『努力ゼロの幸福論』

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小林正観

人間が怒ったり、腹を立てたりするのは、どこからくるのか考えると「正義感」から生じていることが多い。自分が正しくて、相手が間違っていると思ったときに人は腹を立てる。
相手を追及したくて、非を認めさせようと思って「正義感」を振りかざして怒るのは、実は誰よりも腹を立てている自分が損をする仕組みになっている。損得勘定でいうと、あまりプラスにならないことを一生懸命やっている。

「裁く者は裁かれる。裁かぬ者は裁かれない。許す者は許される。許さぬ者は許されない」キリスト
投げかけたものが返ってくる。投げかけたものが自分のまわりを取り囲んでいます。これまで、「人格」の勉強をしてきた結果、最後まで残る「怒り」「憎しみ」という感情は、実は「正義感」から発生するものであるらしい、と分かった。

「人格者」というのは、正しさを「正義感」でもって振り回している人のことではありません。真の「人格者」とは、どんな状況であっても、腹を立てない、怒らない、イライラしない。常に「ありがとう」を言い、常に出てくる言葉が肯定的であり、常に言動で人を和らげ、穏やかにすることができる。同時に、トイレ掃除、水回りをとことんきれいにすることをただひたすらにやり続けている「実践者」のことです。
この実践をしている人は、ひたすら実践を重ねた結果100点満点に近づいていきます。100点満点になると、どんなことが起きても怒らなくなるので、そういう点で自分がいちばんラクになる。

ただ、ひとつだけ注意が必要です。この100点満点になる2点ほど手前の、98点のところに落とし穴があるのです。「私はこれほど正しい人になり、これほど人格を磨いたのに、なぜ他の人はそうならないのか」という落とし穴です。
「自分はちゃんとしているのに、他の人はちゃんとしていないじゃないか」と、他の人を糾弾(きゅうだん)しはじめたとたん、後ちょっとで「人格者」になれるのにもかかわらず、「怒り」「憎しみ」の感情が沸き起こり、ストーンと落ちてしまう。
ある段階まではよかったのに、レベルが高くなったがゆえに、「正義感」というものが頭をもたげ、結果として、ちゃんとしていない人に「怒り」「憎しみ」の感情を抱くようになってしまう。

「怒り」「憎しみ」という感情を振り回せば、当然、自分にも返ってきます。
ですから、「宇宙の法則」で見るととても損。したがって、あまり「正しい人」にならない方がいい。
「正義」や「使命」を自分の中に感じ、自分に課して生きていくのはいいのですが、周囲の人に振り回すととても迷惑だし、自分にとっても損なのは明白です。

「正しい」ではなく、それをやることが「楽しい」のかどうかという価値基準でいると、今までにはない、楽しく、幸せで心穏やかな時間が待っている。
「正義感」を振り回す人には、「ゆるし」がない。相手が間違っていると責め立てる。時には暴力的にさえなる。
自分の中で、正義感を持ち、それを規範として生きていくのはいいが、それをまわりに押しつけた途端、とても迷惑で嫌な奴になります。正義感もその人にとっての価値観。
価値観を伝えるときは、「自分はこう思う」というだけで終える。
『「正義感」を振り回さない』どんな状況であっても、腹を立てない、怒らない、イライラしない、真の「人格者」を目指したいですね。

エナジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『藤原先生これからの働き方について教えてください』

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教育改革実践家、藤原和博

「今、時代は大きく動いている」と言われます。それは、具体的にはどういうことでしょうか。20世紀の「成長社会」から「成熟社会」へと急速に変化しています。つまり、もはや「成長」の時代は終わった。今、ものすごい勢いで、社会の「成熟」度が深まっている。
現在は、それぞれ一人一人が自分独自の幸福論を持たないと、幸せになれない。こいういう時代においては、教育も変わらなければならない。

学校で『走れメロス』を読むという授業がありませんでしたか?
試験では「帰り道のメロスの気持ちに一番近いものはどれですか?次の4つの選択肢から選びなさい」などと問われたはずです。典型的な4択問題です。
そこには、「与えられた選択肢の中に必ず正解がある」という前提があった。でももう、そのような時代ではない。
今、求められるのは、その4つの選択肢を、自分自身で仮説として立てられる人材です。与えられたものの中から選ぶのではなく、自分で仮説を立て、それを一つ一つ自分で検証し、ときには仮説そのものを修正し、納得できる解を見つけていける人が求められている。

正解が一つの成長社会では、正解を早く正確に言い当てる力、すなわち「情報処理力」がもっとも重要でした。大学入試の問題が記憶力重視のものになっていたのは、ある意味、当然です。情報処理力の高い人を選別するのに、それがもっとも効率的だったからだ。
しかし、成熟社会に入り、あらゆる場で「正解」がない問題のほうが多くなっている。ビジネスの世界で、正解が一つで、意思決定はどの経営者がやっても大体同じ、なんてことはない。
学校現場でのいじめの解決でも、介護でも、それは同じです。それぞれの状況でそれぞれに異なる多様な解が求められている。
状況は常に変化するから、正解は一つではない。こういう時代により重要になるのは、情報を「処理」する能力ではなく、「編集」する能力です。
自分の頭の中で、知識・技術・経験のすべてを組み合わせて、そのときそのときの状況の中でもっとも納得できる「解」を導きだす能力。
自分だけが納得してもダメです。関わる他者も納得できるものでなければならない。そうした解を私は「納得解」と呼んでいる。
たった一つの「正解」がなくなった成熟社会では、自分が納得し、かつ関わる他人が納得する「納得解」を、情報を編集する能力を駆使して、どれだけつくり出せるか?どれだけ紡(つむ)げるか?それが問われる。

これからのビジネスパーソンの成功の鍵は、情報処理力ではありません。それなら、コンピュータのほうがずっと優秀ですし、実際、現在のホワイトカラーの仕事は、次々にコンピュータに取って代わられつつあります。
それよりも、
●どれぐらいアイデアを出せるか?どれぐらい知恵が出るか?
●どんなふうに仮説を設定し、試行錯誤を繰り返し、問題解決を図っていけるのか?
●どんな世界観で、どんな新規事業を考え出し、 どんなイノベーションを起こせるか?
これらが求められている。

イノベーションなくして、企業も国も生き残っていけない。
しかし、現在の学校教育で問題なのは、写真やボイスレコーダー的な記憶再生能力が未だに重視されていることだ。これは大学の入試などで顕著だ。
Googleで検索すれば出て来るようなことを、試験にするなどあまりに時代とずれている。なぜなら、現実の会社や社会ではそうなっているからだ。現代は、記憶再生能力(情報処理力)は、スマホ一つあればこと足りる。
もちろん、基礎や基本を覚えることはとても重要だ。その基本がなければ、検索することさえかなわない。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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『なぜ、感謝するとうまくいくのか』

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五日市剛

何か願いを叶えたい場合 僕は以前、トランプを切りながら、 めくったカードの種類をいい当てる実験をやったことがあります。
トランプは「ハート」「スペード」「ダイヤ」「クローバー」の4種類。 めくって1種類のカードが出る確率は4分の1、つまり25%です。
10回、50回、100回と続けると、当たる確率は25%に落ち着いてきます。 ところが、1000回、1万回、5万回と、気の遠くなるような回数を淡々と行っていると… な、なんとその確率が徐々に上がってきて、とうとう90%を超えました。
1日半、ぶっとおしでやり続けた結果です。 もう意識がもうろうとしていました。
友人にも半日トライしてもらったら、 やはり70%くらいまで確率が上がったといっていました。

すごい! 我々がもし感情を持たないロボットならば、どんなに回数を重ねても、 25%の確率は変わらないでしょうが、我々人間は意識体。
いろいろな思いを持つことができ、同時に思いの確率を高めることもできます。 「ハートよ出ろ!」とか「出てほしい!」ではなく、 自然体で「出ました」という意識でカードをめくっているとハートが出やすくなる。
すると、出ないかも…という不安は薄れてしまい、 逆に確信がどんどん高まって、もっと出やすくなり、 とうとうハートしかでなくなるかもしれません。

何か願いを叶えたい場合、「~なりました。感謝します!」という 魔法の言葉のつかい方があります。
叶えたい願いとなると、通常はどうしても過剰な念や欲を含んでしまうもの。 でも、「~なりました」の後に「感謝します」や「ありがとうございます」といった 感謝の言葉を続けることで、その念や欲を軽減させる効果があるようです。 そして、やがて「~なりました」が自然と力まずに思えるようになったとき、
もう魔法の言葉は必要なくなるかもしれませんね。

とにかく、何か夢や望みがあるなら、それが叶ったイメージをしっかり持って、 感謝し続け、ひたすら努力すること。
ちょっとやっただけで「何もいいことが起こらない」とすぐにあきらめる人がいますが、 ぜひ、そのまま続けてみしょう。
どんどんと叶いやすくなるはずです。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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人口減は、良い事かも?

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産業革命は、社会制度を充実させて、人口を増やした。増えてしまった以上、国家は国民を食べさせないといけない。

そこで、2つの正反対の主義がヨーロッパに生まれた。一つは、他国を我が物にしようとする帝国主義。もう一つは、自国の富を徹底的に管理しようとする共産主義。どちらも、世界に災厄をもたらした評判の悪い思想である。

人口が減って胃袋の数も減る。それは、邪悪な正義が減る事でもある。喜ぶべき事かもしれない。しかし、減るのは先進国だけ。
世界全体で見れば、人口はまだまだ増え続ける。人口減が喜ばしいなどと言っていたら、ニューカマーに呑込まれてしまう。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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アジアの民主化

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米欧では近年、貧富格差の拡大などグローバル化の負の側面への批判からナショナリズムが勢いを得ている。その一方で権威主義的な習近平政権の中国が国際舞台で台頭し、民主主義き旗色が悪い。

タイとミャンマーでは民主化の時計が逆進し、東南アジア諸国は政体の違いにかかわらず、ほとんどが権威主義に染まっている。違いは経済の優劣だ。

今日の為政者の理想は、権威主義で国民の政治的自由を制限しつつ、経済を巧みに運営してきた都市国家シンガポールだ。域外の国なら、中国が手本だ。

エンジンオイル、OEM仲間の勉強塾より

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「採用基準」

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伊賀康代

マッキンゼーの採用基準
1.リーダーシップがある
2.地頭が良い
3.英語ができる

日本では、1と3が絶望的に欠けている。特に問題なのは、リーダーシップ。英語力については危機感を持ってるが、リーダーシップの欠如に関しては、問題意識さえ欠落している。
グローバルリーダーとして活躍できる人が求められている。リーダーシップは全員が持つべきであるのに、日本では圧倒的に不足している。この資質が正しく理解されていないからだ。

エンジンオイル、OEM仲間の勉強塾より

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