ビッグデータの逆を行くもの

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もっと人間を深く理解したい、エンジンオイルOEMの櫻製油所です。

ビッグデータの重要性が叫ばれる中、それに加えて 
数字に表れない実態を掴む能力も求められている。

例えば経営人類学がその一つである。 
集団や組織の経営的側面を人類学的展望と 
人類学的手法によって解明する。 
基本的な研究対象は現代の常民である 
サラリーマンと会社だ。

会社を利潤を追求する、単なる 
合理的で機能的な組織だとしない。 
様々な人生観や世界観を持った社員を束ねる 
共同体として理解に努める。

経済合理性の観点から見れば、不可思議な現象である 
会社文化までも捉えて行く事で 
経済学、経営学や社会学では表せない 
リアルな会社と人間の姿を明らかにして行く。

財務諸表や経済理論、統計に表れない 
リアルな会社文化を捉える。 
分析時には、すべての文化には優劣は無く対等であるとして 
その文化をありのまま理解する。 
そういった姿勢で、フィールドワークを用いて 
対象を理解し比較する人類学的アプローチを採る。

具体的な研究テーマは、社葬や企業理念、 
意思決定において神仏や占いの力に頼る経営者、 
朝礼で唱和する社歌や社訓などである。

このような会社文化の中で育まれた社員の 
生き方や考え方が、 
制度や事業内容、製品など目に見えるモノに反映され、 
経営そのものに大きく影響しているとしたら、 
会社に関する、より多様な意味づけ・見方が可能となる。

同業種で同じビジネスモデルを持つ、 
売り上げ規模も近い会社でも、 
そにには色濃く違いが出て来る。 
会社の個性や癖が現れてくる。

数字やビッグデータ解析ではなく、 
学者集団としての調査能力を使って、 
人類学的なアプローチで人間を深く理解する。

会社についても、多面的に分析し 
リアリティーのある姿を捕まえなくてはならない。

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