自分の小さな箱から脱出する方法

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アービンジャー・インスティチュート

周囲の人を、人として尊重する事に気付く。
自分と同じように、切実な欲望や不安を抱えている
人間として捉えた瞬間に、箱から脱出できる。

自分の頑迷さに気付いて意識を改めれば、
結果も変化する。
様々な状況に対して、新しいアイデアや解決策を
生み出せるようになる。
チェス盤全体を見渡す事が出来て、
初めて良い一手が打てるのと同じだ。

〇役職でなく、人に共感を持つ
幸福を求めて、苦しみを避けようとしながら、
自身の状況に基づいて最善を尽くしている。
この点では、誰もが同じ人間だ。
これを念頭に置いて、接すれば
誰もがやる気を出してくれる。

〇ありのままを出す
完璧な人間など存在しない。
完璧を装う事は、人間らしくない振る舞いだ。
他社との関係は、過ちを認めた時に深まる。
何でも知っている振りをせず、
相手が内に秘めた感情に目配りする。

これらのアブローチを心から取り入れれば、
他人の視点や感情を予期して、感じ取り、
考慮に入れやすくなる。
そうすれば、相手も同じような配慮を持って
接して来る。

 

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株主主権主義の終わり

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株式会社のメリットは2つ
1.所有と経営を分離する有限責任
2.譲渡自由の株式制度

株主の多くは、株式を買った投資家だ。
責任限定であり、株を売却するのが前提の投資家は、
株式の所有者であるが、企業の所有者とは言えない。

資本を集めやすくする制度は、経営者と株主、
双方の無責任の温床になる。
それは、とても非倫理的な性格を持っているからだ。

〇現代の企業統治に必要なもの
1.広範な利害関係者に適正な利益配分をする。
2.受託責任を負う経営者の権力の正統性を担保する。

 

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「長寿には生甲斐が必要」中村雅美

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サミュエル・ウルマン
「人は、年齢を重ねただけでは老いない。
理想を無くした時に、老いるのである。
人は、希望がある限り若く、
失望とともに老いる。」

柴田博
「いつまでも若々しくあるためには、
希望や理想を持つ事が大切だ。」

ウェル・エージングのキーワード
〇長寿
文字通り、年齢相応の幸せを享受すること。
単なる延命を狙った長命ではない。
〇QOL(生活の質)の向上
生活環境など肉体的、物質的な面だけではなく、
精神面も含めて日々の生活に満足感を覚える事。
〇社会貢献
生甲斐を持つことで、幸せな日々を達成する事が
大切だ。

エリクソン
人のライフサイクルを8つに分ける
乳児期、幼児期初期、遊戯期、学童期、青年期、
前成人期、成人期、老年期

老年期には、英知が育つ。
肉体的衰えは、あるとはいえ、
人の総合能力は生涯発達するものだ。

年齢を重ねると共に、円熟味を増すと言われる。

人格は、もちろんだが、
精神的能力など、総合能力は、
若い時代とは、格段に違う事がよくある。

 

 

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「エクセレント・カンパニー」ピータース

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顧客に密着する。顧客の体験を重視する。

その為に必要なのは、人の力。
従業員が顧客と同じ視点でモノを見て、
顧客が何に心を躍らせるのかを
理解できなければならない。

従業員のモノの見方に影響を及ぼし、
優れた価値観を定着させるのが、超優良企業だ。

価値観は、世の中の変化と共に変わっていくものだ。
新しい価値観を獲得できた企業が生き残り、
それができない企業は淘汰されてしまう。

超優良企業として生き抜くためには、
環境の変化と共に価値観を変えて行く力が不可欠だ。

こうした価値観の転換は、大企業になるほど難しくなる。
市場を細分化する「ニッチ主義」で
顧客のニーズに対応している企業がある。
絶対的な解て゜はないが、きめ細かい市場への対応は、良い参考になる。

 

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「グッドワークス」P・コトラー

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フリードマンが「事業経営者は、株主の利益最大化以外には、何の責任も持たない。」と論文を発表した。

そのおかげで、1970年代まで、世界的企業は、
企業の社会的責任(CSR)には、消極的だった。

今や、フリードマンに賛同する経営者は少ない。
むしろ、企業は社会に存在する解決すべき諸課題に
積極的に関与する事で、自らの事業に好影響を
もたらそうとしている。

それには、善意だけでなくて、マーケティングの活用が
有効である。
社会的な貢献に向けた企業の主義主張であるコーズを、
戦略的に取りいれて行くべきだ。
これは、企業や、そこで働く人に達成感を与え、
企業の社会規範の確立へと繋がる。

ペットフードメーカーの犬の里親探し、
損保会社による10代ドライバーの安全教育などは
良い事例である。

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ドラッカー「マネジメント」

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マネージャーとは、組織の成果に責任を持つ者。
部下の仕事に責任を持つ者ではない。

組織の成果を上げるために
〇問題ではなく、機会に目を向ける
〇人の強みを引出し、人の弱みを無意味にする
〇今日必要な事と、将来必要な事とのバランスを見る

機会と人の強みに、常に焦点を当てる。
答えを見つけるよりも、問題を明らかにする方が大切だ。
組織社会における唯一のリーダー層が、マネージャーだ。

組織を率いて、成果を上げる事。
人の強みを生産的なもの、公益のものにする事。
これが、マネージャーの社会的使命だ。

その社会的使命と責任を全うする為に、
必要な権限を与えられている。
資本主義を認めているが、倫理性が欠如しがち。
その社会的な正当性には、疑問を感じる。
そこに、正当性と価値観、人間性の息吹を吹き込むのが
経営者であり、マネージャーだ。

 

 

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お客様は神様ではなくなった

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「安ければ何でもいい。そんな市場からは撤退しろ」
パナソニックの津賀社長は、腹をくくった。

「お客様は神様」を金科玉条に、
あまねく広く売ろうとしていた。
商品モデルを増やし、値段を下げ、
そのあげくが大赤字だ。

量で稼ぐ路線は、今や、韓国や中国の企業に
お株を奪われた。
円が安くなっても、どうにもならない。

ある分野や、ある地域などの切り口で、
それぞれの顧客に密接して、
そこでトップシェアを目指す。

高度成長期に、均質な商品を大量に供給して
成功をおさめた産業は、転換を求められている。
製品やサービスから企業の構造まで、
広い意味でのイノベーションが必要である。

「V字回復は目指さない。すぐ駄目になるからだ。
私は、根っこから変える。」
津賀社長の考えは正しかった。

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「競争の戦略」ポーター

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模倣の難しい能力を、業界内部の構造を
分析して診てみる。
戦略の特徴が似ている者同士に分類して、
業界内のポジションの違いを分析する。

すると、それら戦略グループの間には、移動障壁がある。
その事業に参入した経緯や背景が違えば、
経営資源の量や質も異なる。
他の戦略グループに移動するのは難しい。

業界内で、特定の企業群が他に比べて
高い収益性を持続させている場合、
彼らは非常に強力な移動障壁を持っている。

強力な移動障壁とは何か。
模倣の難しい能力を確立できていれば、
その戦略ポジションには、
他者は容易に移動してこられない。

移動障壁となるような能力があれば、
同質的競争に陥らずに済む。

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「コアコンピタス経営」G・ハメル他

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業界の競争ルールを変える新興企業の追随者になってはいけない。

未来の為の競争に勝つには、主導権を創造しなければならない。
主導権を創造する為には、業界を作り直さねばならない。
業界を作り直す為には、まず会社の基本戦略を作り直さねばならない。

〇過去を忘れる
成功体験は、経営幹部を習慣に縛り付ける。
そして、過去の戦略を正当化する盲信を生み出す。
しかし、過去の成功パターンが将来の成功パターンになるとは限らない。

〇未来を、しっかりとイメージする
未来をイメージする為には、子供のような純真な目を持ち、
既存製品のコンセプトに縛られない、大胆な発想が大切だ。

〇企業のコア・コンピタスを土台に戦略設計図を描く
戦略設計図は、現在から未来に向けた道筋だ。
これに必要な能力は、建築家が、まだこの世に存在しない建物を
心に描くような想像力だ。
新しい事業の失敗の裏には、この未来への展望作りの失敗がある。

 

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「ケインズかハイエクか」ニコラス・ワブショット

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ケインズ
新古典派経済学には、論理的な欠陥は無い。
しかし、その前提となる完全雇用は成り立たない。
不完全雇用が常態である。
ここから、彼はコストゼロの失業対策を考えた。
政府支出によって人を雇用する。所得を得た人々が、
新たに消費する事で、更に雇用は増加する。
公共投資が必要なのは、不況期だけ。
この点は、ハイエクと同じである。

ハイエク
単なる自由放任主義ではない。
法の支配に基づく国家の役割を重視している。
特定産業への補助金や商業的独占の許可、
高関税など、恣意的で不公平な政策を批判している。
デフレで税収が落ち込み、膨らんだ財政赤字を
更に拡大する事は、
信用不安から金利を上昇させることになる。
経済は、更に悪化する。
貨幣を管理し、経済を制御することは不可能だ。

 

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