幸福とは

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「修身教授録」森信三より

「幸福」について話をするさい、私はいつも、
「幸福というものは、これを求めようとしたら
かえって得られないものであり、
逆に自分の為すべきつとめを真剣にやっていれば、
自然に与えられるもの]
ということを、よく申して来たものであります。

つまり幸福というものは、それ自身を追求すると、
かえって得にくいものであり、
かりに得られたとしても、
すぐに消えてゆくものだと思うのであります。

そこで、それではいったいどうしたら
幸せが得られるかと申しますと、
それはその人が人間として為すべき事柄と、
真剣に取り組んでいれば、
自然と与えられるものだと思うのであります。

では、その人が人間として為すべき事がらとは、
一体どういうことかと申しますと、それは、
(一)その人が自分の天分を十分に発揮し実現することであり、
(二)「人のために親切にする」ということであります。

そしてこの二つの事に真剣に取り組んだなら、
どんな人でもいつかは、自然に幸福に恵まれて、
幸せになると思うのであります。

したがって私は、この二カ条を
人生の生き方の上から考えて、
もっとも大切な根本的な二カ条だと考えるのであります。
同時に、それ故にこそ、この二つの事を守りさえすれば、
やがてその人は幸せになれると確信するわけであります。

人はいつも他人と比較してしまいますが、
そうではなく自分がよりよく頑張っているか、
そこに焦点を当てなくてはいけないですね。
昨日より今日。どれだけ成長できたか。
他人と比べるのではなく、自分がいかに役割を果たせたか。
とても身につまされるお話です。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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