『やりたいことをぜんぶ実現する』

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精神科医、ゆうきゆう

マレーシアの心理学者マンショーらは、
1000名以上のビジネスマンを対象にして、
どんなときに仕事へのモチベーションが高まるかを調べた。
その結果、「その会社を好きである」というときに、
仕事へのモチベーションが
もっとも高まることが分かったのです。

仕事にやりがいがあるとか、社会的意義があるとか…。
そういうことも重要ですが、もっとシンプルに、
「その会社が好き」。
これは何より大切なことなのですね。

「愛社精神」という言葉があります。
多少時代遅れな言葉ではありますが、
それでも心理学的に見ると、非常に大切なことなのです。
たとえばあなたが会社を経営しているのなら、
部下に「もっとやれ!」「もっと頑張れ!」と言うのではなく、
まず一番に、自分の会社を好きにさせること。

方法はいろいろとあります。
たとえば、その会社の仕事によっては、
喜んでくれた顧客の感想を、
会社内に張り出してもよいでしょう。
それだけでも、仕事をしている人は、
顧客の顔が見えた気になり、
自分の仕事や会社にたいして誇りを抱きます。

またはシンプルに、誉めてもいいでしょう。
自分の仕事によって誉められることは
何より嬉しいことですので、
ひいては今の仕事などを好きになる可能性もあります。

また何より、あなた自身が好かれることにもなるので、
結果的に会社への愛も強まるはず。
そうなれば、仕事の効率だって上がるはずです。
これはあなたが上司であっても、やはり同じです。
上司に誉められたりすれば、部下は嬉しくなります。
そして、上司を通して、会社への好感度が高まるはずです。

これはあなた自身でも同じこと。
仕事を効率よくやりたいのなら、
今の会社を「好き」になることです。

内容は何でも構いません。
この仕事が好き。
上司が好き。
会社の業務内容が好き。
働きやすい職場が好き、などなど…。

そう意識するだけで、ただ漫然と仕事をしているより、
ずっと効率が良くなるわけです。

あなたが個人的にやっている仕事でも、もちろん同じです。

たとえば何かの原稿ならば、
自分の原稿が掲載される雑誌のことを、
とにかく「好き」と認識すること。

どんなに小さなことでも見つければ、
人は暗示的に気持ちが高まります。

逆に「ここがイヤ」「ここが嫌い」なんて常に考えていると、
どんどん気持ちは落ちていきます。
漫画家さんで、担当編集者さんや、
雑誌そのものの悪口を言っている人が、
ときどきいます。
しかしその人の作品は、
たいてい「そんなに面白くない…」ということが多い。

逆に本当に面白い作品を作っている人は、
漫画家さんであっても、もしくはどんな業種であっても、
その掲載されているメディアなどを、好意的に考えています。

ニワトリが先かタマゴが先か…に近いが。
人はストレスを抱えると、
とにかく連鎖的に、周囲の人に当たってしまう。

その結果、自分の作品もうまく進まず、
よりストレスが強まってしまう。

いずれにしても大切なのは、
自分の仕事をうまく進めたいのなら、
その仕事に関連するものも「好きになる」こと。

内容は何でもいいので「こんなところが好き」ということを、
ハッキリ認識してください。
それだけで、あなたの仕事そのものを、
もっとも効率的に進めていくことができる。

これは人生でも同じです。
もっとも効率よく、そして幸せな人生を送りたいのなら…。
何よりあなたが、世界そのものを好きになること。
過去の行動でも、周囲の人でも、いろいろな物でも、
出来事でも。
何でもいいので、あなたの好きなものを、
もう一度考えてみてください。

それがあるから、自分は今の世界が好き。
そのように考えることで、
あなたの毎日はより幸せにあふれていく。

〇「好きこそ物の上手なれ」
好きでやることは、誰でも一生懸命になるし、
時間も忘れてやるので自然と上達する。

そして、好きでやることは、
人に言われて嫌々やるのではなく、
自発的に自分から進んでやる。
だから、好きでやることは、長く続く。

これは趣味でも、仕事でも、人でも、みんな同じ。

〇「葉隠」佐賀鍋島藩士、山本常朝
「人間の一生は誠にわずかの事なり。
好いた事をして暮らすべきなり。
夢の間の世の中に、好かぬ事ばかりして、
苦しみて暮らすは愚かな事なり」

嫌い嫌いと、あら探し、欠点探しの人生を過ごすのか。
あるいは、今この現状の中に、ほんの小さなことでもいい、
好きなこと、素敵なことを見つける人生を送るのか。

「幸せな人生を送りたいのなら」
好きになるのが上手な人は、幸せな人生を送れる。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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