『東大読書』

Pocket

西岡壱誠

これは「読書術」ではなく、「知的態度」。
どんな態度で読書に臨むか、どんな問題意識を持てばいいのか、何をどう疑えばいいのか、どうすれば知識が知恵に変わるのか…。東大合格するカギとなった「『読む力』と『地頭力』を身につける読み方」を紹介。

東大生が文章を素速く、かつ正しく読解できるのは、「読む力」が優れているのではなく、「文章の外からヒントを得る力」があるから
自分がその本から何を学ぶのか目的をはっきりさせる目標を自分の近くに設定してしまったら、絶対にその先に行き着くことはできません。
「ちょっと分かるようになる」と設定したら、「ちょっと分かるように」しかなれないんです。本当はちょっとどころではなく分かるようになれるかもしれないのに、「ちょっと」で終わってしまう。
目標を高く持つというのはどんなことにおいても大切なことです。事実、東大生の多くは「逆算」という言葉をよく使います。まずは目標をできるだけ高く、遠くに設定して、それから、そこに行き着くための手段を考えるのです

「記者」になったつもりで読むと「記憶」も「理解」も深まる

全部「無色透明」の事実ばかりの文章よりも、感情で「色」がついていたほうが理解しやすい

「情報」は、「知識」にしないといけません。そしてそのためには、情報に対して質問を持ち、「西岡君というのはこの人なんだ!」「こういう人なんだ!」「カッコいいというのは、これを指して言っているんだ!」「こういうデータがあるんだ!」と自分が抱いた質問に対しての回答を出すというプロセスが必要なんです。
その情報がどういう意味で、どういうデータに立脚した情報で、何の意味があるのか。そういったことを吟味して考える過程があってはじめて、「情報」を「知識」に変えることができるのです

「質問」は著者が想定しているものですが、「疑問」はそれを想定していない分、本の内容を飛び越えることができます

納得できなかったものすべてを調べる「整理する」というのは、「骨と身を分離させる」ということです。
魚を食べようと思ったら、骨と身をきちんと分離させて、身の部分を食べ、骨を残しますよね? 同じように、例示や論拠を整理して「身」を食べ、著者が本当に言いたいことである「骨」を綺麗に残す必要があるのです。そして、「ちゃんと骨が残っているのかどうか?」を確認するために必要なのが「要約」です

「比較」が行われる場合、9割は「片方が著者の言いたいこと」

複数の本を読んでいく中で、議論が分かれる点、「交錯ポイント」を探す
本の中に、疑わしいことってたくさんあるのです
実は多くの議論というのは、そもそも「言葉の定義」自体が違っていることが多い

エンシンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾

Pocket