『苦手なことに挑戦する』

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斎藤一人 

人の魅力って、その人が限界を超えたときに出てくるんです。しゃべるのが苦手な人が一生懸命しゃべってると、人に大きな感動を与えるものなんです。だから、「私は話が下手だからダメ」じゃない。

一番ダメなのは、「話が下手だからやらない」なんです。苦手なことに挑戦している姿は、すてきなんです。みんなにすてきに映るものなんです。
信ちゃんは性格もすてきなんです。だけど、一生懸命やる姿が、もっとすてきなんだよね。本が大の苦手だった信ちゃんが…。本好きが7回読むんじゃない。ほとんどマンガしか読んだことがなかった人が、7回読んだことがすごいんだよね。そのことで、限界という、自分で作った殻を破った。

オリンピックが感動的なのも、限界を破って出てくるからすてきなんだよね。で、人って、そういう人の姿を見ると感動するように、神が作っているんです。私たち、猿じゃありませんよね。猿が、なにかをやっても、猿どうしは感激しないんです(笑)。だけど、人は、出来なかった人ができたのを見たとき、感激するようにできている。

みっちゃんも、声や体が震えちゃうほど、人前で話すのが苦手だった。そんなみっちゃんも今では、講演会で2000人を前に舞台に立っている。
その姿だけで、すごい魅力があるんです。

限界を打ち破ったときに、魅力が出るんです。人は、できないから魅力がないんじゃない。できないことが一つでもできるようになったとき、すごい魅力が出るんです。それを忘れないでほしいんです。みんなに。

だから、みんなにね。「私はできないからやらない」じゃない。やめる言いわけにしちゃダメなんです。「深い井戸ほど出た水はきれい」なんです。もうひと堀り、もうひと堀りってするんです。成功に向かって歩き出している人を、成功者って言うんです。止まっちゃいけない。歩き続けるんです。千里先からでもいい。成功に向かって歩きだした人は、全部、魅力的なんです。

だから、「私、話が苦手なんだ」って人には、「苦手でもいいから、やってごらん」って。
「心臓が口から出ちゃう」って人には、「それ見たいからやってごらん」って(笑)。「一回口から心臓が出るところ見てみたい。そんなすてきなショーはないよ」って(笑)。
やるって言ったらやろうよ、って。震えてもいい、声が出なくてもいい、それ場で気絶してもいい、だけど立とうよって。

大勢の人前でしゃべって、何も話せなくて大恥をかいたとしても、ほとんどの人はそれを覚えていない。自分が気にしているほど、他人の話は、聞いていないし、気にしていない。
他人の目を気にしすぎると、チャレンジできない。失敗したら恥ずかしいとか、こんなことしたらどう思われるかとか。どんなチャレンジでも(無謀なチャレンジは別にして)、最悪のことが起こっても命まで取られることはない。
自分の限界を打ち破ろうとしている人は、魅力的だ。

エンジンオイル、メーカー、OEM仲間の経営塾より

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