美術鑑賞で、大事なことは、なぜその作品
あるいは彼らが有名になったのか、という意味の部分。
これからアート投資をするとしたら、
どんな新たな価値をもたらすことになるのか、
という視点が不可欠。
『アートは資本主義の行方を予言する』
宗教画は識字率の低かった当時、
文字の読めない人々にキリスト教の教えを伝えるため
描かれたもので、いわば“見る聖書”だった。
そのパトロンは当然、教会だ。
イタリア・フランス・スペインといった
カトリック世界では
「見る聖書」だった宗教美術を、
より劇的に表現することで
人々の心に訴えていこうとする気運が高まった。
こうして、ルネサンスに代わり、
西洋美術の新たな潮流になるのがバロック美術だ。
当時ヨーロッパ最大の貿易都市となった
アムステルダムを擁するオランダでは、
富を持った裕福な市民階級の邸宅の壁を飾る
肖像画や風景画が描かれるようになった。
中でも人気を呼んだのが、一般市民の日常を描いた風俗画だ。
寡作と謎めいた生い立ちで知られるフェルメールの作品は、
いずれも静けさの中に佇む市民たちを
とらえている点から、
まさにこの時代の代表的な作家といえる。
《牛乳を注ぐ女》の大きさは、45.5×41センチほどで、
それほど大きなキャンバスに描かれた作品ではない。
フェルメールの絵は、それまでのヨーロッパ絵画のように
教会や宮殿ではなく、
市民の家に飾られることを想定して描かれたからだ。
色彩分割法とは、太陽の光を構成する
七色のスペクトルを重視し、
キャンバスにその七色を混ぜずに、
並べて描いていく手法のこと。
たとえば青色の点と黄色の点を並べてキャンバスに置いて、
離れた場所から見た場合、
私たちの網膜はそれを緑色と認識する。
この現象を、絵画的手法として考え出した。
19世紀半ば、アメリカでチューブ入りの絵具が
考案されたことで、
屋外で絵筆を握れるようになった。
屋外で光を描いた印象派も、
チューブ入りの絵具が考案されていなければ現れなかった。
ゴッホがそれまでの印象派と最も異なるのは、
色彩を光の表現だけでなく、
感情を表現するものと考えたこと。
マティスは明るい色と暗い色を
同時に強調して使うことにより、
夫人の印象やマティス自身が感じた夫人の内面を
表現している。
色彩の革命を起こしたマティスと
形の革命を起こしたピカソは、
ともにアフリカの原始美術、彫刻やマスクなどから
多大な影響を受けていた。
デュシャン「泉」
これはレディメイド作品であり、
「ただ一つだけのハンドメイドにこそ価値があり、
美こそ善である」といった、
美術界の既成概念を打ち破るためだった。
一世を風靡した芸術家たちの試みを見ていると、
アートの歴史はイノベーションの歴史と理解できる。
エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

