『エンジェル投資家』

Pocket

ジェイソン・カラカニス

シリコンバレーのカリスマエンジェル投資家カラカニスは、ウーバーやマーケットプレイス、サムタックの最初の投資家としてリスクを取った人物で、なんと1000万円を100億円にした。

リターンの大半を稼ぎ出すのは、独善的な妄想にひたる我儘で付き合いにくい起業家たちだ

エンジェル投資家として第一の仕事は、揚げ足取り、後ろ向きの批評家、言い訳屋、要するに考えのスケールが小さい人間の言うことに起業家が耳を貸さないよう盾になることだ

500万ドル(5億円)なら「金の苦労を当分取り除いてくれる」ような額だ。500万ドルあれば少なくとも10年間は生活の心配をしないですむ。
しかしこれが1000万ドル(10億円)なら「地球脱出速度」を得るようなものだ。つまり今後は決して生活の心配をせずにすむ。年間50万ドルの利子なり配当なりが確保できれば生涯暮らしに困ることはない。
それが2000万ドル(20億円)なら「くそくらえマネー」の領域に入る。これだけの金があれば、誰に対しても堂々と「くそくらえ!」と言って立ち去ることができるだろう。
私の経験からすると、ここに創業者の決意が試される危険な領域がある。銃を突きつけられたも同然の苦しい状況にいたのに、ある日突然、邪魔な人間には遠慮なく「消えて失せろ」と言えるようになるのは往々にしてやっかいな問題を引き起こす

10億ドルの会社を選ぶのではない。10億ドルの創業者を選ぶのだ

スケーリングできるビジネスを探せ

◆創業者に尋ねるべき4つの質問
1.あなたは今どんな仕事をしていますか?
2.あなたはなぜこれをやっているのですか?
3.なぜ今なのか?
4.あなたの不当なまでの優位性は何か?

◆次に聞くべき5つの質問
1.競合について教えてください。
2.どうやって利益を出しますか?
3.顧客にはいくら請求しますか?
4.平均的な顧客はいくら使いますか?
5.このビジネスが失敗する理由のトップ3を聞かせてください。

小さくスタートするのは構わないが、小さく考えてはだめだ。

「なぜ今ならこのアイデアが成功するのか?」ウーバーの場合は簡単だった。誰もが携帯電話を持っていてその中にはGPSが入っている

見つけ出すべきなのはこの創業者が苦しいときに逃げ出すかどうかだ

日本の投資環境にはなじまない。ただ、著者のエネルギーに満ちた語り口調、そして要所要所に見られる投資の視点、起業家を見極める視点は参考になります。

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

Pocket