『上司力を鍛える』

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究和エンタープライズコンコード・人事コンサルタント、井上 健一郎

■上司がすべきこと、するべきじゃないこと人材育成のステップ。
まずは【教える】。やるべきことができるよう「こうしなさい」って、教える。一通りできるようになったら自分で考えて、コツを掴めるよう
【導く】。「どうしたらいいと思う?」と問いかけながらです。
そして、最後が【任せる】。よく、一人前にならなきゃ任せられないというけれど部分的に任せるでもいいんです。部分的でもいいから上司が【任せる】と言った瞬間、その仕事は任された人のものになって思考するようになるんです。
任せた仕事に対して絶対にやっちゃいけないのが求めたレベルに達していないからといって「ここがダメだ」と細かく分析すること。これはクリエイティブじゃなくてコントロールの世界になっちゃいますから。だからこそ【フィードバック】が重要なんです。

■仕事の結果をどうフィードバックする?
任せた仕事に対しての結果が上司にとっては物足りないものだったら?
目標設定や考え方が誤っていなければまずは【認める】こと。その上で「どうだったと思う?」「もうちょっと工夫できた気がしない?」と、任せた後、また【導く】んです。ク
リエイティブな人材は【教える】【導く】【任せる】を循環させながら育てていきます。そこで!大事になるのが【上司力】。
上司「うちの会社としてはもうちょっと質をあげたいと思うけどどう思う?」
部下「思っていたほど、成果に繋がりませんでした」
上司「何でだと思う?」
部下「お客さんのかゆいところに手が届いてないです
」上司「それってどこだろうね?」
終始【導く】問いかけをすることが大切。頭がぐるぐる動いている状態をつくってあげるんです。それでも、部下から答えが導き出せなかったら「僕の経験だとこの辺りがポイントかもよ」ってヒントを出すくらいは言ってもOK。
「僕だったらこうする」と言うのはコントロールの世界だから、アウトです。なぜなら本人に腹落ち感がないと、結局「言われたからやった」だけになるから。

■【上司力】はどう鍛える?!
究極を言うと導くのが上手な上司は決め手となる言葉を持っています。私がお世話になった上司は「面白いのか、これ?」でした。
企画とかを確認してもらうときにそう言って一言だけ。
またある人は「他にないんだろ?」だった。そう言われると「ないことはないんですけど」とか言っちゃうんですよね…つまり、一言でフィードバックしているんです。
もちろん、「一言」で返すには【上司力】も鍛えなければなりません。問いかけて、問いかけて問いかけざるを得ないという訓練をマネジメント教育で行うといいですね。

30代、40代の仕事人黄金期、この実行力のいちばん高い時期にスーパースターをつくるには20代のうちから創造性を育む準備をしておかなければならない。

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