『日本電産永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方』

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田村賢司

今や世界一のモーターメーカーとなった
日本電産の創業者、永守重信氏の言葉と経営論。

「人の能力の差はせいぜい5倍まで。
意識の差は100倍まで広がる」

「ちょっと、引き出しを開けて見せてくれ」。
なんだろうと思いながら、数人がおずおずと開けてみると
「やっぱりな」。どの引き出しの中にも、
ボールペンやホッチキス、文書ファイル、ノートなど
が多数入っていた。
部署の棚も同様。永守はすぐに指示した。
「机や棚にしまい込まれている文房具を1カ所に集めろ」。
その結果、
文書ファイルは3000枚、ボールペンは1000本以上、
クリップも1000個以上…と文房具店が開けるほど出てきた

マイクロマネジメントこそ会社を強くする

「業績が悪い会社の一番の問題はコスト。
だから『本来こうなるはずというコスト構造』から
徹底的に教えないといけない」

「失敗は必ず解決策を一緒に連れてくる」

「部下の人望を得る5つの条件は
『あきらめない』『悪口は言わない』『ごまかさない』
『正論で追い込まない』『休まない』だ」

責任感であり、やる気であり、困難に対する突破力は、
自らを「必要な人間」と信じることから始まる。
管理職たるもの、その思いを
部下に持たせるのは極めて大事な仕事になるはずだ

部下を課長に育てないと、君は永遠に課長のままだ

「いとも簡単にハンコを押す人が多い。
ハンコを押すときは自分が
どのような責任と義務を負うかを
理解しておかなければならない」

「理想だけでは人は付いてこない。
『この人に付いていけば飯が食える』という部分が必要だ」

「井戸掘り経営」:経営の改革・改善のためのアイデアを
くみ上げ続ける
「家計簿経営」:収入に見合う生活をする
「千切り経営」:何か問題が起きたら、それを小さく切り刻め

買収価格にしても、永守はEV/EBITDA倍率で
「最大10倍まで。実際は5、6倍か7、8倍程度で
買うことが多い」

永守は常々「日本のM&Aは高値で買いすぎる」と言う。
高く買うと、当てが外れると
大きな減損を計上することになり、
買い手の自社自身が痛むことになる。
それでは逆効果である

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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