銀行の罪

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また、為替デリバティブで会社が倒産した。

これは、一定の条件で通貨を売買できる 先物取引の金融商品。 1ドル=100円で購入するという条件で契約すると、 為替相場が円安になり1ドル=120円となっても、 契約者は100円で買う事ができる。
しかし、得する事ばかりではない。 為替相場が円高になり1ドル=80円になっても、 契約者は100円で買わねばならない。
このリスクを熟知して契約せねばならないのだが、 十分な知識を持たないままに、銀行に契約させられた 中小企業が多かった。

円高ドル安に振れた2010年頃には、 デリバティブの損失が引き金となる倒産が続出した。 大きな社会問題にもなった金融商品だ。

銀行から貰って飲んだ毒を緩和するために、銀行から薬を買う。 そんな危険な金融商品だった。
銀行としては、デリバティブで損失を出したら、 金を借りて、その損失を埋めてくれる。
一粒で、2度美味しい商品だった。 顧客の事は、二の次。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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