『アマゾンのすごいルール』

Pocket

佐藤将之

10億円規模の決済がわずか2日間で通った

「倉庫貸し」のビジネスがなぜ誕生したのかと言えば、それは「ホリデーシーズン以外の倉庫が遊んでいるから」アメリカをはじめとした世界中の注文をスムーズに処理するためには、膨大なデータを高速演算処理できるサーバーを準備する必要があったわけです。ところが、ピークを過ぎてしまえば、倉庫同様、サーバーにも空きが生じます。その空きを他社に「サーバー貸し」したのが、AWSの始まり

「忘れないでくれ。あのとき、僕と当時の仲間たちが世間から誤解されるようなイノベーティブなことをやったから、今、花が咲いているということをね。今、未来のために種を植えなかったら、この花はいつか枯れてしまうよ。だから、今日もイノベーティブな種を植えよう。未来に花を咲かせるためにね。たとえ、それが今は誤解されるようなことであったとしても」(ジェフ・ベゾスの言葉)

遠い未来から、物事を考える──これはジェフ・ベゾスの素晴らしい才能
少数ならば「善意」でも成立するのです。けれども、「善意」だけでは、規模を拡張することも、継続することもできないのです。大切なのは、「仕組み」なのです
「Single Detail Page(シングルディテールページ)」というフォーマットが誕生したことが“革新的な発明”

アマゾンのすごいのは、販売者を「アマゾン優先」、「それ以外の販売者は2番手以下」と優先順位付けしなかったことです。
「お客様にとっていちばん有益なセラー(トップ)がショッピングカートを取れる」というルールを設け、セラーの競争原理が自然に働くようにしたのです。
トップは、本体価格、配送料、配達にかかる日数など、さまざまな条件をアルゴリズムで解析した結果、決定しています
何か大きな目標を達成したときに、私たちは必ず「But Still Day One!!でもまだ1日目が始まったばかりだけどね」と言うのです

「アマゾンをこれから1つ上の段階に引き上げてくれる人材を採用しよう」

アマゾンでは、アマゾンのすべての行動を「数字=メトリックス」で管理する体系ができ上がっています。「今週の目標は何か?」「先週の目標達成率はどうだったか?」といったことがすべて数字で決められています
そろそろ日本企業は、新しい人事システムの導入に舵を切るべきなのかもしれません。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

Pocket