『AIvs.教科書が読めない子どもたち』

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数学者、新井紀子

私は日本人の読解力についての大がかりな調査と分析を実施しました。そこでわかったのは驚愕すべき実態です。日本の中高生の多くは、詰め込み教育の成果で英語の単語や世界史の年表、数学の計算などの表層的な知識は豊富かもしれませんが、中学校の歴史や理科の教科書程度の文章を正確に理解できないということがわかったのです。

これは、とてもとても深刻な事態です。英語の単語や世界史の年表を憶えたり正確に計算したりすることは、AIにとって赤子の手をひねるようなことです。一方、教科書に書いてあることの意味を理解するのは苦手です。あれ、日本の中高生と同じなのでは?…そう思われましたか。そうなのです。現代日本の労働力の質は、実力をつけてきたAIの労働力の質にとても似ています。

それは何を意味するのでしょうか。AI楽観論者が言うように、多くの仕事がAIに代替されても、AIが代替できない新たな仕事が生まれる可能性はあります。しかし、たとえ新たな仕事が生まれたとしても、その仕事がAIで仕事を失った勤労者の新たな仕事になるとは限りません。

現代の労働力の質がAIの似ているということは、AIでは対処できない新しい仕事は、多くの人間にとっても苦手な仕事である可能性が非常に高いということを意味するからです。では、AIに多くの仕事が代替された社会ではどんなことが起こるでしょうか。労働市場は深刻な人手不足に陥っているのに、巷間には失業者や最低賃金の仕事を掛け持ちする人々が溢れている。結果、経済はAI恐慌の嵐に晒される…。残念なことに、それが私の思い描く未来予想図です。
実は、同じようなことはチャップリンの時代にも起こっています。ベルトコンベアの導入で工場がオートメーション化される一方、事務作業が増えホワイトカラーと呼ばれる新しい労働階級が生まれました。
でも、それは一度に起こったことではありません。タイムラグがありました。大学が大衆化し、ホワイトカラーが大量に生まれる前に、多くの工場労働者が仕事を失い、社会に失業者が溢れました。それが、20世紀初頭の世界大恐慌の遠因となりました。

その時代、ホワイトカラーという新しい労働需要があったのに、なぜ失業者が溢れたのか。答えは簡単です。工場労働者はホワイトカラーとして働く教育を受けておらず、新たな労働市場に吸収されなかったからです。
AIの登場によって、それと同じことが、今、世界で起ころうとしています。そうならないために、数学者として、今、できることは何か。それは、実現しそうにない夢のような未来予想図を喧伝することではなく、現実的に、今、起ころうとしていることを社会に伝えることだ。

日本の学校では長い間、テストや入試においては、覚えたものを再生する「記憶再生能力」を問うことが多かった。しかし、覚えたものを正確に再現する動画記録やボイスレコーダー的な機能は、もはや、すべてのスマホにアプリとしてついている。
「記憶再生能力」と対極にあるものが「感性」だ。境野勝悟氏は、かつて進学校の教師をしていた頃、東大に楽々と現役入学する生徒を何人も見て、「記憶再生能力」プラス「感性」イコール10、という方程式が成立することに気づいたという。つまり、ボイスレコーダー的記憶再生能力が8だとすれば、感性は2しかないということ。
読解力を身につけるには、感性の力が必要だ。感性とは、「相手の気持ちなれる」、「人の気持ちを感じとる」といった、喜怒哀楽を感じる力だ。AIに人間が勝つために必要なことは、AIにできないことを身につけなければならない。これからの時代は、ますます…人の気持ちを感じ取る「感性」を身につけることが必要だ。

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『「つながり」で売る!』

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藤村正宏

今、もっとも大事なこと。それは、世の中の変化を認識することです。世の中に流通する情報量が爆発的に多くなりました。そんな環境ですから、あなたの会社の販促物を見てもらえるというのは奇跡的なこと。あなたの会社の販促物もその膨大な情報の1つなのですから。

スマートフォンの普及が、人々の消費を変えました。スマホを使っている人は、場所も時間も選ばず、24時間365日インターネットにつながっている。だから、真夜中に商品が欲しくなっても、すぐに買い物ができる。実際の店舗で商品を見て、その売り場でスマホを使って値段の比較も瞬時にできる。品揃えが多いとか、価格が安いとか、そんなものはもはや「価値」ではありません。さらにスマホでゲームをしたり、音楽を聴いたリ、映画やドラマを観たり、娯楽の部分で活用している人も多い。あなたのお店にわざわざ行く時間、あなたのブログを見てもらう時間、あなたの会社の販促物を見てもらう時間は、確実にスマホに奪われています。

SNSの日常化で、人々はつながりやすくなり、友達や知り合いとのコミュニケーション時間が増えています。これが、マーケティング的に社会に影響を与えないわけがありません。好むと好まざるとにかかわらず、SNSを利用している人々の行動は、すべての企業活動に影響を与えます。さらに、SNSは、リアルのソーシャルに近づこうと加速度をつけて進化しています。もはや水道や電気のようなインフラに近づいている。いや、もうすでに完全にインフラ化している。Facebookやツイッター、インスタグラム、LINEなど、年代や性別を問わず、みんな普通に使いまくっていて、特別なものではなくなっています。

そういう環境で、今までのような新規客獲得を目的にしたマーケティングをやっていたら、なかなかうまくいかないのは当然のことです。従来のマーケティングは通用しなくなってきている。こんな状況下では、たくさんの人との「つながり」が一番重要になってきます。だから、買ってもらう前から、SNSでコミュニケーションすることが大事なのです。SNSで楽しみながら、関係性をつくり出し、深めていく。あなたを中心として、お客さまのコミュニティができあがったら、これほど強いことはありません。

そのためにどうしたらいいか。それは気前よく役立つ情報や興味深い情報を発信して、お客さまとのコミュニケーションをとって、共感を得ること。そうしたら、あなたやあなたの会社を中心とした「コミュニティ」ができあがります。古いビジネスでは「お客を囲い込む」という言葉をしょっちゅう使っている人がいましたが、もうそんなことを考えていると、知らず知らずのうちにお客さまから敬遠されます。囲い込みをしようとした途端、それを敏感に感じ取り、お客さまは遠ざかります。理想は、あなたの発信に共感してくれた人たちが自然に集まってくるコミュニティです。なんの規制もない、会員制でもない、出入り自由のコミュニティを、あなたのSNSを中心につくること。これが今の時代の繁盛の法則です。

SNSの情報発信においては、ケチな人の評判は悪い。自分の情報を、無料で、気前よく発信する人に人気が集まる。もちろん、もうすでに有名な人が発信する情報については、有料の場合もあるが、それはごく限られた人たちだけの話。
情報は出さなければ、入ってこない。先に与えるからこそ、自分の欲しいものが後から入ってくる。出し惜しみをしない人に運がやってくる。けち臭い人には運はやってこない。「SNS時代に繁盛するには」楽しみながらSNSを活用し、多くのつながりを得てることです。

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『「産業革命以前」の未来へ』

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野口悠紀雄

いま、世界のビジネスモデルは大転換しようとしている。これに伴って、組織のあり方や人々の働き方も大きく変わる。そうした変化を先導できる国や企業や個人が発展し、変化に対応できない国、企業、個人が遅れを取り、衰退する。大航海時代から産業革命を経て、現在にいたる長い歴史の流れをみる。

いまどき「大航海時代を振り返る」などと言うと、「なんたる時代錯誤」と思われるかもしれない。確かに、これは500年も前のことだ。しかし、世界は、その時と同じような大変化を迎えようとしている。それは、一言でいえば、産業革命以前の独立自営業の世界への「先祖がえり」だ。
産業革命以降続いてきた流れが、いま大きく転換しようとしているのである。産業革命以降のビジネスモデルの基本は、さまざまな工程を1つの企業の中に統合し、組織を大規模化することによって、効率化を図ろうとするものだった。
しかし、1990年代以降、新興国の工業化や情報・通信技術の進歩によって、この基本が変わりつつある。新しい経済において重要なのは、大組織の中で決まりきったことを効率的に実行することではなく、まったく新しいビジネスのフロンティアを見出すことだ。それに成功するかどうかが、これからの企業や個人のあり方に大きな影響を与える。

「産業革命によって垂直統合化・集権化・組織化が進展したが、新しい経済の最先端は、それ以前の時代の分権的ビジネスモデルへと先祖がえりしつつある」ということになる。
ただし、「大組織か、小組織か」ということについての先祖がえりは、まだ現実には生じていない。現在の社会において大組織がいまだに支配的であることは、否定できない。だが、経済活動の中心が産業革命前のような小組織や個人に移る萌芽はすでに見られる。人々の働き方においても、フリーランサーが増えつつある。『アメリカでは、組織を離れて働く「フリーランサー」が増えている。

情報技術が進歩した結果、仕事の進め方に関する自由度が高まり、1ヶ所に集まって仕事をする必要性が薄れたからだ。高度の専門家について、とくにこのことが言える。こうした仕事を斡旋するためのスマートフォンアプリもある。これまでフリーランスと言えば、農業や小売業などが主だった。最近の特徴は、それが高度な専門家に及んでいることだ。アメリカにおけるフリーランサーの数は、5730万人だ。これは、アメリカの労働人口の35.8%になる。このレポートは、2027年には、フリーランサーが8650万人で、50.9%と過半を占めるだろうと予測している。

ダニエル・ピンクは「フリーエージェント社会の到来…“雇われない生き方”は何を変えるか(ダイヤモンド社)」において、人々は、組織から離れ、独立自営業になり、肉屋と燭台職人の時代になるだろうとした。
これは、まさに、工場制工業出現以前の社会だ。それが現実のものになろうとしているのである』現在、働き方改革が声高に叫ばれている。今後、色々な改革が進むが、その中でフリーランスのことはあまり多く語られていない。しかし、これからの時代はフリーランスという働き方が、様々な職業で出現してくるはずだ。

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マーケティングのレジェンド7マイケル・マスターソン

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年商10億円企業を10社以上立ち上げたスーパー起業家

年商1億までは、〇〇だけすれば良い。と言った男がいた。彼が立ち上げた事業はこれまで、・2社が年商100億以上の会社に…・2社が年商50億の会社に…・10社以上が年商10億を超えてる…という、ハンパじゃない実績を持つスーパー起業家。その男の名前は、マイケル・マスターソン。
1社だけでも年商10億を超えるのが難しい中で、それを何度も成功させている彼は、「秘密」を知っていると言っても過言ではないだろう。そんな彼が、「年商1億を超えるまでは〇〇が最も重要で、まずはそれに集中しろ」と言っている。

ちなみに、彼はビジネスを4つのステージに分けていて、それぞれのステージで最も重要なことを教えてくれている。それぞれ、ざっくり言うとこんな感じになる。
・年商0~1億までは「〇〇〇〇」
・年商1~10億では「新商品の開発・販売」
・年商10~50億では「組織構築・人材採用」
・年商50~100億以上は「現場から離れる」
もちろん、年商規模が大きくなればなるほど、やることは増えてこんな単純な話にはならない。でも、最初のステージ、つまり年商1億円までのステージでは、これがとっても大事なガイドラインになる。言ってしまえば、これを知らずにビジネスを始めるのは、地図を持たずに旅をするのと同じ。目的地が全く見えないので、その場その場の感覚で右に行くか左に行くかを決めることになる。「目的地にたどり着けるのか」という不安をずっと抱えながら、何を信じたら良いのかも分からずに進んでいかないといけない…。そして大抵の場合、ゴールにたどり着く前に、ガス欠で万事休すとなる。

さて。じゃあ、年商1億円に行くまでは何をすれば良いのか?彼が作ったガイドラインには、何と書かれているのか?答えはとってもシンプル。
一見当たり前のように感じるかも知れないが、彼は、このガイドラインを使って、10社以上の起業に成功している。それは…「商品の販売」それしかない。これこそが、年商1億円に到達するまでにやるべき最も重要な事だと、彼は言っている。

商品を販売せずに事業を継続的に維持することは出来ない。お金が生まれるのは、商品やサービスを販売した時で、それ以外にはない。良い商品を作った時でも、綺麗なホームページを作った時でも、優れたアイディアを思いついた時でもない。
唯一、商品やサービスを売った時だけ、お金が生まれる。逆に言えば、商品を売って、お金が出来れば、そのお金で商品改善することも出来るし、広告費に投資してもっとお客さんを獲得することも出来る。次の商品を作ることだって出来る。
この話をすると、たまに「商品を売るためには、まずは良い商品を作らないといけない。だから良い商品を作ることが重要だ」と言う人がいるが、彼に言わせると、それは順番が違う。当然「良い商品を作ること」は、とっても重要な目標。でも、良い商品か悪い商品かを判断するのは「お客さん」であって、作り手の僕たちではない。つまり、お客さんに商品を売って、フィードバックをもらわないと、良い商品か悪い商品かを判断することも出来ないってこと。

極端な話、そこそこの出来の商品だったとしても、売って、お客さんからのフィードバックをもらえば、そこから改善すれば良い。売れると分かったら、それをもっとよくして、さらに売れるようにすればいい。
大事なのは順番で、「まずは売ること」。そして、そこから「商品の改善」なり、「お客さんのサポート」なりを整えていけばいい。『年商1億までは「商品の販売」にフォーカスせよ』

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マーケティングのレジェンド6 ゲイリー・ハルバート 

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伝説のセールスライター

オレがたった1つだけ欲しいもの、それは…腹を空かした群衆だよ!この話は、90%の社長が失敗する最大の理由なので、注意して読んでほしい。この話は、ゲイリー・ハルバートという今は亡き、世界で最高のセールスライターと言われた男のセミナーでの話。

セミナーでゲイリーは参加者にこんな質問をした。「もし、オレとあんたらがハンバーガー屋を始めたとする。それで、誰が一番売れるか競争したとする。そしたら、あんたは、その競争に勝つためにどんな”条件”が欲しい?」答えはバラバラだった。「隠し味に使う秘密のソースが欲しい」「最高のハンバーガーを作るために最高の牛肉が必要だ」などなど、中には「最高の場所」と言った者もいた。

ゲイリーはこう答えた。OK。あんたたちにその条件を全部くれてやろう。全部の有利な条件をあんた達にやった所で、オレはたった1つだけ欲しいものがある。それさえあれば、オレはあんた達全員を打ち負かす事ができるぜ。一体、何が欲しいんだ?参加者は聞いた。
オレがたった1つだけ欲しいもの。それは…・・腹を空かした群衆だよ!

考えてみてほしい。参加者のほとんどは、商品をいかに素晴らしくするか?という所に意識がいっていた。これは、ほとんどの社長、起業家が失敗する原因の最大のもの。自分の商品のことばかり考えていて、顧客や見込み客のことが見えてない。「知ってさえもらえれば、いい商品だから買ってもらえるんです」というような言葉を聞いたことがないだろうか?これこそ、商品中心思考の現れ。今の時代、”知ってもらう事”の方が、”いい商品を作る事”よりもはるかに難しい。もちろん、参加者の中には”場所”と答える者もいた。だけど、それも自分のビジネスの事ばかり。

いいビジネス、いい商品を作れば、お客は自然と寄ってくる。これはとても危険な考え方だ。この質問にあなたはどう答えただろうか?ビジネスにおいて、最もお金を生み出す考えは、いい商品を作ろうとする考えではない。どんなにいい商品を持っていても、完璧なカスタマーサポートをしていても、効率的に業務を処理し、素晴らしいマネジメントをしていたとしても、お客がいなければ、、、すべてが無駄になる。
大切なのは「腹を空かした群衆」が欲しがる商品をきちんと「売る」こと。いい商品を持っていたとしても、自然とお客が寄ってくるなんてことはない。だから、いい商品をつくろうとするよりも、その商品を「売ること」が、ビジネスで成功することの第一歩になる

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マーケティングのレジェンド5 ダン・S・ケネディ

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DRMの世界的権威・億万長者メーカー

三流は売上を上げるために、商品を売る一流は顧客を獲得するために、売上を上げる
かつてダン・ケネディは、僕たちにこう教えてくれた。このたった1つの教えが、世界を変えた。

この教えを自分のものにするためにはまず、この話を理解する必要がある。「資産 」と「収入」たいていの人は「収入」を追い求める。売上がいくらあがった、利益がいくら残った。今月の売上はいくらだった、先月の売上はいくらだった、、、このキャンペーンはどれくらい売れた、、、などなど・・・収入にフォーカスしている人は、収入を得る事で喜びを感じてそれがすごいと思っている。
たとえば、年収いくら稼いだ、みたいな事を考える人たちだ。しかしそういう人たちはたいてい、何年か後には姿を消している。なぜか?
答えは簡単だ。収入ばかりに気を取られているので、資産が育っていないからだ。もっと端的に言えば、目の前の金ばかりに目がいっていて、ビジネスの構築ができてないからだ。 

収入はなくなる。あっと言うまになくなる。目の前に1億円の現金があったとしても、その収入を使い果たすのは、驚くほど簡単だ。あっと言う間になくなってしまう。一方、資産は減らない。資産は収入を生み続けるが、一度使ったらなくなる、、、というようなものではない。たとえばあなたがマンションを一棟持っているとしよう。マンションから家賃収入が入る。今年たくさん入ったからと言って来年にはなくなってる、、、なんて事はない。毎年、毎年、資産は収入を生み続ける。もちろん、良いときもあれば悪いときもある。しかし収入と違い、資産は継続的だ。
では、、、社長にとって収入を生み出す最大の「資産」は何か?それは間違いなく「顧客」である。顧客リストである。もっと言えば、「顧客との関係性」絆である。関係のできた顧客がたくさんいれば、その資産は、毎年、毎年、ずっとずっとずーーーーーっと収入を生み続けてくれる。

収入ではなく、資産にフォーカスするということは、今月いくら売れた、このキャンペーンでいくら儲かった、、、という考えではなく、今月は何人の新規客を手に入れた、このキャンペーンで新規客が何人入った、リードから顧客になった、顧客と何人接触した、、、こんな事に注意するという事ではないだろうか。

ダン・ケネディにこのコンセプトを学んでなかったら、きっと僕も顧客との関係性などよりも、目の前の収入ばかりを追いかけて事業は発展しなかっただろう。というのも、実際、ダイレクト出版を創業したときに、最初に売った商品は、かなり売れた。Eブックだったので粗利100%の商品で、3000万円くらい売れた。当時の僕にとっては、ちょースゲー金額だ。
ケネディにこの話を教えてもらってなかったら、やったー3000万円げっとぉー。豪遊だぜぇ!なんてなってたかもしれない。

しかし、目的は将来に向けて資産を作ること、つまり顧客リストを作ることだったので、利益として残った3000万円は、全て広告費として突っ込んで、一銭も残らなかった。その代わり、3000人の顧客リストが手に入った。現実問題として、利益を広告費に突っ込んだから3000万円売れた。
もし、早い段階で利益を確保していたら、3000万円も売れない、よくて、500万とかいうところだろう。そうすると、3000人の顧客リストは手に入らなかった。

創業当初はこんな事を繰り返していたので売上は急激に伸びた。確か目は2億4000万円、2年目で7億円くらい、3年目で10億円を突破したはず。。。多くの会社は年商1億円いかず、そのうちのほとんどは10億円いかない事を考えると、2~3年でこの成果はそれなりじゃないかと我ながら思う。
しかし、ほとんどの人が知らない重要な点は、1年目2年目には、ほぼ一切利益が出ていないことだ。当たり前である。利益なんか最初から出す必要はない。最初は資産形成が一番だ。利益を全て投資につぎ込み、資産をつくらなければいけない今、ウチのビジネスはそれなりに安定して成長してくれているが、全てはこの「資産と収入」の考え方から来ている。

何が資産で何が収入なのか?今でも考える。そして、資産を大切にしなければいけない、顧客との関係性を大切に育んでいかなければいけないという考えが、全ての原点になっている。この考え方がハマれば、きっとあなたのビジネスも大きく成長するだろう。ぜひ一度見てみてほしい。そして、考えてみてほしい。自分は資産を大切にしてるか?それとも収入を追いかけているのか?

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マーケティングのレジェンド4 

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ヘンリー・フォード 

自動車会社「フォード」の創設者もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう きっと、あなたのようにマーケティングを勉強している方なら「お客さんの声を聞こう」というのは、耳にタコが出来るほど聞いてきたと思う。
もちろん、お客さんの声を聞くのはとっても重要なこと。「答えは顧客のみぞ知る」という言葉にある通り、いくら社内で云々悩んでいても時間の無駄で、常に顧客と会って話を聞くことが重要だ。

ところが、この言葉には、大きな落とし穴があることも知っておかないといけない。かの昔、「自動車王」と呼ばれたヘンリー・フォードは、こんなことを言った。もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えていただろう
まだ自動車が世に普及していなかった時代。移動手段が馬だった時代。その時代に、お客さんに欲しいものを聞いても、「自動車」という言葉は出なかったと。これがまさに「顧客の声」の大きな落とし穴。
多くの社長・経営者が、お客さんに「どんな商品が欲しいか」ということを聞いてしまう。そして、お客さんが「もっと速い馬が欲しい」と言えば、速い馬を提供しようとする。
でも、お気づきの通り、お客さんは「速い馬」が欲しいわけじゃない。そうじゃなくて「もっと速く移動したい」という願望があるだけなんだ。

要するに、どんな商品が欲しいかなんてことは、お客さんだって分からないってこと。だから、お客さんに「どんな商品が欲しいか」なんて聞くことはナンセンス。じゃあ、何をお客さんに聞けば良いのか?って話なんだけど…きっと、あなたならもうお分かりだろう。
そう。困ってることや、解決したい問題を聞けばいい。「今、どんなことに困っていますか?」「今すぐ解決したい悩みはなんですか?」そう聞けばいい。お客さんは自分の悩みを解決する方法は分からないけど、自分の悩みはよく分かっている。自分が困っていることはよく分かっている。

僕らがやることは、お客さんに「悩み」や「困ってること」を聞いて、解決策を教えてあげること。これを間違えちゃいけない。まとめると…お客さんの声を聞くことは大事なんだけど、ポイントは、お客さんの「悩み」や「困ってること」を聞くってこと。そして、その問題の解決策として、商品を提供するようにすれば、きっとあなたの商品の売上は、グンと上がるだろう

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マーケティングのレジェンド3

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 デール・カーネギー

“私はイチゴクリームが大好物だが、魚は、どういうわけかミミズが大好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える。”大ベストセラー『人を動かす』の著者、デール・カーネギーは、かつてこう言った。

これは、マーケティングの基本中の基本だけど、つい忘れてしまいがちなとっても重要な原則。特に、良い商品や良いサービスを扱っている人が、この罠にハマってしまう。
ちなみに…「マーケティング」は、とても複雑な概念なので、分かりやすく理解するために、しばし「魚釣り」に例えられる。お客さんが魚で、海が競合や市場。釣り人が僕たち売り手で、魚を釣る餌が商品。不思議なことに、こうやって例えると、今までマーケティングというぼんやりしていたイメージが、具体的な絵になる。そうすると、行動のアイディアも湧いてきやすくなる。

さて。この絵を頭に入れて、もう一度最初の言葉をじっくり読んでみる…
“私はイチゴクリームが大好物だが、魚は、どういうわけかミミズが大好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える。”どうだろう?きっと、最初に読んだ時よりもすっと頭に入ってきたはず。

かくして、僕ら事業をやっている身からすると、自分の商品やサービスに愛着が湧いてくるもの。もちろん、それ自体が悪いことじゃない。でも、気をつけておかないと、自分の商品やサービスに惚れ込みすぎて、お客さんが見えなくなってしまう。
カーネギーの例えを借りると、イチゴクリームに惚れ込みすぎて「魚も絶対イチゴクリームが好きだ。だってこんなに美味しいんだもん!」と思い込んでしまう。でも、イチゴクリームで魚は釣れない。なんとも馬鹿らしい話だが、現実の世界では、これと同じような現象をよく見かける。

「これは売れる!」と思って出した新商品が、全く売れなかった…
世の中には、こうした『売り手の思い込み』で作られた商品の残骸たちが、山ほど転がっている。お客さんが見えていない証拠だろう。これに関して、ウォルト・ディズニーも同じことを言っている。“自分たちのために商品をつくってはいけません。人々が求めているものを知って、人々のために商品をつくりなさい” と。自分たちが売りたいものじゃなくて、お客さんが欲しいものを売ろう

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『極上の孤独』

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下重暁子

日本はこれから、高齢化とライフスタイルの変化に伴って、死別・離婚・生涯未婚の数が増えると思われますが、そこで問題となるのが「孤独」です。孤独は、健康や治安、生産性にもつながる問題なので、本来社会として放っておけない問題ですが、なぜかこの国はそれを放置しているため、個人が何とか対応しなければならない状況になっています。

一人の時間を孤独だと捉えず、自分と対面する時間だと思えば、汲めども尽きぬ、ほんとうの自分を知ることになる。自分はどう考えているのか、何がしたくて何をすべきか、何を選べばいいか、生き方が自ずと見えてくる孤独がいやだからといって、表面的に他人に合わせて一緒にいることに意味があるのだろうか

仏教では、悩みの原因となる対人関係から距離を置くことをすすめている
淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である

人と群れる、人の真似をする、仲間外れになることを恐れる、物事に執着する……。そんなことを続けていると、あっという間に「個」が失われていく
他人とのコミュニケーションの手段が増えれば増えるほど、淋しさは増すのだ

返事が来ない時の不安。それが来た時の安堵感。スマホという機器に自分がふりまわされるのが嫌だ。たかが人間の考え出した機器に自分の大切な一生を邪魔されてなるものか

友達や知人など少ないにこしたことはない。そのかわり、ほんとうに信頼できる友を持つこと人間関係は、あくまで一対一。それが鉄則である

自分を省み、恥を知り、自分に恥じない生き方をする中から、誇りが生まれる。それがその人の存在を作っていく。そして、冒すことの出来ない品になる。いつもいつも外へばかり目が向いていると、誇りも恥も生まれては来ない

喝采に孤独はつきものである。孤独に耐えてすっくと立つ姿が、人々の喝采を受けるのである
大きな決断をする前に人に相談するな

期待は自分にするべきだと、私は常々いっている。自分に期待してうまくいかなくても、結果は自分に返ってくるだけ。次へ生かすことが出来る。他人(家族も含めて他の人)に期待したら、うまくいかない結果はその人のせいであって、後に残るのは不満と愚痴だけである。他人に期待するひまがあったら、自分に期待するべきである

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マーケティングのレジェンド2 ピーター・ドラッカー

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経営の神様・現代経営学の発明者

「マーケティングとイノベーション、それ以外は全部コスト」ドラッカーはかつて、こう言った。
正確に言うと、「企業の目的は顧客の創造である。したがって、企業は二つの、ただ二つだけの企業家的な機能をもつ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。他のものはすべてコストである」

マーケティングって広い概念だから、難しいんだけど、小さな会社にしてみたら、要するに、集客と販売だと考えていい。イノベーションも、すごく抽象的な概念なので、難しいんだが、これも誤解を承知で単純化すれば、商品のイノベーションだと考えていい。こういう抽象概念は、よく分からなくなって行動につながらないよりは、自分の中で単純化して行動につなげた方が有益だ。

さて、これ以外は全てコストって言うんだからね。どういう意味って話なんだけど、こういう事を問いかけてみるといいのかもしれないね。集客・販売と、商品をより良くすること。が収益を生む仕事で、それに集中するために他の全ての業務があると。だとすれば、、
・人の管理とかで時間つかってないよね?
・社内の問題で時間つかってないよね?
・会議ばっかりで時間つかってないよね?
・それで仕事してるとか思ってないよね?などなど(笑)。

経営者にとって、最も重要な仕事がマーケティングとイノベーションなら、毎日、それに使う時間が、最大でなければいけないよね?よくある間違いは、人の管理とか、モノの管理、スケジュールの管理とかを仕事だと思っちゃうところ。管理なんか、いくらやっても売上伸びないからね。もちろん、それらが不要だとは言わない。だけども、そういう事だけやってたら会社は潰れる。

ちなみにマーケティングとイノベーションの二つでも、ドラッカーは最初にマーケティングの方を挙げている。小さな会社の社長の仕事は、マーケティング。要するに集客と販売。あなたは、毎日、どれくらいの時間を、マーケティングに費やしてるだろうか?チェックしてみよう。
きっと、あまり時間を使ってない人も多いと思う。それなら、毎朝、仕事に行く前の1時間だけでもいい。集客のこと、販売のこと、マーケティングの仕事をやるようにしよう。それで、きっと業績は良くなる

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