『日本再興戦略』

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落合陽一

・欧米というユートピアを追わないこと
・「ワークライフバランス」から「ワークアズライフ」へ
・東洋思想を取り入れることの大切さ
・ローカルから高める政治への参加意識
・日本型イノベーションの方向性
・「ものづくり」へのリスペクトの回復
・5Gによる触覚の進化
・著者が提唱する「デジタルネイチャー」の世界

5Gが生まれると、「触覚」も進化します。遠く離れた人に対して、物理的な干渉行動を起こすことができるようになります

「デジタルネイチャー」とは何かという定義をお伝えすると、ユビキタスの後、ミックスドリアリティ(現実空間と仮想空間が融合する「複合現実」)を超えて、人、Bot、物質、バーチャルの区別がつかなくなる世界のことです
あらゆるデータの表現系は二分法からグラデーションになっていき、人間の知性は個と全体の垣根を飛び越え、近代的人間性から超克される

これからの世界を考えるときに、すべてのものにトークンで価値づけを行って、その価値を信用する人だけで成立するトークンエコノミーが存在することこそが、通貨制度になる

ICOすることで、地上自治体はお金を集めて、攻めの投資を行うことができるようになります

もし我々が、受益者負担のオープンなブロックチェーンベースのサービスを提供できれば、アップルやグーグルやアマゾンにお金を抜かれなくても済みます。AirbnbやUberといったグローバルなシェアリングサービスも必要なくなります。

ビットコインが中央銀行という仲介者を不要にしたように、シリコンバレーのプラットフォームを不要にするのです。
日本発の日本で自己完結するプラットフォームをつくれるようになるのです

これからの時代は、複数の職業を持った上で、どの職業をコストセンターとするか、どの職業をプロフィットセンターとするかをマネジメントしないといけません

人間への投資はもっとも価値が高い投資です。企業の寿命はどんどん短くなっていますが、人の寿命はどんどん長くなっています

世の中には、ポジションを取ってみないとわからないことが、たくさんあります。わかるためには、とりあえずやってみることが何よりも大切なのです

どんなに抵抗勢力が頑張っても、世の中の大きな流れは止められない。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『未来予測の技法』

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佐藤航陽

「代理人」に権力を集中させることで、あらゆるプロセスを効率化させていくのが近代という時代でした。国家はその最たる存在です。国民の力を国家という代理人に集約させることが、近代の社会を運営するうえでは最も効率的でした

領土の重要性が低下する現実世界に物質として戻しそれを元手に資本を増やすのと、仮想の概念同士のやりとりで資本を増やすのと、どちらがより効率的かつスピーディか、結論は明らかでしょう
アメリカには西のシリコンバレーに対し、東にはそれらの企業の株式を売買して儲ける世界最大の金融センター、ウォール街があります。現在主流となる金融と情報産業の両方を絶妙なバランスで備えているという強さが、アメリカという国を支えています

情報技術の発達は中央に強力なハブがある意味を薄くしてしまいました

暗号通貨が普及して、誰がどのような取引をしたか外部から追跡できなくなると、どのようなことが起こるでしょうか。
まず、国家の徴税権が弱まり政府の税収が減少することが考えられます。取引が追跡できず、個人の資産状況が把握できなければ、税金を課す根拠が成立しません。つまり、通貨発行権を失うことは徴税権を失うことと同義なのです

これまでは政治の領域で解決されていた問題を、起業家がビジネスの領域で解決しようとする試みが増えてきています。これからの時代、選挙や議会すらも中抜の対象になりえます
なぜIT業界の巨人だけが未来を見通し、その他の企業、そして投資家までもが遅れてしまっているのか。その理由は、巨人たちが最先端の研究者を自社内に囲い込み、クローズドな状況で開発を行っている点にあります

データが人の「感情」すらパターンとして認識するようになると、誰でもこのパターンを利用することが可能となり、天才の希少性は失われるでしょう

人間の「五感」を拡張したものが、人間の身体の周辺(スマホ)からはじまり、今後は室内(スマートホーム)を飛び出て生活のあらゆるところに埋め込まれていくことになります。人間の目、口、鼻、皮膚などが、センサーという形をとって社会のいたるところに埋め込まれていくのです

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『あした死ぬかもよ?』

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ひすいこたろう

「これからは、カンパニーじゃあ!」と、意気揚々と貿易会社・海援隊を立ち上げた坂本龍馬。
龍馬、当時32歳。その最初の船出で、いろは丸は紀州和歌山藩の蒸気船・明光丸に衝突。 いろは丸に乗っていた海援隊は明光丸に乗り込み、命は助かったものの、いろは丸は沈没してしまうのです。 龍馬たちは明光丸の過失を主張。しかし、相手は江戸幕府の徳川御三家、天下の紀州藩です。

一方、海援隊は、脱藩浪士たちの集まり、事実上、フリーターです。 王者・徳川御三家Vsチームフリーター。 これでは勝ち目はない。 泣き寝入りするしかありません。 しかし龍馬はあきらめなかった。 龍馬はなにをしたのか? “sing a song”です!
船を沈没させられた賠償金を取るために作詞作曲で立ち向かったのです!!「船を沈めたそのつぐないは 金をとらずに国をとる ♪~はあ よさこい よさこい ♪~国を取って ミカンを食らう ♪~よさこい よさこい」

歌を作り、街でみんなにその歌を歌ってもらい、この事件に注目を集めて、紀州藩を逃げにくくさせたのです。 「そんなに逃げていると金を取らずに国ごと乗っ取って、和歌山のミカン食べちゃうぜよ、よさこい、よさこい」という歌です

さらに、龍馬は裁判を公平にさせるために幕府主導ではなく、「万国公法」という世界のルールブックを持ち出した。 事故から1ヵ月後、紀州藩は海援隊に賠償金8万3526両198文を支払うことで事件は決着。 いまの億単位に当たるお金です。 なんでこんなにお金を取れたかというと、いろは丸の積み荷にミニエー銃400挺を積んでいたと主張したからです。 しかし、現在までミニエー銃はおろかひとかけらの部品さえ見つかっていません。

大ピンチに歌うんです。 大ピンチに世界に視点を向けて、大芝居。 そして最後は、ハッタリをかます。 深刻になっていてはとてもできない。 眉間にシワが寄っていたのではとても浮かばない発想です。

龍馬が勝ち取った賠償金はその後、岩崎弥太郎が引き継ぎ、そこから三菱グループが生まれ、そのとき「キリンビール」も誕生しています。 だから、キリンビールのキャラクターのデザインは、頭は「龍」で、足は「馬」。つまり、「龍馬」。 大ピンチを大チャンスに変えた「龍馬」へのリスペクトを込めてのデザインだそうです。

「なんでも思い切ってやってみろよ。 どっちに転んだって、人間、野辺の石ころと一緒。 最後は骨となって一生終えるのだから。 だから思い切ってやってみろよ。
これは龍馬が生前残した言葉ですが、この言葉どおり、龍馬は、どんな事態でも、深刻にならずに、人生を冒険として生き抜きました。 それができたのは、人間、最後は、野辺の石ころとなる身(いつか死ぬ身である)と、常にハートの真ん中に落とし込んでいたからです。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『逆張り投資家サム・ゼル』

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サム・ゼル

いつもみんなと同じことをするのではなく、自分が本物だと信じるものを選んできた。みんなから外れることになろうとも、私一人になっても、だ

常識は目安のひとつにすぎない

希少性があれば、値段は関係ない
「みんなが左に行くときは、右を見ろ」である。常識は目安のひとつにすぎない。むしろ、ひどい衰退を招く考え方にもなり得る
希少性があれば、値段は関係ないということだ。これは、需要と供給の基本原則であり、のちに私の投資理念を支配する原則になった

競争がなければ、価格だけでなく市場も牛耳ることができる

彼(ゼッケンドルフ)は、資産をパーツの合計として見ることで、全体の価値を上げることができると考えていた。異なるパーツは異なる買い手にとって価値がある。ゼッケンドルフは所有する物件の価値を最大限にする。つまり1+1を3にすることができた

需給が不均衡なとき、私は二つの線がどこで交差し、買うのと造るのとどちらが安いかを検討する。たいていは買うほうで、このほうが開発に伴うリスクの多くを排除することもできる

テナントは景気が良いときは動かないが、景気が悪くなると賃料が下がるため、より良い物件に移る傾向がある

私たちが資産集約型の投資を好むのは、最悪の事態に陥っても売却するものがあるからだ

需要が変わらず供給が下がっていることを示す二本の線を理解するのに、MITの学位はいらない。
ある時点で、二本の線は交差し、そのとき車両を持っている人が大儲けすることになるのは明らかだ。
当時、アイテルの車両は需要のなさから32%しか稼働していなかった。業界全体でも、平均稼働率は古い車両になるとさらに低く、廃車率が増えていた。そうなると、理論的な戦略はアメリカ中の中古車両を買い占めることだと思い、それを実行した

先行者利益は自信がなければ取ることはできない。同業他社がテレコム法案の意味を検討し、それがどのように導入され、自分たちにとって良い変化なのか悪い変化なのか熟考している間に、私たちは行動を起こし、買える局をすべて買っていったのである

すべてはタイミングで決まる。しかも、完璧なタイミングだったかどうかはあとにならなければ分からないのだ。そんなわけで、私が2007年初めにエクイティ・オフィスを390億ドルで売却したとき、その先のことはまったく分かっていなかった

リスクは究極の差別化をもたらす。私は常にリスクと深く複雑にかかわってきた。私は無鉄砲な人間ではないが、平均以上のリターンを上げ続けるためには、人生でも投資でも、リスクをとることが唯一の方法だと思っている

高潔さというのは、法に従うことだけではない。人とどう接し、公平かつ公明正大に仕事をし、当然ながら約束を守るということなのだ

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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 伊集院 静

本というものは、過去を探っていく手がかりでもあるが、過去を辿ることは同時に未来を見つめることになる。

1冊の本が、一人の人間の人生の行方を決め、素晴らしい仕事、軌跡を生むこともある。1冊の本が作り出され、縁もゆかりもない一人の少女が、少年が、その本の1ページ目をめくり、1行目を読んで目を輝かせることを想像すると、本というものは情緒に満ち溢れた存在かもしれない。

いつの時代にも、若い人が本を詠まないことを嘆く人々がいるが、当たり前である。1行目から本を読む行為が、どれほどツマラナイと感じるかは、若い人なら分かる。正直、私もそうだった。
私はたまたま、自分の望みもあり、小説家になった。そのために敢えて数多くの小説、詩歌に接してきたが、すべて愉しいことなど、ほとんどなかった。

それでも我慢して読み続けていくと、思わぬ出逢いがあった。これは本当である。お洒落な装飾品や、ドレス、スーツを見ることも大切なことだろうが、少し手間のかかることをするのも、生きていく上の仕方なさではないかと思う。

本を巡る旅も、そう悪くはないと思うのだが、それは読者が決めることで、少し控えめにお勧めしたい。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『こんなに変わった! 小中高教科書の新常識』

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「人生100年時代に生きる秘訣3つ」
1.健康を保つこと (定年後30年の生活費は貯金じゃまかなえない)
2.好きなことをやること(嫌なことは長期間続けられない)
3.学び直すこと(情報をアップデートし続けること)

昭和世代にとって「鎌倉幕府の成立年はイイクニ=1192年」が常識でした。この語呂合わせはすでに過去のもの。時は流れて、今は「イイハコ(1185)つくろう鎌倉幕府」が新常識になっています

「聖徳太子」の名は、死後1世紀ほどたってから後年の人がつけた諡(おくりな)で、実名と考えられるのは「厩戸皇子」の方

645年の蘇我入鹿暗殺事件を指して「乙巳(いっし)の変」と呼び、その直後の646年に即位した孝徳天皇が「改新の詔」を発布したときを「大化の改新」、正しくは「大化の改新の始まり」ととらえるのが新常識になった

三成が関ヶ原で中心的な存在だったことはたしかですが、西軍の総大将は他にいます。その武将の名は、五大老の一人、毛利輝元。では、二番手が三成だったのかというと、それも違います。副大将は、やはり五大老の一人だった宇喜多秀家でした。
三成は、もともと五大老の下の位である五奉行の一人でしたが、関ヶ原の際には家康の謀略で職を解雇、つまりクビになっていたので、実は肩書きもない立場だったのです

人類の発祥は約200万年前? いえ、新常識は700万年前

最大級の前方後円墳「仁徳天皇陵」が「大仙古墳(仁徳陵古墳)」に

日本初の貨幣「和同開珎」は「富本銭」にバトンタッチ

「士農工商」の記述が2000年から消えた!

鎖国は「いわゆる鎖国」に格下げ

今の教科書は、「踏ませる行為(絵踏)」と、「踏ませたもの(踏絵)」をきちんと区別して記載しています

「島原の乱」→「島原・天草一揆」

「応仁の乱」→「応仁・文明の乱」

「縄文式土器」→「縄文土器」

「邪馬台国」→「邪馬台国連合」

「西南の役」→「西南戦争」

新しい教科書では「I am Tanaka Ken」のように、「I am」に続けて「姓─名」の順番で言うように教えている

学校で学んだ知識は、アップデートが必要不可欠。

オンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『なぜ独身が増加し、父親は無力化したのか』

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橘木俊詔

g男性(その4分の3は自分を草食系であると認識している)は肉食系女子に好感をもっているが、女性の方から草食系の男子に好意を抱いているとは言えないので、男性と女性が恋愛や結婚にうまくマッチする確率は低くなる

平安末期から鎌倉時代、室町時代にかけて武士の勢力が強くなったのであるが、武士は身体能力が女性より強い男性の職業なので、家庭や社会で支配するのは男性である、という考え方が一般化された

農民や商人の中でも豪農や豪商と呼んでもよいほどの広い土地を持つ農民や、商売をうまく成功させた大商人が存在したのであり、こういう人は上流階級のように「家」なり職業を世代で継承したい気持ちがあるので、結婚や子どもを持つことへの執着はあったし、経済的な裕福さはそれを可能にした

ナヤール人の文化では、夫婦は家族の中核ではなく、母系の血縁者(すなわち母親の兄弟姉妹)が家族の中心にいる。夫(あるいは父親)は同居しておらず夕食後に妻の家に来て、一晩過ごした後に、翌朝早く立ち去るのである

現在は女性も稼ぐ能力を高めているので、父系社会が衰退に向かう可能性があり、母系社会復活の恐れあり
父系家族よりも母系家族の方が家族人数が多いので、稼ぎ手の数が多い母系社会では経済生活の不安は少ない

父親になりたいという男性が減少している

近い将来に女性の所得水準はかなり高くなると予想できる。こういう女性の中には、男性に従属することを嫌う人も出てきて、シングル・マザーを目指す人も現れると推測される

所得のある女性に結婚への希望度が低下した。あるいは経済力を得たことによって、女性の男性に対する要求が高くなった

質の高い子どもを求める傾向がさらに強くなると、一部の優秀な男性の精子だけが求められる時代になるかもしれない
ディープインパクトは種牡馬になった際、51億円のシンジケートが組まれたと聞く

非認知能力に関して幼児教育が肝心となれば、母親が外に出て働いて子どもと接する時間が少なければ、この能力の醸成はやや犠牲になるかもしれない

男性は今でも男の子を希望しているが、その数字は40%前後で圧倒的な高さではない。しかし女性の女の子の希望からすると、30年前は40%あたりだったが、現在では60%の高さに達しており、女性は圧倒的に女の子を望んでいることがわかる

経済的に豊かな国になったのでガツガツ働く必要はないし、競争に勝って有利な立場にならなくても生きていける、男女平等が叫ばれる世の中になり強い男が必ずしも称賛されない、男女ともに優しい人間であることが価値の高い特質とみられるようになった

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『意識しない力』

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小林弘幸

「うまくいくときは、結局みんな、自然体」おそらく多くの方はそれをわかっていながら、ついつい意識の力を使って、逆効果になってしまう。
それが株投資だったら最悪ですよね。

アスリートのトレーニングの究極目標が、意識しなくても自然に体が動くようになること、というのは確かにそうだと思いました。

ゾーンとは、集中が極限まで高まっているときに心身のバランスがハイレベルに整い、神がかり的なパフォーマンスを発揮できるようになる状態のこと

すべてのアスリートに共通する“トレーニングの目標”を知っていますか? 
じつはその目標は、“こういうふうに体を動かそう”といちいち意識しなくても、自然にいつも通り、体が動くようになること。これを究極の目標として、日々トレーニングをしているのです

「球場の異様な雰囲気への意識」を遮断し、目の前のバッターとの一対一の勝負に没入する。
そして、自分の腕を振ることにのみ神経を注ぐ。「無意識」の状況でふと浮かんだ直感を信じて、投球に「間」をつくって勝負する──。
そうすることで、牧田選手はあのとんでもないプレッシャーがかかる場面において、自分の中の「乱れる要因」をピシャリと抑え込むことができた

失敗やスランプの裏にはいつも、他人への意識が隠れている

余計なことやどうでもいいことにとらわれないための大切なポイント。それは、「選ばないで済む」「探さなくていい」ようにしておくことです

「ゾーン」は、科学的に見ると、自律神経の交感神経と副交感神経が両方ともハイレベルで高まったときに現われやすい

たとえば、仕事を終えて家に帰り、玄関のドアを開けたとたん、部屋中が散らかっているとしましょう。そんなとき、どう思いますか?
きっと、その光景を目にした瞬間に、“嫌だな”“うわっ、これを片づけるのたいへんだな”と思い、ちょっとささくれ立ったようなマイナスの気持ちになるのではないでしょうか。じつは、そういう小さなストレスを意識したところから、すでに病気や不調は始まっているのです

私たちの健康コンディションは、呼吸の状態がいいか悪いかで非常に大きな差がつきます。なぜならば、呼吸の良し悪しが血流の状態を決定づけているからです

車を運転する際に「もしかしたら、途中でガソリンが足りなくなるかも……」と不安になったことはありますか? 私にいわせれば、その時点でアウト。不安がよぎった瞬間に自律神経が乱れ、心身はストレスを背負わされたことになるのです。
同じように、財布の中の現金も「これだけで足りるかな」という不安がよぎったら、その時点でアウト。
ですから、ガソリンも現金も、不安になる前に早め早めに継ぎ足しておくべきです

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『大人のための「いい店」選び方の極意』

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渡部建

「いい店」とはなにか?それは「すべての頃合いがいい店」のことだと思います。僕が「いい店」を見極める場合、「味」「値段」「サービス」「予約の取りやすさ」そして「キャッチ度」という5つの基準で判断します

Aという店で食べただけでは、その店の美味しさのランクはわかりにくい。
でも次にBという店で食べると、AとB、どちらが美味しいかは比較できます
これを継続していくと、自分の中で基準ができて、初めて行った店でも、すぐにどのあたりのランクかを判断できるようになります

今の時代は、体に負担にならない美味しさであることも重要
「予約が取れない店の予約を持っている」というのは、強力な誘い文句にはなります
「いい店」には人を誘いやすいキーワードがある
体に負担のない、余韻のきれいな料理を食べに行くときは「罪悪感のない料理を食べに行こう」と言って誘います

「並べば入れる」というのも、特に最近、効くキーワード
「安くて旨い」より「高いけど安い」が効く

店で食事をしているときに他の店の話をするのは基本的にマナー違反

開店したばかりの店で、点数やコメントもあまりついていないのに、そのジャンルのスペシャリストが高い点数をつけている店は、これからブレイクするかもしれない期待度の高い店
僕が和食のいい店を知りたいとしたら、インスタではたとえばまず「#松川」(「松川」は東京・虎ノ門にある割烹)を検索します。するといろいろな人が画像を上げているので、その中から和食の名店や知られざる店を食べまわっているすごい人を見つけます

札幌の「すし善」で修業、というプロフィールがあったら、これも「いい店」である可能性が高い

予約時にできるだけ要望は伝えておくべきです。それによって「この客は美味しいものを食べたいという気持ちが強い」と店に認識してもらい、いい客である予感を持ってもらうのです
誘い方に関しては、相手に過度に責任を追わせるのはNGです。たとえば「君と行こうと思って映画のチケットを取ったから行こう」というのは、相手に責任を押しつけているようでちょっと重いですよね

アンジャッシュ渡部さんに、スペシャルインタビュー

Q「今回、中身がビジネス書ですが、大変じゃなかったですか?」
渡部「じつは普段から、ビジネスマンの方に聞かれることが多い内容をまとめたので、そんなに苦じゃなかったんです。良い店の選び方とか、どのメニューを見て良い店かどうか判断すればいいのかとか」

Q「もし可能ならでいいんですけど……。本書69ページで、<僕は特定のレビュアーの点数やコメントを見るようにしています。自分と嗜好が合う人を見つけて、その人のレビューを追うようにするのです>って書いていますよね。具体名って教えてもらうことはできますか?」
渡部「あ、いいですよ。<えこだねこ>さんとか、<bottan>さんとか、<みるみんく>さんとかがそうですね」

Q「お!貴重な情報ありがとうございます!」
Q「最後に、渡部さんが受けた「最高のおもてなし」について、エピソードがあれば教えてください」
渡部「滋賀に<比良山荘(ひらさんそう)>というお店があるのですが、ここに結婚発表の直後に行ったら、熊の手が左右出てきました。値段にして10万円以上ですよ。お値段もそうですが、そのお気持ちに心打たれました」
渡部「もう一つは、結婚して妻を最初に連れて行った<鮨さいとう>ですね。お店に行ったら<今日は居酒屋さいとうです>って言われて、何でも好きなものを好きなだけ飲ませてくれました」

「これからはお店もお客を選べる時代になる」。今話題のUberやAirbnbを見ればわかりますが、人間としてきちんとしていなければ、サービスを受けることもできないのが、既に始まっている時代です。
金を払う側が偉くて、もらう側は奴隷のような、そんな時代はもう終わりなのです。であれば、大切なのは、人間と人間の心の通い合い。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『ラクして速いがベスト』

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松本利明

違う視点を入れることが、仕事においては決定的な差を生むことがある。特に人事的視点は、「評価」と密接に結びついているだけに重要なのですが、ブラックボックスのためか、なぜか仕事術ではあまり触れられていません。

〇かつて、名著『トヨタ生産方式』で、大野耐一氏は「ムダ」を以下の7つに分類しました。(偶然、この本も1978年刊です)
加工のムダ
在庫のムダ
造りすぎのムダ
手持ちのムダ
動作のムダ
運搬のムダ
不良・手直しのムダ

このなかでも「不良・手直しのムダ」に着目し、これをなくすための方法を徹底して議論しています。

〇サラリーマンの「ムダな努力」
1.一生懸命がんばるけれども、やり直しが多い
2.すべてに全力投球で、疲れ果てる
3.責任感を持ちすぎて、仕事を抱えすぎる
4.根回しに労力と時間をかけすぎ、疲弊する
5.上司の指示通りにやるが、結果が伴わない

結局、サラリーマンにとって仕事の納品先は上司であり、そことのコミュニケーションに失敗すると、すべてがムダになる。
では、どのようにコミュニケーションし、仕事を進めれば良いか。人事のプロしか知らない視点を入れた。

個人の作業スピードをどれだけ上げても、生産性は上がりません。
自分の作業時間よりも、上司、関係部署、取引先といった他者とのやりとりの中で生産性は決まります

やり直しは、生産性とモチベーションを一気に下げます。
ではどうすればいいか。実は簡単。確認やチェックの回数を増やせばいいのです「1つ確認ですが」という言葉が便利です。これなら、仮に理解の行き違いがあったときでも、誰かの責任になることはありません

最初に確認するのは「納期・品質・用途」といった相手の期待値。
「会議で発表する資料を全部つくってほしいのか、考えを整理するためのたたき台をつくってほしいのか、エクセルで表とグラフだけつくってほしいのか」仕事の依頼者にしっかり確認しましょう
60点で出すメリットは3つあります。
1.方向性を確認できる
2.相手に突っ込ませて、ゴールを明確にする
3.いじわるな上司対策

相手が「何を重要と思っているか」を正しく聞き出し、その順番に沿って話していけば、合意をとりやすくなります。これでもかみ合わないときは、次の4つを相手と共有しましょう。
1.テーマ(何について話すのか。例:クーラーを買い替えたい)
2.論点(どんな点をもとに判断するか。例:クーラーの価格、ランニングコス   ト、保証期間と内容)
3.結論(何を伝えたいのか。例:B社のクーラー)
4.根拠(なぜその結論なのか。例:15年使うなら、電気代とクリーニング代、  保証を入れるとB社のほうが安くなるから)

「やりたい仕事」は捨て、「勝てる仕事」に注力する

メール返信は「1行」でスピーディに!

〇スケジューリングのコツ
1.ミーティングや外出は日程を絞って固める
2.1週間の疲れ度合いを想定して日程を固める
3.その日の「気分」を想定して予定を固める
4.1日の予定は6時間で見積もっておく

悪い壁は、あなたの前に立ちはだかり、根回し・意思決定を遅らせる。いい壁は、今の仕事に集中できるように、余計な仕事や飛び込み仕事をブロックしてくれる。

“表の組織図”にダマされずに、“裏の組織図”で本当のキーマンを見つける

仕事の生産性を組織全体で考える視点を持つ。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾

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