『神様がくれたひとすじの道』

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産婦人科医、池川明

私は産科医として、
母子の心身に健やかなお産を模索するうち、
子供たちに「胎内記憶」(子宮にいたときの記憶)が
あることに気づきました。
私の調査によると、
小さな子の約2割に、胎内記憶があります。

さらにその前の記憶、
つまりお母さんに宿る前のことを覚えている、
というお子さんもいます。
子供たちは、「雲の上のような所でのんびり過ごし、
どのお母さんのもとに生まれるか、
自分で決めて生まれてきた」と語ることが多いのです。

理生( りお)くんは、
「虹色の星から来た」と語っています。
不思議なのですが、ここ数年、
「他の星からやってきた」と語るお子さんが、
とても増えています。

ご両親は宇宙の話などしていないのに、
お子さんから突然、
「ぼく(わたし)は、太陽(土星、金星、他の星座)から、
地球に来たよ」と言いだしたりするのです。
「星の子」の中には、第六感が優れていたり、
芸術的な才能があったり、
この世のルールに慣れるのに、
ちょっぴり戸惑ったりするお子さんもいます。

かつて、私が聞き取り調査したときは、
子供たちは「生まれてきた理由」として、
「人の役に立つためにやってきた」
「お母さんを助けるためにやってきた」と、
語ることがほとんどでした。
星の子は、それに加えてこんな事を言います。
「地球を助けるためにやってきた」

理生君は、2011年3月4日に、
「人間を自殺させるおばけ」の夢を見ています。
さらに、「世界の終わりは、もうそろそろだ」と言った
2日後に、東日本大震災と原発事故が起きました。
お母さんの紀子さんは、
理生くんのファンタジーと思っていた世界が、
現実世界と重なったことに、
畏怖を覚えたそうです。

その後、理生くんは沖縄に移住しました。
現在は、琉球伝統の弦楽器、三線(さんしん)を
愛する少年として、元気に暮らしています。

理生くんは、こんなふうにも語っています。
「戦争が好きな神様もいる。
でも、神さまは戦争できないので、
人間にとりついて戦争させる。
ほんとうは、人間は、どの神様とも心でつながって、
お話しなくてはならない」
「ウランの神さまは、悲しんでいる。涙ぐんでいる」

いま、地球は、さまざまな意味で、危機にあります。
それは、人が神様との心の会話をなくして、
我欲にすべてを費やすようになったことから、生じている。

もしかしたら、現代という時代は、
人が本来の生きかたを思い出すための、
最後のチャンスかもしれません。
理生くんは、それを
「すじみちを生きる」と、呼んでいます。
心の神様は、外にいるのではなく、
すべての人の心の中にいます。
どんな人の心も、神様の心とつながっていて、
その声を聞くことができます。

昔の人は、そのことを、
「お天道さまが見ているよ」
「自分の心に恥ずかしくない生き方をしなさい」
という言葉で、教えてきました。

私たちは再び、子どもたちに、
「あなたの心の神様は、なんて言っているの」と
聞くことが、大切なのではないでしょうか。

星の子たちは、
人が神様の心とつながることを忘れたために、
危機にある地球を助けたくて、
この世に生を受けたのかもしれません。

この本は、理生くんが4歳から13歳まで、
折にふれて語った言葉を、
お母さまの紀子さんがまとめたもの。

理生くんの言葉から…
『人間はみんな、幸せになるために生まれてきた』
『人間たちの、生きるすじの流れをつくったのは、神様。
それを勝手に変えるのは、馬鹿なことだ。

神様は、「いいことをする」というすじをつくったけれど、
人間はそれを変えてしまうことがある。
神様のすじみちどおりにすれば、生きられるのに、
他の人が嫌がることをすることは、
神様のすじみちを、自分で傷つけること』

『ぼくが地球に来たのは、空気がいっぱいあるから。
だから、他の星にいる人たちよりも、うんと長生きできる。

地球には、戦争があるけれど、他の星でも、
戦争しているところはあるから、同じこと』

『生まれる前に、体も性格も、決めてくる。
天とか、不思議な国とかでは、
一瞬で、性格を決めたり、変えたりすることができる。
どんな性格にするか決めると、
神様に「ほんとうに、それでいいですか。
下に行くと、性格を変えるのは、難しいですよ。
時間がかかって、すぐには変えられませんよ」って、
言われる』

『「もの」にも、魂があって、
言葉をかけると、それを聞いている。
ハサミに「ありがとう」っていったら、
刃が丈夫になるかもしれない。
ハサミには、耳がないけれど、心で、感じとっている。
お礼の言葉や、感謝の言葉は、直接、ハサミの心に響く。
言葉はそれくらい、大切なこと』

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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