なぜアマゾンは「今日中」にモノが届くのか

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プチ・レトル 122180 blog

アマゾンは物流システムを重要視する中で、
最高の人材をそこに配置するようにしています。
倉庫管理者の多くは、MBAを取っている人間です。
新卒採用された東大卒の若手さえも、
倉庫でピッキングをするところから仕事を始めます

一般的な日本企業では、物流部門の社員に
そんな高い給料は払えない、という話になりますが、
それは物流に対する
経営層のコミットメントの違いによるのです

倉庫管理に優秀な人材をあて、ハイテクを駆使し、
徹底したマージンコントロールを行う。
このようにして、倉庫の効率を飛躍的に上げることで、
その利益を「安さ」という形で消費者に還元していくのです。
どこよりも安い品揃えに、自然と購買数が増える。
それによってさらなる設備投資が可能になる。
アマゾンは、このような無敵のサイクルを作り上げたのです

アマゾンは本を仕入れる際に、
各取次会社に様々な条件を提示して互いを競争させ、
最も条件の良い業者から順位付けをします。
そして、順位が上の会社から
優先的に購買リストを渡すのです。
たとえば、順位トップの会社がそのうち50%を納品すると、
次に2番目の会社に残りの購買リストが回ってきて、
そこが30%納品し、残りの20%が3番目の会社に流れる
といった仕組みです。
この仕組みを「カスケード」と呼びます

アマゾンの2016年12月期の売上高に対する
物流コストの比率は、13%

EDIを導入すると、受注、発注、出荷、請求、支払
といった取引データを、異なる企業間で
電子的にやり取りすることができます。
実は、他の会社とのこうしたシステム連携を
地道に行っているからこそ、
アマゾンではスムーズで迅速な配送が可能になるのです

アマゾンでは、一部大手製造業と同様に、
顧客からの注文が入った場合、
その注文を納品(フルフィル)するために考えられ得る
全ての納品経路(仕入先→倉庫→顧客)を算出し、
お届け日(納期)とコストを考慮したうえで、
最適な納品経路(フルフィルメントパス)を
決定するシステムを実装しています

アマゾンでは、最初からフリーロケーションを前提に
倉庫を作ります。
無数の商品を扱っており、
大抵は小ロットで注文されるため、
圧倒的にフリーロケーションのほうが向いているからです

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