企業統治と株価

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 松本晃

アベノミクスは前例のない金融緩和から始まった。
当時ならば金融緩和を行えば自国の通貨は弱くなった。
一時はドルに対して70円台だった円は、
120円までの円安となった。

すると、輸出型の日本企業だけは業績を回復した。
いつもの事である。

超金余りの海外から日本に流入した金が、
株価の急上昇をもたらす。
そこで、日本企業の企業統治の異常な事が問題になった。

取締役の多くが執行を兼任している。
ダイバーシティには、ほとんど関心が無く、
取締役も日本人の男性だけ。
自己資本利益率(ROE)は欧米企業と比較して極端に低い。
儲かっても内部留保ばかりで株主に還元しないし、
また株主も、ほとんどモノを言わない。

今、企業統治(コーポレート・ガバナンス)を、しっかりやらないと
外国の投資家は、日本から逃げてしまう。
そこで、企業統治が叫ばれ、学識者を中心にして
まとめられた。

株価の上昇に乗り遅れて、
「しまった」と悔やんでいる人が乗り出すと、
決まって暴落が始まる・・・

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より

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