大江戸商い白書

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山室恭子

江戸の商人たちは、株と呼ばれる営業権を
子孫に相続させるか、他人に売るかして営業を継続させた。

現代の同族企業では、
親族に会社を継がせるのが一般的だが、
江戸時代は違った。
相続は1割にも満たず、譲渡が5割を占めた。

「商才の無い子に、無理に後を継がせるよりは、
商才のある他人に、すっぱり金銭譲渡してしまった方が
結局は、子供の為ににもなる。」という
徹底して合理的な姿が浮かび上がる。

新陳代謝も激しく、
「売れ行き不振閉店した店に、
翌日は、もう新しい暖簾が翻る」
そんな完全競争市場の厳しい現実も、
背景にはあった。

江戸時代の商人の方が、
柔軟で進んだ考えを持っていたのですね。
今の日本人は、やっとM&Aで追いつこうとしている。
うちは、結構進んでいたんだなぁと自負する
エンジンオイル、OEMの櫻製油所でした。

 

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