渡部清二・東洋経済新報社

単なる四季報の読み方ではなく、自身の足で稼いだ情報とミックスして見えてきた、大化け株の発掘法

「テンバガー(10倍上がる株)を見つけるには、まずは自分の家の近くから始めることだ。裏庭になければ、商店街や、職場である」これは、株式投資家のためのバイブルで、不朽の名著とされる『ピーター・リンチの株で勝つ』(ダイヤモンド社)にある一節だ

四季報読破をしていて、シートゥーネットワークを発見した。同社は、加工食品のディスカウントストア「つるかめ」を展開していたが、安売りを実現するために、例えばマヨネーズはトップブランドの「キユーピー」(2809)ではなく、値段は安いが味はたしかな「ケンコーマヨネーズ」(2915)を置いていた。ユニークな品ぞろえで差別化を図っていた点からも、この銘柄が“光って”見えた私は、証券セールスとして顧客に幅広くおすすめした。その結果、どうなったか。なんと株価は1年ちょっとで20倍以上に大化けしたのだ

☆注意してみている「気づき」のポイント
(1)世の中や会社が大きく転換するようなコメント
(2)突然伸び出す売上高などの業績
(3)チャートの転換

前回開催時、オリンピックにまったく関係なさそうなのに、大きく株価を上げた銘柄は何か。例えば国会議事堂に赤じゅうたんを納入する繊維企業、住江織物(3501)。そしてもう1社が、当時の四季報の会社「特色」欄に「創業明治42年の古い繊維機械メーカー」と書かれていた津田駒工業(6217)だ。株価上昇率を比べれば、住江織物は10倍、津田駒工業は18倍と突出して高いつまり、膨大な「畳」市場が、「フローリング」や「カーペット」に置き替わっていく時期だったのだ

時価総額を決めるのは事業のポテンシャル

今期に過去最高純益を更新する(予定の)企業は、当然ながら、株価も過去最高値を更新する可能性が高い

☆10倍株探しの4つのポイント
1.成長性を示す「増収率」が高い(20%以上)
2.稼ぐ力を示す「営業利益率」が高い(10%以上)
3.オーナー経営者で筆頭株主4.
上場5年以内売るタイミングは、そのストーリーが崩れたときだ

将来、「中興の祖」になり得る人物が率いている会社に注目

低位株は「テンバガー」(10倍株)の可能性を秘めている

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