ヘンリー・フォード
自動車会社「フォード」の創設者もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう きっと、あなたのようにマーケティングを勉強している方なら「お客さんの声を聞こう」というのは、耳にタコが出来るほど聞いてきたと思う。
もちろん、お客さんの声を聞くのはとっても重要なこと。「答えは顧客のみぞ知る」という言葉にある通り、いくら社内で云々悩んでいても時間の無駄で、常に顧客と会って話を聞くことが重要だ。
ところが、この言葉には、大きな落とし穴があることも知っておかないといけない。かの昔、「自動車王」と呼ばれたヘンリー・フォードは、こんなことを言った。もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう
まだ自動車が世に普及していなかった時代。移動手段が馬だった時代。その時代に、お客さんに欲しいものを聞いても、「自動車」という言葉は出なかったと。これがまさに「顧客の声」の大きな落とし穴。
多くの社長・経営者が、お客さんに「どんな商品が欲しいか」ということを聞いてしまう。そして、お客さんが「もっと速い馬が欲しい」と言えば、速い馬を提供しようとする。
でも、お気づきの通り、お客さんは「速い馬」が欲しいわけじゃない。そうじゃなくて「もっと速く移動したい」という願望があるだけなんだ。
要するに、どんな商品が欲しいかなんてことは、お客さんだって分からないってこと。だから、お客さんに「どんな商品が欲しいか」なんて聞くことはナンセンス。じゃあ、何をお客さんに聞けば良いのか?って話なんだけど…きっと、あなたならもうお分かりだろう。
そう。困ってることや、解決したい問題を聞けばいい。「今、どんなことに困っていますか?」「今すぐ解決したい悩みはなんですか?」そう聞けばいい。お客さんは自分の悩みを解決する方法は分からないけど、自分の悩みはよく分かっている。自分が困っていることはよく分かっている。
僕らがやることは、お客さんに「悩み」や「困ってること」を聞いて、解決策を教えてあげること。これを間違えちゃいけない。まとめると…お客さんの声を聞くことは大事なんだけど、ポイントは、お客さんの「悩み」や「困ってること」を聞くってこと。そして、その問題の解決策として、商品を提供するようにすれば、きっとあなたの商品の売上は、グンと上がるだろう
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