新井紀子、国立情報学研究所教授
☆ロボットは東大に入れるかプロジェクト
ロボットは、偏差値57.1まで上げたが、
東大合格の偏差値の壁は越えられなかった。
その壁は何か。
教科別に見ると、AIは数学や世界史など
知識量で応えるものは得意だが、
国語や英語などの文章題は苦手という結果が出た。
そもそもコンピューターは、蓄積したデータから
検索・計算して答えを出す。
あくまでも、計算機なのである。
ゆえに、言葉や文章の意味を理解することはできない。
つまり、AIの弱点は読解力である。
ところが、中学・高校生の読解力テストで
高校生の半数以上が文章をきちんと読めず、
教科書の意味を理解していない事が分かった。
AI研究が現代社会の人間の弱点を
あぶりだした事は、皮肉である。