古賀史健
素材が一流であればあるほど、料理人の腕が問われる。同じことが、今、ビジネス書の世界でも起こっています。
アドラー心理学を書いてベストセラーとなった、『嫌われる勇気』、名著を漫画化して大ヒットとなった、『君たちはどう生きるか』。
編集者が腕を振るうことで、古い知恵が再評価され、空前の大ヒットとなっているのです。文章本の「スキマ」をきちんと埋めてくれることにあります。
文体とはリズムである「1行の間に必ず句読点をひとつは入れる」
カメラは、
(1)導入……客観のカメラ(遠景)
(2)本編……主観のカメラ(近景)
(3)結末……客観のカメラ(遠景)と
視点を切り替えることで観客・視聴者の理解を促している
自分の文章のなかに“主張”“理由”“事実”の3つがあるか、そしてその3つはしっかりと連動しているか、いつも意識するようにしよう
文章は“面倒くさい細部”を描いてこそ、リアリティを獲得する
映画に置き換えていうなら、文章は脚本や俳優の演技であり、構成はカメラ割りと編集である
論理展開におかしなところがある場合は、矢印がうまくつながってくれない
結局、われわれが本当の意味でその「椅子」に座れる読者は、世の中に2人しかいないと思っている。次の2人だ。
(1)10年前の自分
(2)特定の“あの人”
専門性に溺れた文章は、往々にして“遠景”を描かず、いきなり対象にクローズアップする
真剣に読んでもらうにはどうすればいいのだろうか? ぼくの答えはひとつ、「読者の“姿勢”を変えること」だ
主張のどこかに「これは他人事じゃない!」と思わせる要素が含まれていないと、われわれの心は動かない。当事者意識を芽生えさせ、他人事を「自分事」に変換してくれる、なんらかの仕掛けが必要なのである
文章の「起“転”承結」を成立させるためには、冒頭に「自らの主張と真逆の一般論」を持ってくる必要がある。なぜなら、そうしないとあなたの主張が“転”の役目を果たさないからだ
「目からウロコが落ちる」要素は、全体の3割で十分
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