはいけない。その緊張感の中で、ナメられてしまうのもいけない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『決断するコツ』

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〇哲学者・三木清
「行動することによって、人は、自分がどの程度の人間か知ることができる」何かを行えば、必ず結果が出ます。仕事の実績が出ます。告白した相手から返事がきます。受験の合格発表が出ます。いい結果が出れば、何も思い悩むことはありません。自分自身に自身を持てます。
しかし、悪い結果が出ることもあるのです。仕事は失敗し、告白した相手からは断られ、受験には落ちてしまうかもしれません。そのような結果が出れば、自分が魅力のない人間であること、自分は欠点がある人間であることを否応なく知らされます。
しかし、そんな悪い結果が出ることを恐れて何もしないでいたら、いつまでも自分がどの程度の人間かを知ることはできません。覚悟を決めて行動し、自分がどの程度の人間かを知った方がいい。
しかし、もし悪い結果が出ても気に病むことはない。そこから少しずつ自分を成長させていく努力をしていけばいい。何も行動せず、自分がどの程度の人間か知らない人は、いつまでも成長することができない。そのほうがむしろ愚かなことなのだ。

〇フランスの経済学者、実業家・ジャン・パティスト・セイ
「平凡で、何もできない人間の特徴は、《決断できない》ということである」何事もやってみなければ分からない。頭で考えているだけでは何の結果も出ない。成功への過程とは、やっていくうちに間違えが見つかったらそれを修正する、その繰り返し。
「行動することによって自分の程度が分かる」行動して、その結果がうまくいけばいいが、悪くなることの方が多いのが現実だ。失敗した時に、自分の身の程が分かる。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『究極の疲れないカラダ』

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仲野広倫
中高年のためのカラダ作りの本。
全米ナンバーワンの日本人スポーツカイロプラクター、仲野広倫

必要以上に柔軟性を追求するとむしろ怪我のリスクが高まります。ヨガインストラクターやプロダンサーは、カラダがやわらかすぎるために一般の人よりも故障しやすいのです
カラダはどれだけやわらかいか、伸びるかではなく、支える力の不足や左右差が原因となって壊れることが多い。

たとえば、昔と違って最近は足を組んだほうがラクになってきたのであれば、腰まわりの筋肉が衰えているサインだ。

傷みのある人は「痛くて運動したくない、できない」となりがちです。ただ、どれだけ休んでも回復しません。我慢したり、放置するほど悪化しますカラダは8割が筋肉によって支えられていて、2割が骨組みの安定感により成り立っています。不具合は必ず筋肉の損傷から起こるので、ファーストアプローチは筋肉です。

20年前まで腰痛は絶対安静と言われていました。これは真っ赤な嘘で、安静にしていると予後が悪くなるというデータがたくさんあります
背もたれを使わない前屈みの姿勢は腰や股関節まわりの筋肉への負担が大きい

腰痛もちの人が朝起きて30分以内に前屈のストレッチをしているのは腰を壊しているようなもの

1時間軽めの有酸素運動を続けるよりも、激しい運動をして少し休むインターバルトレーニングをした方が、トータルのカロリー消費量は多い

運動前のストレッチはパフォーマンスを下げる

筋肉をつけるのに突然ウエイトトレーニングをしてはいけない→「自宅で地道にスクワットを始める」が正解

「糖質制限+ランニング」はやめてもらいたいダイエット
筋肉の回復には炭水化物とたんぱく質の両方を摂取することで効率よく筋肉のグリコーゲンが回復します。筋肉や肝臓に蓄えられるグリコーゲンは運動に必要なエネルギー源で、運動後にたんぱく質、炭水化物を摂れることが、次の運動までの栄養を蓄えるいちばん大事な鍵です

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『おしえて北斎!』

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いわきりなおと

絵は才能やおまへん 絵が上手な人って、ただ練習をめっちゃしてきた人でっせ(尾形光琳)

あんたの絵が上達しないのは練習が間違っていたからだ!やり方を知ってる人に正しい練習法を習え! それが上達への近道!一流の人は生まれつき一流だったわけじゃない! 正しい練習の積み重ねが人を一流にするんだ!
(高橋由一)

「絵を描きたいと思う気持ち」それがあるだけでその人は才能の塊なんだ!
(狩野永徳)

彼らは頭がおかしくなったのではない! 理屈ではない「なんかいい」を捉えようとしているんだ!どんな分野でも文化的に進んだら「なんかいい」にたどり着くんだ!
(白隠慧鶴)

既存のアイデアとアイデアを掛け合わせて爆発させるのがクリエイティブなんだよ!好きなもの同士を掛け合わせた時、それがオリジナルになるんだ
(歌川国芳)

上手な絵は訓練で描ける、だが、そこで満足するな! 目指すのはその先! その向こう側なんだ!
(岸田劉生)

見る者の心にツメあとを残せ!
(岸田劉生)

「傷ついたことを完全に表現して初めて私たちは癒される」心に傷がある人が良いクリエイターになれるんやで
(上村松園)

心がモヤモヤした時はそれから逃げたらあきまへんで。何もできない時ほどアウトプットするんや
(上村松園)

社会に出たら何事も必死にやらなあかん どうせやるなら自分が好きなことを必死にやった方がいいと思いまへんか?
(伊藤若冲)

「最後までやり抜くこと」! 不格好でもいい 最後までやり抜いた時に人は成長する! 完成と未完成ではもらえる経験値はまったく違うんだ!
(雪舟)

毎日少しずつ前進すること(葛飾北斎)世界の葛飾北斎は九〇歳まで生きた 北斎はその長い生涯の間にたくさんの画風を身につけ、たくさんのヒット作を生み出した それでも死ぬ間際、「あと五年修行できたら本物の絵師になれたのに」と言い残して死んでいく 技術は幾つになっても伸ばしつづけられるのだ

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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世の中は貸しと借りで動いている

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  遥洋子 

「今回は泣いておきますので、次回は・・・」という話など、 私なんかですら日常だ。  あるいは、「今回は予算を都合つけましたが、 予算のない時には協力いただけますか」 「値引きはできませんが、そのかわりにこれをおつけいたします」 「これをやってくださるなら、うちはこの役者を提供いたしましょう」etc…。  

そこで生じた“貸し”や“借り”を意識できない人とは、 その後のビジネスは難しい。お付き合いすら難しい。  実は友情ですら、この方程式で成立している。 返す返さないは、返せるか返せないかという事情にもよるので、 突き詰めると、そこに貸し借りがあることを“意識できているか”ということにつきる。  

楽屋を出て、ロビーを通る。  私がその女優に送ったスタンド花が一番目立つところに置かれてあった。  微力ながらチケットを協力したことへの“借り”を ちゃんとわかっている女優から私へのそれが返事だ。 「わかっているよ」と、そのスタンド花の位置が言う。  

社会のコミュニケーションはその多くが貸し借りで成立している。  長く働いているからといって、高い地位だからといって、 その感覚を持っているかの有無は別だ。  

血縁だと今後も愚痴を言いつつ縁が続くのだろうが、 その感覚を持てない仕事相手とは単発の仕事になろう。 そのかわり、その感覚を持つ相手は大切に離さないつもりだ。  その相手は貸し借りがわかる人物かどうか。 人を見極めるいい指針だと思う。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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