好きから始める経営/オイル買います売ります

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良し悪しで始めると、論理が直観を妨げてしまう。重要な戦略的意思決定ほど、直観に依存するようになる。となると、好き嫌いを自分で追い詰めて行かないと直観力が出てこない。

好き嫌いにはインセンティブが要らない。社員のコストは、圧倒的に安くなる。インセンティブを与えるのなら、お金を始めとして様々な経営資源を使わなくてはならなくなる。これに対して、好きは内在的なもの。お金の多寡にかかわらず、本人が好きでドンドンやる。成果も出るし、コストも安い。

また、インセンティブは外的な報酬なので、慣れて麻痺してしまう。反対に、好きな事は、やればやるほど好きな事が色濃く分かってくる。時間軸で考えても、効果が違ってくる。

各々の社員の好きを支えるロジック、メカニズムを見てあげるのが経営者の大切な仕事だ。仕事の好き嫌いというのは、論理レベル、抽象レベルまで引き上げないと分からない。その意味でも、好きな事をさせてあげるのが経営だ。

所属部署という具体的な次元で、人の好き嫌いを分けてはいけない。もっと抽象度をあげて、考えてやるべきだ。

人が仕事をしていく事は、自分の好き嫌いの本質を、自分で探して行くこと。自分を発見する長い旅のようなものです。良し悪しで考え過ぎない。アウトサイドインになり過ぎない。ここに、注意しましょう。

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