「リーダーの条件」

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柳井正

多くの人が勘違いしている。実は、本当に成功した起業家は、非常に注意深い。すごく注意しないと持続的な成功はできない。大胆な人は、いない。
フォーカス(焦点を絞る)しないといけない。

もう一つは、誇大妄想狂と言えるほどのアントレプレナーシップを持っている事。うちのステートメント(行動指針)は、服を変え、常識を変え、世界を変えて行く。自分でもよく言うなって思うんだけど、そういうことが必要です。

僕が人より優れている能力があるとすれば、自分を客観的に見られる能力です。僕は自分が商売に向いていないと思っていたから、自分を客観視できるんだと思う。
仕事でストレスを抱えると、僕も寝られない。だから、僕の機嫌が悪い時は、寝られてない時。でも、5~6時間は寝ているよ。

僕のモチベーションは、夢とか目標とか、高尚なモノじゃない。服屋として、行けるところまで行ってみたいんです。登山家と一緒。
加えて、仕事は団体競技なんです。今、当社には世界で11万人の従業員がいるんだけれど、その人たちと一緒にチームプレーができる。
僕に100mを9秒9で走れる能力が無くても、誰かがその能力を持っていたら走れるんです。それが楽しい。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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「自分の物差しだけで判断しない」

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昇幹夫

おみくじを引いたら、凶と出た。
これをメが出たと言った子が居ました。
素晴らしいでしょう。

誰だって生まれた時は、
良い悪いという物差しなんかっていません。
善悪を付ける教育の結果、その物差しが身について、
物事を判断して悩んでいるのです。

海外に行って、日本の常識は
世界の非常識と気付く事もあります。
今の時代の物差しで、過去の時代の方々の行動を判断して
馬鹿みたいと思っていませんか。

良いも悪いもない。
ただ、そう思う自分がいるだけなんですね。
だから、幸も不幸もない。そう思う自分がいるだけ。

この世でいろんな体験をして、
それから多くの事を学びなさい。
という天からのメッセージ。

そして、あなたに起こる事は、
すべて天からの試されごとです。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より


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「香りの化学」

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平山令黎明、東海大学教授 嗅覚は五感の中でも特別だ。
視覚や聴覚などの情報は、大脳新皮質で処理される。
嗅覚の情報は、大脳辺縁系にも伝わる。

大脳辺縁系は、記憶や喜怒哀楽に関わる所。
臭いは想い出や感情を直に刺激する。

20世紀。接客を生業とする人が
身だしなみの大切なポイントとして
香りをあげていた。

服装や髪形に劣らず、その人の印象を左右する。と、
社会人であればエチケットやマナーの一つとして
日常的に気を付けなくてはならない。

自分の臭いは気が付きにくい。
指摘を受けるまで自覚しないのが普通ではないか。
その一方、よほど親しい人でも「臭い」と告げるのは
気が引ける。
下手をすれば人間関係にひびが入り、
職場の雰囲気を悪くしかねない。

つまるところ、職場内のコミュニケーションが、
どれほど円滑なのかを試す問題の様に思える。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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「人生にゆとりを生み出す知の整理術」

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〇習慣の力でやる
これまで美徳とされていた「刻苦勉励」という
イメージからは、ほど遠い。
毎日歯磨きするように、また風呂に入るように
習慣づけてしまえば、
さほどエネルギーを使わなくてもできる。

〇ゲーム感覚でやる
ゲームだと思う事で、大抵の事が楽しめるようになる。
確かに、試験の点数や順位や売り上げといったものは、
もともとゲーム的な要素がある。

さらに達成感という要素も大切だ。
進行度や達成度を表示して、ご褒美を用意したり、
爽快感を味わう仕組みを作り上げたりすることだ。

〇楽しい事だけやる
勉強は、本当に自分に必要な知識を得る為に、
やればいいという含意である。
自分に本当に必要な知識を得る作業は、実は楽しいものなのだ。

時間を把握する時には、デジタルよりアナログ。

本を読むときは電子書籍よりも紙の本。

書いて言葉にすることで、考えがまとまり前進する。

効果的に記憶を強めるには、
覚えたい内容が自然に目に入るようにする。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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個人の幸せと企業の成長のために

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伊藤直子、日立ソリューションズ

〇従業員エンゲージメント
これは、従業員が企業の理念や方向性を理解、
共感、信頼し、企業に貢献したいという
意欲を持っている状態。
これの高い従業員が多い企業は、
離職率も低く、業務へのモチベーションも高い。
その結果、業績向上に寄与する。

〇働き方改革
1.一貫して個人の幸せと企業の成長をビジョンとして挙げる
 個人の幸せを優先する
2.できるところから始めて始めて改善を続ける
3.自社の経験(成功・失敗)を活かして事業展開へ繋げる
 年1回モラルサーベイを実施、分析して組織単位の改善を続ける

〇ジョブ・クラフティング
働く人がやりがいを持って働けるように働き方を工夫する
1.仕事のやり方への工夫
2.周りの人への工夫
3.考え方への工夫
主体性が肝心で、みずから目的を決め、
やることを決めるのが大切。

大切なのは目的や方針をぶれずに言い続けること、
従業員の声を聴くこと、そして形にすること。

誰もがよりよく働き企業の成長につなげるよう
主体的にできることから始める。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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命知と天理

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 住原則也

天理教徒には強い使命観があり、それが人の態度や行動に決定的な違いを作り出している。
通念だけでは駄目だ、一般的な事業もまた、強い使命観を持つことが必要であると学んだ。

そして感得した自身の使命観とは水道哲学だ。産業界が生産活動を通じて、水道水のように商品を潤沢に無尽蔵に供給することができれば安い価格になり、貧しい人でも手にすることができる。
これは、貧乏を克服することであり、それこそ産業人として目指すべきである真使命だ。

幸之助氏は、「宗教道徳の精神的な安定と、物資の無尽蔵な供給が相まって、初めて人生の幸福が安定する。
宗教と産業は、いわば両輪となって広く社会の人々を幸福にできる。産業もまた宗教に負けない聖なる経営である。」と結論づけた。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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細胞に学ぶ人生の意味

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 福岡伸一

生命現象は創発のかたまりだ。個々の細胞はそれぞれ、分解と合成、酸化と還元、吸収と排出を粛々と行っているに過ぎない。

がしかし、ひとび細胞が集合すると、とたんに特異的な形態や運動が生まれる。それぞれの細胞に差異や個性はない。形態も内容も同じだ。細胞はこれから何にでもなり得るけれども、まだ何にもなり得ず、自分の未来も見定められない、完全な未分化状態にある。
それぞれの細胞が持つDNAも、その細胞が将来何になるのか、指令が書かれているわけではない。DNAには細胞で使われるタンパク質の設計図が書き込まれているだけで、未来や運命が記されているわけではない。

しかし、この時点で、細胞たちは極めて重要なことを行っている。顕微鏡で観察すると、細胞の塊は互いに密着し、たえず細かく震えながら、おしくらまんじゅうをしている。実は、細胞たちは互いに自分の周りの空気を読んでいるのである。そして細胞間で交信している。
この会話が細胞内に伝えられ、その結果、それぞれの細胞の設計図において、どの部品が使われるべきなのかが選択される。こうして細胞の個性が決められていく。細胞の運命は、細胞内にあらかじめ宿っているわけではなく、細胞と細胞の相互作用によって初めて決定される。

つまり、生命の創発は、要素の中にあるのではなく、要素と要素の間から生み出されているのである。これは私たちの人生にも似ている。自分が何者であるかの答えは、自分の中にあるのではなく他者との関係性にこそあるのだ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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「コミュ障」だった僕が学んだ話し方

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吉田照美

自分がコミュニケーション障害だったのは、
過剰な自意識が原因だった。
コンプレックスを引け目に感じ過ぎたあまり、
人前でうまく話せなくなった。

背伸びをして自分を良く見せようとしないことが大事。
むしろ、欠点を認めることでプレッシャーは減る。

自慢話は禁句。
失敗談の方が聴く側にも共感される。
コンプレックスにきちんと向き合う事で、
自分自身の欠点を克服できる。

お手本は、いくらでもある。
落語もいいし、方言を使うのもいい。
その人なりの突破口さえ見つかれば、楽に話せる。

上手く伝えようと身構えず、
思っていることを素直に言葉にすれば、
人間関係そのものが円滑になる。

人生に無駄なことなど無い。話し方もしかり。
無駄とされるものが、相手に響くこともあるからだ。
フィギュアスケートのイナバウアーは、
得点にならない演技。
しかし、それが全体の印象を決めたように。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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Hit Refresh

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全体に公開
みんなの日記

サティア・ナデラ(マイクロソフトCEO)変革の時代。
急速な競争環境の変化から、組織の変革が必要だ。

従来と違ったリーダーシップが変革の軸となる。
〇成長に向けたマインドセット
〇社員、顧客からすべてを学ぶ姿勢
〇多様性の重視

著者は、「人に力を与えたい」という
マイクロソフトの魂を再発見した。
ライバル企業の後塵を拝していたマイクロソフトを
再びデジタル革命の主役に押し上げた。

押し上げた要諦は、共感力。
漠然とした顧客ニーズを洞察・共感する力を
全社員にエンバワーし、
新たな企業文化を創り上げることを目指した。

リーダー自身が明確なビジョンを確立する。
共感を軸として企業文化を創っていく事が、
社員をモチベートし、企業の発展を推進する原動力となる。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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人への投資

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 翁百合、日本総合研究所理事長

気候変動や格差拡大などの社会的課題を解決しつつ長期的に企業価値の向上に取り組まねばならない。
格差問題では従業員が、気候変動問題では子供たち未来世代がステークホルダーとなる。今後の企業経営では、株主だけでなく、多様なステークホルダーへの目線も考える必要がある。

グリーン投資や人への投資を含む無形資産投資が一層重要になってくる。中でもキーとなるのは、人への投資だ。画期的なイノベーションを起こす人材を育成する高等教育が特に大切で、これは大学に求められる。民間企業にはリカレント教育やリスキル教育が期待されている。

積極的労働政策が何よりも重要だ。失業者や起業に失敗した人が再就職のための研修や教育を受けられる制度だ。これは単なる一時的な金銭的支援に終わらず、より良い仕事への就職も支援する制度だ。
日本はしっかりと積極的労働政策を打ち出し、人を支えながら、将来性のある新産業にシフトさせていかねばならない。

人への投資を行う企業には優秀な人材が集まるという好循環が生まれる。このため、機関投資家は将来性を判断するデータとして起業の人材育成に注目している。
つまり、企業の無形資産投資は、企業価値の向上+社会的課題の解決という一石二鳥の経営戦略だ。企業は人件費をコストと考えがちだが、人への投資と捉え直してほしい。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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