セルムがファンに愛され、売れ続ける秘訣

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 和田裕美

顧客へのサービスはパッケージ型ではなく、フルカスタマイズ型。社内で無理にコンサルタント機能を持たない。社外に専門家であり豊富な実務経験を持つプロフェッショナルタレントのネットワークを作り、そのネットワークを活かして、顧客企業の経営を人材開発・組織開発の側面から強力にサポートしている。

〇とことんクライアントと向き合う
1.2、3人のチームで10社ほどを担当する。1人の営業が抱えるクライアント数は、たったの3社。それぞれの営業は担当する企業とパートナーシップを築き、徹底的に関わってお互いを知る時間をしっかり確保している。だから、継続的な売り上げが中長期的に上がっている。
2.数字よりもパートナーシップを重視している。営業が毎月のノルマに追われることはない。
3.採用基準から変えている。顧客のニーズよりも自社の理論を優先させるプロダクトアウトの考えのもと、「なんでもやります」などと強気にアピールする「the 営業」というタイプの人は採用しない。大切なのは「相手のために」「一緒にやることに喜びを感じる」という思いがあること。人柄を見て採用している

お客様を知れば知るほど思い入れが増してくる。そうなるとお客様も応えてくれる。このサイクルが動き始めると、同じ1時間を新規にかけるよりも、目の前のお客様のためになりたいと思えてくる。すると、そのお客様が他の会社や系列の会社を紹介してくださる。大切なお客様から紹介してもらったのだからと大切にしよう、とより良い循環が生まれる。
ノルマがあると焦燥感から誤った売り方をするケースもある。セルムは、ファンに愛されて売れ続ける事がいかに正しいかを立証している。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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「幸福は与えられるもの」

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教育者・森信三

国会の議論などを聞いていてもレベルが低いなあと思わされまんな。
「自分のなすべきこと」を しっかりと自覚してない。

自分の利益しか考えていない議論が多くてがっかりですわ。
「自分のなすべきこと」 これを見つけることが、一番難しい。

与えられた場所でまずは目の前のことを一生懸命取り組んでいく。
まず、ここからかなでんな。

幸福とは求めるものではなくて、与えられるもの。
自己の為すべきことをした人に対し、
天からこの世において、与えられるものである。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『超AI時代の生存戦略』

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筑波大学助教・メディアアーティスト、落合陽一

iPhoneが発表されて2017年の1月9日で10年になった。

21世紀初頭の10年間で生活をもっとも大きく変えたもの、それはスマートフォンだったと思う。スマートフォンの普及による結果、人はインターネット上に第二の言論・視聴覚空間を作り、住所を持ち、SNSを生み、社会を形作った。言うなれば人はデジタル空間にもう一度生まれた。

今、常時回線に接続された人々は、この世界を旅し、この星を覆い尽くそうとしている。その結果、ありとあらゆる景色や言論が今インターネットの上に集まりつつある。そういったIOTによる技術革新は私たちの生活習慣と文化を不可逆なほどに変えてしまった。

誰とでも連絡がつき、待ち合わせの場所と時間を厳格に決めずとも人と会うことができ、道に迷うことがなくなり、どこでも時間を潰すためのコンテンツを入手できるようになった。
日々、消費できないほどのコンテンツがインターネットの向こうに蓄積されている。見ているも、聴いているもの、考えたこと、その日の景色から今いる場所、購入した商品に至るまで、人の様子は瞬時に共有できるようになった。この地上で、誰もが発信者であり表現者となった。

ヒトが次なる目線、デジタルヒューマンとしての視座を手に入れるのに必要だったものは、明らかにインターネットとオーディオビジュアルで接続できる第二の目と耳であった。

映像の世紀は、コンピュータという、コードで記述された魔術的ブラックボックスによって、そして個人の手の中に握ることのできるサイズで拡張された。そのダイナミックな変化がわずか10年でなされたのだ。
そしてその変化の速度はあまりに速く、その制御機構はあまりに難解なため、そこにある仕組みを理解するには難しく、一部の修練された人間にしか理解できない。

日常にもたらされる奇跡とブラックボックス化の断絶が今後ますます、様々な社会変化をもたらすだろう。

『超AI時代の生存戦略』としては、《 ブルーオーシャンを探すクセをつける 》ことが大事だ。『ブルーオーシャンな考え方というのは、他人と違うことをやっていくということを基本にすることだ。
また、自分しかそれをやっていないけれど、それが正しいと信じることだ。
つまり、ブルーオーシャン的な思考をするのは、競争心とは真逆の考え方である。
競争心を持ち、勝つことをくり返すのがレッドオーシャンだったら、ブルーオーシャンは黙々と、淡々とやることだ。
ここで重要なのは、「競争する」というゲームが決まると、データさえあれば機械のほうが強くなるということだ。
競争をするということは同じ土俵にいる、つまり勝負するための要素が決まるから、要素が決まると機械はデータから計算可能なので機械のほうが強くなる。そえれはチェスや将棋の例を見ると明らかだ。

けれど、ブルーオーシャンの考え方で、何をやるかが決まっていない状況では人間は機械に十分勝てるということだ。
この戦い方を身につけるためには、競争心は非常に邪魔になってくる。だから、これまで言われている競争心、つまりレッドオーシャンな考え方は捨てて、自分で信じた道を淡々とやっていって、その中で自己実現もしくはストレスフリーな環境をいかに実現していくかということが重要になってくる。
なので、サーベイ(調査や測量)は、これから先、ビジョンと同様に大事だ。たとえば「今、誰が何をやっているか」ということをインターネットで調べれば、だいたいすぐにわかる。今、この世界で誰が何をやっているのかを調べ続けるという作業が、絶対に必要だ。

自分がやっていることに近しい分野のことは、よく知っておかなくてはいけない。だから、「先を越されたから」とか、「先を越されそうだ」ということを考えるクセは根本からなくしていこう。
サーベイをして同様の事例があれば、そこから先に自分がどういう価値を足せるのかを考えるというマインドセットでいけばいいだけだ』

洋の東西を問わず、またいつの時代であっても、商売成功のコツは「人のやらないことをやる」ということ。投資の格言である「人の行く裏に道あり花の山」だ。他人のやらないこと、反対のことをやることこそが、宝の山を見つける道。まさに、それが「ブルーオーシャン戦略」。
競争の激しい既存のマーケットは、限りなく価格を安くしたり、次々と新しい機能で競ったりして、血みどろの戦いになるのでレッドオーシャン(赤い海)という。
まだ知られていない、未開拓の競争のない市場をブルーオーシャン(青い海)という。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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「来た球はとりあえず打つ」

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明治大学教授、齋藤孝

《習慣は最強の武器になる》

私は明治大学に勤めているが、学生の就職も心配になるし、社会人としてうまくやっていけるかどうかも気にかかる。大学は学生に学問的知識を与えればいいというものではなく、全人格的な教育も目標としている。

明治大学は「前へ」というのが校風なので、とりあえず一歩前に出るようにする。率先力というのは、最初に手を挙げる、迷ったら手を挙げることで養われていく。他の人が躊躇しているとき、「やってみます」と言えば、周囲は「こいつは見どころがある」と評価する。企業は、やる気がある人を求めている。

どうせ誰かがやらなければならないとしたら、自分がやってしまう。いつか順番が回ってくるものなら、率先してやる。いちばん先にやった結果、自分で予定・日程を好きに選ぶことができた、ということもある。

いまは一歩前に出る人が少ない。そんな中で絶えず人より一歩前へと心がけると、「彼はやる気があるね」と見られる。言われてからやるばかりでは「あいつは、こっちが言わなければ動かない奴」と芳しくない評判を立てられてしまう。私の仕事の基本方針は、忙しいからすべてのものは引き受けられないが、来た球はとりあえず打つという考え方に立っている。来た球は多少ボール球でも苦手な球でも打つ。それでうまくなる。

自分ができることしかしないと決めると、仕事の幅が広がらない。ただし、そんな私でも例外はある。それはクイズ番組出演のオファーだ。私にとって、テレビのクイズ番組はオファーもたくさんあるが、出演するかどうか、 正直迷うことが多い。
タレントや芸人には、クイズが得意な人もいる。クイズ王と呼ばれる一般人もいる。しかし、私の得意なところはクイズではない。
さらに、たまたま出演したクイズ番組で間違えたりすると、「大学教授がなんで?」 と言われる。それでも考えること自体が面白いクイズとか、正解不正解をそれほど問題にしない番組なら出演したりする。

ある番組にレギュラー出演しているとき、途中からクイズ番組的な性格に変わっていったことがあった。だからといって「じゃあ出ません」とは言っていられない。趣味ではなく仕事だから、そのあたりはうまく折り合いをつけていかなければならない。簡単に「無理」とか「できない」と言わない。

「これできる?」と上司に訊かれ、「無理」とハッキリ言ってしまう若い人がいる。「無理」という言葉が流行の一つになっているのだろうか。とりあえず率先してやるクセをつけると、それは人間的にも大きな武器の一つになることは間違いない。

「来た球を打つ」。これを基本にしていると、仕事のオファーは増えていく。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方

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葛西紀明

スキージャンプ競技は、「体重を1キロ落とせば、
2メートル飛距離が伸びる」といわれるほど、
体重コントロールが重要な競技。

〇「正しい努力」とは何なのか?
1.自分の努力は「目的に見合っている」か
2.自分の努力は「年齢に見合っている」か

「疲れない体」をつくる最大のポイントは、ズバリ「代謝を上げること」

背筋が伸びた「正しい姿勢」であれば、バランスよく均等に筋肉を
使っているため、体への負担が少なくなります

体幹を鍛えることで、「体の軸」が安定するため、自然と姿勢もよくなる

スラックラインとは「綱渡り」のことです。私がやっているのは、
5センチ幅のラインの上を、バランスをとりながら歩くトレーニン
グです。体の軸となる体幹がしっかりしていないと、上手に歩くこ
とができません

「疲れた」が口ぐせのようになっている人、なにかとすぐに疲れや
すい人はランニングをまったくしていない人が多い

時間がなくて短時間で汗をかきたい人には、サウナスーツを着なが
らのランニングはおすすめ

体の柔軟性の中でも、みなさんとくに気をつけてほしいのが「下半
身の柔軟性」です。とりわけ重要な筋肉は次の3つです。
1.ハムストリング(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋/太ももの後面)
2.大腿四頭筋(太ももの前面)
3.内転筋

小さな段差でもつまずいてしまったり、足がもつれたりするのは、
自分が思っている以上に「足が上がっていない」からです。それは
まさに、「3つの筋肉」が固まっている証拠なのです

コーヒーを飲んでもどうしても空腹がおさまらないとき、私はチョ
コレートを食べるようにしています

「ワクワク感」を呼び起こすために、私がまずやっているのが「原
風景を思い出す」ことです
「好き」「楽しい」というワクワクした気持ちが薄らいできたとき、
私ははじめてジャンプを跳んだときの気持ちを
思い出すようにしています。
はじめて跳んだのは
子ども用につくられた5メートルのジャンプ台でした。着地方法す
ら知らないままに跳んだはじめてのジャンプでしたが、「気持ちい
いし、楽しい!」と私はこの競技にすっかり魅了されてしまいまし
た。
一瞬の出来事でしたが、私は「もっと高く、もっと遠くへ跳び
たい」と思ったのです

「いまのやり方」に固執せず、「新しい方法」を学ぶことで、仕事
の楽しさが甦ってくる

エンジエオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『倫理的になるな!目的なき人生を生きる』

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山内志朗

ビジネスパーソンは、何の疑いもなく、「目標達成」することを人生第一の優先順位に持ってきがちですが、それだけでは、人生は空虚になってしまう。

人生に目的があったら、生きる必要などない。目的は過程を吸収し、無にしてしまう。目的合理性に染まった頭は「なぜ」という目的を合理化する指標によってしか、やる気を持って動くことができなくなってしまう
これこそが、ビジネスパーソンが人生の後半で虚しさを感じてしまう原因であります。

善と悪の二元論に立つこと自体が、世界を分かりやすくすると同時に、倫理的な倒錯にも落ち込ませる。
選択肢が二つある場合、どちらか一つは正解だと考えるのは、選択式テストを受けて、頭まで似たような構造になった者の発想だ。必ず正しい答えがあるはずだというのは、世界に対して倫理学的に命令を下すことだ。

答えがあるはずだという発想そのものが危険性を持っている
それは敵を倒すための理屈であって、勝ちそうな者、勝った者の論理なのだ。

強者の論理を正しいと思う倫理学は世界から戦いをなくすことはできはしない
自然の「荒び」を消滅させようとすることで、人間の福祉を向上させようとする発想は、人間から総ての悪を消滅させようとすることで、かえって大きな悪を引き起こしてしまう

人間の攻撃性と暴力性に対して、見てみないふりをして、善意や隣人愛だけ語っていても、それは善意や悪意を搾取・濫用・収奪することで、自己の利益を増やし、自分だけ肥え太ろうとする人間本性を放し飼いにすることになる。

「悪」もまた贈り物であり、その制御を目指すことこそ、求められる道なのだ
意味のなさもまた「器」としてあることだとすれば、意味のなさこそ、意味を盛り込める条件となる

人生の夢が、計算可能なものではなくて、人生にとっての「偶有性」だとしたらどうなのだろう。偶有性とは何か、それは「花」に当たる。植物は花を咲かせるために生きているのではない。花を咲かせることを通じて、生命を繋ぐ。人間にとっても、職業や仕事は「花」だ

偶有性を積極的に取り込み、意義を与える必要がある。知性による予測可能性を超えるのが出会いである

一つしか目的がなければ、多くの個体をこの世に増殖させる必要はない
「幸せ」とは道路標識のようなものでしかない

自分自身と仲直りをするために、人は旅に出る。そういう旅に目的地は要らない。自分が目的地だから

意味がないのは、人生の大前提なのである。意味のなさとは、とても大事なものを守り育てるための容器のありかたなのだ
目標は失われても、人生は残り続ける

「目的のなさ」とは、欠如や空虚ということよりも、むしろ自由な空間ということであり、器の大きさでもある
目的や夢のないことをもっと受け入れられれば、人はラクに生きられるし、偶然がもたらす人生の豊かさを享受することができる。
「思い通りにいかない」ことで悩むのではなく、それを積極的に味わう。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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大和魂とは

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上田正昭

七福信仰は日本独自の信仰だ。  
えびすは日本由来。毘沙門天、弁才天はインド起源の神様。大黒天は、インド由来の神と日本の大黒様が習合したもの。福禄寿と寿老人は道教の神。布袋は中国の和尚。  
この神様たちを一緒に宝船に乗せて福の神としてあがめてしまう。実に、おおらかな精神である。

何でも受容した訳ではない。儒教は入れたが、孟子の革命思想は入れなかった。  何でも入れるように見えながら、取捨選択している。

大和魂は、戦前・戦後には 軍国主義的な、男の勇猛な精神を指していた。大和魂という言葉を、いち早く使ったのは紫式部だ。ここで言う大和魂は優れた教養と判断力だった。

時代によって意味の変わる言葉がある。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『サクッと起業してサクッと売却する』

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正田圭

シリアルアントレプレナー(連続起業家)のススメ

日本の起業家は、ついつい創業した会社に居座り、のちのち後継者問題を抱えるものですが、シリアルアントレプレナーは、まったく違う価値観です。
動機なんでどうでもいい、お金が目的でもいい、さっさと起業してさっさと売却してしまえとすすめる。
なぜなら、起業が向いている人と、その後拡大するためのマネジメントが得意な人は、違う人間のことが多いからです。
向いている人が向いていることだけやるのが、社会の発展にとっては大事なことで、そのためにはもっとシリアルアントレプレナー(連続起業家)が流行ってもいいと思います。

「会社を売る」という行為は、あなたの人生を想像以上に豊かにすることにつながっていく。あなたの人生を豊かにするのは「たかがお金」なのだ。「たかがお金」なのだから、効率良く手に入れる方法を真剣に模索すべきだ

29歳までに1億円のキャッシュを手に入れろ

会社売却をすると、時間もお金も両方いっぺんに手に入る

最強の就活は、就職先に会社を売却すること!

バイトやインターンをして何が一番もったいないかというと、「雇われ癖」がつくことだ
「自分の知恵と度胸で金を稼ぐ」という本能的なモノが、一度バイトをすることで大きく削がれる

お金と時間に対する自分の戦略をきちんと持っているかあなたが設定しなければいけない問いは、「お金も時間も両方手に入れるにはどうしたらよいだろうか」だ
人生の節目節目で「踊り場」を作ること
「踊り場」とは、お金も時間もある状態のことだ。そういう状態のときに、初めてまともな意思決定ができる

長い人生のうち「働かない」という選択肢を選ぶ時期があってよい

働かない期間を、自分の理想に近づくための準備期間ととらえる

金を返せるかの心配より、金を借りられるかの心配

人間の代わりはいくらでもいる

人間関係のトラブルの99%は時間が解決してくれる

IPOをした後は、自由気ままに旅に出ることはできない

起業するときは、まず儲かっている商売、成功している人の「真似」から入るのが正解

自分の成長と会社の成長を比較して、自分の成長の方が急になったら売り時

「お金と時間に対する自分の戦略をきちんと持っているか」

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『お客を呼ぶ!スゴい仕掛け』

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佐藤元相・著 竹田陽一・監修 

〇神戸市三宮のレストランがやっているお客様に喜んでもらえる仕組み
「どうしたらお客様に不便をかけないか」
「どうしたらお客様に喜んでもらえるか」
「どうしたらお客様に忘れられないようにするか」
「どうしたらお客様がお客様を連れて来てくれるか」
この枠に従って経営を改善すれば、きっと人材難も解消される

「安く! 良いもの!」と看板を高々と掲げて儲けているお店や会社もあります。しかしそれは、安易な安売りをしているのではなく、安くても儲かる仕組みが緻密につくられて機能しているからできることなのです

たとえ陳列しているケーキを買ってもらっていたとしても、お客様は「喜んで買い物をしているわけではない」

お客様が荷物を落とされたときのフォロー→
レジの周りは財布を取り出すときにバッグからほかの荷物が落ちることが多々ありました。「大丈夫ですか?」と声をかけるだけではなく、レジ前からお客様のところまで出て対応したほうがいい
新人の子のフォロー→
お客様を接客している現場で先輩が新人をフォローして、お客様を待たせないようにする

お客様対応には3つの段階があります。第1段階は、お客様と「直接接触するところ」を総点検し、「お客様に不便をかけているところ」、あるいはお客様に「二度手間をかけているところ」を見つけ出してこれを直す

・どのような理由で、お客様は私たちのお店や会社を選んでくれたのか?
・お客様は他店・他社との違いをどこに感じているのか?
・お客様は何を求めて商品を買ってくれたのか?

お客様があなたのお店を選んでいる理由は何ですか? 10個リストアップしてみよう

クーポンで喜ぶお客様と、失うお客様がいることを知らなければなりません。不公平感が店の信用を一番に失っているのです

おかき販売店「神戸みなとや」では、継続的にお礼ハガキが届く
「売店用お客様情報」のなかに、すでにお礼ハガキを出す日程が組み込まれており、自動的にお礼ハガキが送られる仕掛けとなっている

お客様からよく尋ねられることは事前にリストをつくっておく小さなお店や小さな会社は、どのようにしてあふれるモノや情報と差別化すればいいのでしょうか?
答えは「モノ」より「ヒト」を伝えるのです

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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『ゆっくり、いそげ』

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影山知明

今の世の中で、人々が感じている「価値」とは何か。

──フェスティナ・レンテ。「急がばまわれ」と言ってもいい。目的地への到達を急ぐのであればあるほど、むしろ目の前のこと、足元のことを一つ一つ丁寧に進めた方がいい。もしくは一つ一つ丁寧に進めていけば、存外早く目的地に到達できるものだ

例えば、お店の評判や認知度を上げたいと思うとき。
一つの方法は広告宣伝費を大量に使うことだが、実はそれよりも、お店を訪ねてくださるお一人お一人に丁寧に向き合うことを積み重ねていった方が、長い目で見たら近道ということは大いにある
ぼくには逆に思える。守り、育てるべきは、ぼくらの暮らしであり幸福感。そして経済は本来、そのためにあるのではないかと

新しい経済システムとして、「特定多数経済」とでも呼ぶべきものを構想できないかと思うのだ

かつてポイントカードのようなものをやっていたことがあるものの、この後に記すような気付きに至りやめることにした。それはなぜか。
それはひと言で言うならば、お店に来てくださる方の「消費者的な人格」を刺激したくないと考えたからだ。
それとは、「できるだけ少ないコストで、できるだけ多くのものを手に入れようとする」人格。
つまりは「おトクな買い物」を求める人間の性向だ

交換を「等価」にしてしまってはダメなのだ。「不等価」な交換だからこそ、より多くを受け取ったと感じる側(両方がそうと感じる場合もきっとある)が、その負債感を解消すべく次なる「贈る」行為への動機を抱く

今の資本主義というシステムは多元的な価値を扱うことが苦手だ。
「特定のアーティストがCDを出せるようになること」
「被災地の事業者が再建できること」
「純米酒をつくる蔵が守られること」
「日本の森がきちんと手入れされ、未来につなげられること」
これらはそれぞれに「大事だ」という人がいる一方で、「別に大事じゃない」という人もいるような価値だ

「仕事に人をつける」──それを突き詰めていくと人はどんどん「替えのきく」存在になっていく
あらゆる仕事の正体は「時間」であると思う。それも機械が働いた時間ではなく、人が働いた時間(「働かされた時間」ではなく)。
そして、仕事に触れた人は、直接的にその仕事に向けて費やされた時間の大きさを感じ取るセンサーを持っているのではないかと思う。
そしてその費やされた時間の大きさと、そこから生じる「快」の感覚は一定の相関性を持っているのではないか

「傑作」は一夜にしてならず。それは、「作ることに時間がかかる」ことを意味するというより、その仕事を愛してくれる人々の心を育てることにこそ時間がかかることを意味している

「合理的な」経営教科書の教えとは真逆の考え方が、顧客から支持され、新しい時代の価値になる。
この価値観の転換は、今、働くすべての人が共有すべきものだと思います。
なかでも重要なポイントは、「特定多数」「個人」「直接」。このトレンドは、もう止められないと思います。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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