国家資本主義の黄昏

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今や中国が世界経済にとって、最大のリスクとなりつつある。成長率の低下自体は問題ではない。輸出・投資主導の高成長から、消費主導の中成長への移行は、望ましい構造変化であり、着実にすすんでいる。

経済がサービス化すれば、成長率は下がっても、完全雇用は維持できる筈である。

問題の1つは、4兆元の対策がバブルを生んでしまった結果、国営企業の過剰設備や、地方政府の過剰債務が後遺症として残っている事にある。足元で問題になっているのは、昨年来、市場との対話ミスを繰り返している事だ。強引な株価対策や、唐突な人民元の切り下げで「中国経済は、そんなに悪いのか」との誤解を招いてしまった。

世界市場の動揺も、中国当局の拙劣な対応に起因するものが多い。やはり、国家資本主義は剛腕を振るうのは得意でも、市場との繊細な対話は苦手なようだ。企業や産業の再編まで、政府が主導する露骨な国家資本主義は慎むべきでしょう。

エンジンオイル、OEMの仲間の勉強塾より

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