平山真也
ディッキーズがどんなブランドであるべきなのかを明確にし、
それを守ること。
社員の貢献にしっかりと報いること。
お客様の目線に立って魅力的な店舗をつくること。……
しかし実際は、このような一見当たり前のことが
できていない会社がとても多い。
アパレル企業が50%セールなどを乱発するのは、
おかしな慣行の一例。
過剰な安売りによって
ブランドの価値をわざわざ損なっているし、
あまりにセールが多いと、
元の値段で買った消費者はだまされたような
気になる。
1990年に約15兆円あった市場規模は2010年には
約10兆円になり、以後横ばいを続けている。
その一方で衣料品の供給量は、
同じ期間に約20億点から約40億点へと倍増した。
市場規模が縮小しているのに、
供給する商品の点数は大幅に増加している。
異常な供給過剰だから当然、売れ残りの在庫の山ができる。
それを安く買いたたいて売りさばく業者が現れ、
ブランド価値も損なわれていく。
実は、アパレルにも成長している市場がある。
まずわかりやすいのは海外。
ローランド・ベルガーの予測によれば、
世界のアパレル市場の規模は2015年の約150兆円から、
2025年には約300兆円に倍増すると見込まれている。
アパレルショップで働く人は、
ほとんどが、服が好き、ファッションが好きで、
その仕事を選んだ若者たち。
本来、アパレル業界がもっとも大切にしなければならない
人たちだ。
多くのアパレル企業は、そんな若者たちを低賃金でこき使い、
販売不振の責任を押し付け、疲弊させている。
そもそも、人を低賃金で働かせることで
利益を上げる経営者は無能
成長をあきらめ、貧しくなることを受け入れていたら、
心も貧しくなる。
生活を楽しむ心、良いものにわくわくする心があれば、
成長を目指して頑張れる。
「仮想SPA」という考え方
小売店をチームの一員ととらえて、在庫データや他店での
販売状況を共有し、
店によって売れる商品に偏りが見られるなら
余剰在庫を引き取って入れ替えるなど、柔軟に対応する。
小売店に卸して終わり、後は知らない、という卸売ではなく、
小売店をパートナーととらえて
そのビジネスの成功をサポートする
未来がわからないからこそ、作り手の「思い」が大切
■実効性あるビジョンの3つの要件
1.実現を思い描けること
2.従業員がわくわくできること
3.数字に落とし込めること
「成長は不要」だなんて無責任な意見に耳を貸すな
エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

