ピョートル・フェリクス・グジバチ

これからの時代をリードするのは、もっと主体的に動き、

学び続け、成長し続ける人です。

ゼロから新しい価値を生み出し、自分にしかできない

仕事をつくり出し、

「社会にインパクトを与えるような仕事をする」という

大きなミッションと情熱を持つ人です。

ここでいうインパクトとは、同じ時間で生み出す

価値が大きいことをいいます。

「インパクが大きい仕事をする」ときに大切なのは、

あれもこれもこなそうとするのではなく

「ムダを捨てること」です。

それは作業をがんばることではなく、

むしろがんばらないことです。

がんばって手を動かす前に、落ち着いて頭を整理しましょう。

頭に余裕がなければ、新しいアイデアや深い思考はできません。

求めるインパクトを得るために、

不要なものを「捨てる」決断が必要になるのです。

ときには、思い切ってパソコンから離れて

ボーッと空を眺めるほうがいいこともあります。

新しい価値というものは、

いつでも「余裕のある頭」から生まれます。

僕が以前働いていたグーグルは、

常に「10X(テンエックス)」、

つまり「今の10倍の成果をあげよう」としている企業でした。

1割、2割の生産性アップではなく、いきなり10倍なのです。

それが絵に描いた餅に終わらなかったのは、

グーグルの社員たちが、誰よりも効率的に、

つまり「楽に」働けるよう、工夫をこらしていたからです。

それも、作業を1分1秒短縮するといった

レベルの工夫ではありません。

10倍の飛躍を目指すからには、

過去の延長線上の発想では全く足りません。

仕事の仕方そのものを見直す必要があるのです。

その結果としてグーグルの急成長と、

世界にもたらしているインパクトの大きさは、

まさに劇的なものです。

グーグルは、1998年にラリー・ペイジと

セルゲイ・ブリンの手によって創業されました。

それからわずか20年足らずのうちに、

企業価値は15兆円を超えました。

年間の生産性は、従業員ひとりあたり1259万円。

ちなみに同じ計算をすると、

日本の大手企業であるパナソニックの生産性は300万円、

日立製作所は311万円です。

がんばらず、不要なものは捨てて効率よく働いて、

4倍もの生産性。

「捨てる」は、これほどの生産性を実現するための、

カギとなるものにほかなりません。

不要な仕事を捨て、やるべき仕事にフォーカスできれば、

誰でもグーグルのように「世界にインパクトを与える」

仕事ができるのです。

そもそも、ただ楽になっただけでは「つまらない」上に、

仕事に集中できず、したがって、生産性も発揮できません。

先ほど、グーグルで働く人たちはがんばらないのに

生産性が高いのは

ごくシンプルに「集中しているから」です。

心理学でいう「フロー状態」に居る。

趣味でも仕事でも、時間を忘れてしまうほど

何かに没頭しているときに、

しばしば生じる精神状態のことです。

フローの状態に入ると、最高のパフォーマンスを発揮できる

と同時に、心にも余裕ができ、充実を感じられます。

どんな難しい課題も解決できるという自信が生まれます。

同じことはビジネスパーソンにも起こります。

職場に「あの人はいつでもエネルギッシュに動き回っていて、

まるで疲れ知らずだ」という人がいたら

その人は、フロー状態に入っている可能性が高いといえます。

フローにどれほどの効果があるか

●創造性・課題解決能力が4倍になる

●新しいスキルの学習スピードが2倍になる

●モチベーションを高める5つの脳内物質

(ノルアドレナリン、ドーパミン、エンドルフィン、

アナンダミド、オキシトシン)が放出される

●痛みや疲労を感じなくなる

これほどに、フローの威力は絶大です。

しかも、誰でも望めばフロー状態に入ることができるのです。

これを仕事に応用できれば、疲れずに短時間で、

高いアウトプットを得られるのは間違いありません。

スティーブン・コトラー教授にいると、

現実的には、平均的なビジネスパーソンだと

8時間労働のうち30分、つまり1日のうち5%しか

フロー状態に入れないと言われています。

それ以外の時間は集中できず、

なんだかダラダラしてしまうというわけです。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より